Nicotto Town



ラジオ放送100年(ハード編)


JOAK放送開始から100年ということですが、
1960年代、ラジオ・無線というのは男子の心をときめかせる最新技術でした。
ネットとスマホとSNSの世代には分かっていただけないでしょうねー。

さてラジオというハードウェアも進歩し様変わりした。
最初の頃は鉱石検波。黄鉄鉱などに針を立てたヤツ。
感度は悪いし劣化するし、非常に使いにくい部品だった。

その後に出たのがゲルマニウムダイオード検波。初めて作ったラジオはコレ。
バーアンテナとポリバリコン、抵抗数個、ゲルマダイオードにイヤホン。
自分で作ったゲルマラジオでFENを受信したときの喜びは生涯忘れません。

家庭用のラジオは真空管を5~6本使うスーパーヘテロダインが主流でした。
チューニング用にマジックアイという、緑色に光る特殊な真空管を使ってた。
高級な録音機材にも使ってあったから、憧れたなぁ。

ゲルマの次は60年代を代表するハイテク、トランジスタの登場。
トランジスタを1個使うだけで、ゲルマラジオより格段に感度が上がる。
高周波増幅とかレフレックスとか、理屈は知らなくても単語だけ覚えた。

そのうち欲が出る。スピーカーから音が出たらイイなぁ……。
おこづかい貯めて、3石トランジスタラジオのキットを買って組み立てた。
低周波増幅という技術の素晴らしさを教えてくれた大恩人です。

……100円ショップでもラジオが買えちゃう時代でございますが、
1から自分で組み立てた機械から放送が聴こえてくる歓びは格別ですぜ。
ちょっと宣伝しちゃおう。好感を持ってるお店の助けにもなりたい。

『シャンテック電子』で検索すればHPが見られます。
通販で各種部品とラジオ組立キットを各種商っていらっしゃる。
尊敬に値するのは、全回路図を公開してるとこです。

現代では実用に耐える品ではない。でも、ものづくりの真髄が味わえる。
プログラミング教育も大切ですが、電子技術の基礎の基礎を、
こういうキットから学ぶのもイイと思う。お子さんやお孫さんに、ぜひ一台。

【蛇足】

キットの価格は2000円前後ですが、最低限の工具も必要です。
15W~30Wのハンダごて、糸ハンダ、ニッパーとラジオペンチくらい。
精度は悪いが一応使える程度の工具なら百均で手に入ります。

義務教育で業者が提供するキットの殆どはワンチップ(集積回路)型です。
ディスクリート(個別部品の組み合わせ)回路から私が学んだのは、
「あらゆるモノに意味がある」ことでした。こういう事を実感してほしい。




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