Nicotto Town



【小説】愛里の恋2 その⑮ 生徒指導室



――――学校

――――1年5組

「おはよう。」
私が教室に入ると、心配そうにやよいが駆け寄ってきた。
「愛里!おはよう。」
「昨日、あれから、どうなったの?」
私は答えるのをためらった。
どこまで話していいのかわからなかったし、答えたくなかった。
そうすると、後ろの方からの話し声が聞こえた。
「昨日、3年の池田先輩が公園で、手首切ったんだって!」
「応援団の練習中でしょ。」
私は噂の流れる速さにビックリした。
「もう、うわさになってるんだ...」
「誰がうわさながしたの!?」
そこに生活指導の先生が来た。
「平松、内山、聞きたいことがある。生活指導室まできてくれるか?」

――――生活指導室

私達が入ると、そこには高橋先輩と浅倉先輩も呼ばれていた。
「昨日のことを詳しく聞きたいんだが、話してくれるか?」
「池田が急にカバンからカッターナイフを取り出して自分の手首を切ったとうわさになってるが、本当なのか?」
やよいがふるえながら、答えた。
「本当です。」
「応援団の練習中だとも聞いてるが、なぜ、池田が手首を切ったんだね?」
浅倉先輩が一番に答えた。
「私が練習の邪魔だから帰るように言いました。」
高橋先輩も意を決したように答えた。
「直接の原因は、俺が付き合えないと言ったことです。」
先生方は大きくため息をついた。
「恋愛のもつれという奴か...」
「でも、なぜ、小松公園まで行って練習してたんだね?」
「それは...」
「このままだと応援団を続けてもらうのは、無理だな。」
「そんな!」
そこへ湖桃先輩のご両親が来られた。
「失礼します。」
「わざわざ、ご足労いただき、ありがとうございます。」
「池田の様子も聞きたいし。ご両親も事の真相を気になるのではと思いまして、同席ねがいました。」
湖桃先輩のお母さんが答えた。
「お話は外で聞こえておりました。応援団を禁止するのは娘の望むところではありません。」
「しかし!」
先生は話を戻し、事の真相をこと細かく聞いてきた。

湖桃先輩がいじめられてたこと。
梶先輩とつきあってたこと。
高橋先輩が二人を別れさせたこと。
湖桃先輩が情緒不安定になっていたこと。
死んでもいいくらい梶先輩の事想ってたこと。

「これは梶君の話も聞いてみる必要があるな。」
私は、泣いてしまった。

「応援団のことは、後日決めるから、それまでは練習は禁止だ。」
「最悪、紫チームの参加も取りやめる。」

「君たちは、もういい。教室に戻りなさい。」

生徒会室を出て最初に言葉を発したのはやよいだった.
[なんやかんや言ってって、悪いのは湖桃先輩ひとりじゃない!」
「なんで、湖桃先輩のせいで応援団禁止?体育祭の参加禁止?」
やよいは、本当にめずらしく怒っていた。
「内山さん。落ち着いて。まだ、禁止と決まったわけじゃないし。」
「処分がきまるまで、しっかり、自主練習しておいてね。」
「高橋君、教室戻るわよ。」

3日後、湖桃先輩のご両親の力添えもあって、処分なしの決定がされた。

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2025/02/19 17:02
> 裸の悪乃娘豚人間さん
ドロドロしてきたのは、湖桃先輩のせいだーーーー
書いてる私も、読み返さないとわからなくなってるw
アバター
2025/02/19 16:56
いっぱい書いたね
物語を見失いそうになった
ドロドロしてきたね



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