【小説】愛里の恋2 その⑯ 応援団の練習3
- カテゴリ:自作小説
- 2025/02/20 13:45:20
――――3日後
――――グラウンド
紫団のみんなが集まってきた。
「久しぶりの練習やな。」
「休んだ分、がんばろうぜ!」
高橋先輩が来た。
「みんな、すまなかったな。俺のせいで、練習日、無駄にさせたな。」
「心配するなよ。俺ら応援団はおまえの味方だよ。」
練習のできなかった期間、私は自主練習を頑張った。
時間はあったけど、湖桃先輩のお見舞いには行かなかった...行けなかった。
...梶先輩がついてる。
「それじゃ、通しでやってみるぞ!みんな位置についてくれ!」
高橋先輩の声がグラウンドに響いた。
ドーーーン!
太鼓の音が響いた。
「おっーーーーー!」
掛け声とともに整列するみんな。
「起立!礼!」
浅倉先輩の声も響いた。
次は私のセリフだ。
「気合と勇気で、いざ挑め!」
ドーン!
「せーの!!」
「オーーー!」
ドーン!
カシャカシャ!
きびきび演舞が進んでいった。
最後の見せ場は、ここではしなかったけど、
「なかなかの出来じゃない?高橋君。」
浅倉先輩が上機嫌で言った。
「平松さんの掛け声も、いい感じだし。」
浅倉先輩は高橋先輩を冷やかすように言った。
「みんな、3日間に細かい手の動きまで完璧に覚えてきてくれて、ありがとうな。」
「絶対、優勝しましょうね!」
一瞬、梶先輩や湖桃先輩ののこと、忘れられた。
私は応援団として高橋先輩と頑張っていくんだ!
そう思うと、心が少しは軽くなった。
休憩中、高橋先輩が近くに来て、
「平松、いい笑顔だな。その調子でがんばれよ。」
って声をかけてくれた。
「やよいちゃんも、頑張ってるよな。余計なことは忘れて、集中しような。」
やよいにも声をかけてくれた高橋先輩。
やよいの目が♡マークに...にならなかった。
なぜ?
「やよい、高橋先輩が声かけてくれたのに、普通の反応やん?どうしたの?」
「あっ、別に...」
やよいは少しさみしそうな顔で言った。
「高橋先輩、好きな人がいるんだって。」
「えっ?えーーーーーーーーーーーーーっ!?」
私はびっくりして、やよいに聞いた。
「やよい、まさか、高橋先輩に告白した?」
「...した。」
「本当は体育祭終わってから、告白しようと思ったんだねどね。」
「好きな人、いてるのわかったし...けじめつけようと思ってね。」
「愛里には、協力してもらってたのに、ごめんね。」
「ううん、私のことはいいから。」
「やよい、大丈夫なの?」
「うん。平気。」
「さあ、練習再開するぞ!」
高橋先輩の掛け声で、再び練習が始まった。
体育祭しますよ~
間に何書くか思案中
クライマックスかな