【小説】愛里の恋2 その⑳ 体育祭3
- カテゴリ:自作小説
- 2025/02/22 20:40:40
体育祭も残すところ、男女混合リレーだけになった。
紫団は193点で2位だった。
このリレーで1位をとれば逆転優勝だ。
「頑張れ!!」
大声で応援した。
高橋先輩がアンカーだ。
シューズとくつしたを脱ぐ高橋先輩。
本気だ。
高橋先輩は、3位で浅倉先輩からバトンを受け取った。
「高橋君、ごめん。あとは、任せたわ。」
2位の青組との差が縮まる。
100メートルくらいで追い抜いた!
残るは、1位を走っている紅組だけだ。
ラスト20メートル、1位の紅組を抜いて、1位でゴールした!
「やったぁー!」
「優勝だぁ!!」
興奮やまない中、閉会式が行われた。
『成績発表をします。』
『8位――――』
発表はつづいた。
『準優勝は、赤組201点』
パチパチ!
『優勝は、紫組203点です』
「わぁーーーーー!!!」
「やったぁ!!!」
『応援団長は優勝旗を受け取りに来てください。』
『優勝旗授与!』
パチパチ!
高橋先輩は優勝旗を高くかざした。
『続きまして、応援団の順位を発表します。』
「絶対優勝だよね。」
やよいが興奮気味に話しかけてきた。
発表が進み、次は優勝の発表
『第79回S高等学校体育祭の応援合戦の優勝は、紫団の餓狼です。』
わぁーーーーーー!!!
『優勝のたてを受け取りに来てください。』
「平松、団旗もって一緒に来いよ。」
高橋先輩が私を呼んでくれた。
「平松さんいってらっしゃい。」
浅倉先輩が背中を押してくれた。
「ほら、団旗、重いぞ。」
「でも...」
私は、ためらった。でも、
「平松がいたから高橋ががんばれたんだよ。」
「一緒にいっといで。」
ってみんなが言ってくれたから、高橋先輩と一緒にたてを受け取りに行った。
こんなに幸せでいいんだろうか。
パチパチ!
「おめでとう!」
『なお、今回は特別賞があります。』
『紫団の看板係に、特別賞を授与します。』
「えっ?」
「すごいやん!」
「がんばったもんな。」
「梶先輩、おめでとうございます。」
梶先輩は1年生の看板係を連れて朝礼台の前に行った。
『今回はいろんなことがあったのに、よく頑張ったな。』
わぁーーーーーー!
競技1位 応援団優勝 看板係特別賞
華々しい記録を作って閉会式は終わった。
うんうん。
体育祭のお話が一番に出来てたの。
良い発展だ!♡