【小説】愛里の恋2 その① スポーツの秋
- カテゴリ:自作小説
- 2025/02/13 13:42:07
夏休みも終わって、秋の気配がしてきた。
秋といえば、スポーツの秋!
そう、体育祭の季節。
私の通うS高等学校でも、体育祭が催される♡
私は1年5組の平松愛里(ひらまつあいり)。
――――S高等学校
――――1年5組の教室
「今年も体育祭の季節になりました。」
「我が1年5組は、3年10組と2年7組とで紫チームになりました。」
3年10組?♡
梶(かじ)先輩のクラスだ♡
なにを隠そう、私は入学式のときに梶先輩に一目惚れしたんだ。
でも、梶先輩には彼女がいて失恋したんだけど...
今は、いい先輩と後輩の関係で、満足しているんだ。
一緒に体育祭♡
「取り急ぎ、応援団員と看板係を決めて欲しいって言われているんですが、
誰か、立候補いますか?」
・・・・応援団、梶先輩、しそうにないな。
看板係ならしそうな雰囲気もあるな...
「はーい。愛里と応援団しまーす。」
えっ!?
私が悩んでいると、友達のやよいが勝手に立候補しちゃったよぉ(泣)
ヒソヒソ声でやよいが、お願いしてきた。
「応援団、絶対、高橋先輩がすると思うんだ。だから、お願い。」
高橋先輩は、梶先輩の親友で、私が失恋した時、お世話になった先輩だ。
確かに、スポーツ万能で、お山のがき大将だから、絶対、応援団するな。
「平松さん、応援団いいですか?」
「あっ、はい。」
あ~あ、応援団することになっちゃったよ。
そう言えば、やよい、高橋先輩の事、好きだったもんな。
しょうがない、協力するか。
「それでは、早速ですが、応援団員と看板係の人は3年10組に教室に行ってください。」
ーーーー3年10組の教室
「愛里ちゃん、ようこそ。」
梶先輩が声をかけてくれた。
「梶先輩♡応援団ですか?」
「いや、僕はフリーだよ。」
「愛里ちゃんは応援団?大地が団長だよ。」
私に気付いた高橋大地(たかはしだいち)先輩がこっちに来た。
「平松、応援団なのか?w」
「こんなかわいいチアガールがきて、嬉しいでしょw」
「いや、俺らの応援団は、みんな学ランだぞw」
「えっーーーーーーー?」
私と高橋先輩が話してると、やよいが私の服をひっぱてきた。
「愛里...」
「あっ、高橋先輩、友達のやよいです。いじめないでねw」
「よろしく。やよいちゃん」
あっーーーー、私のことは平松呼びで、やよいのことはやよいちゃん呼びなんだ。
ちょっと、ジェラシー。
梶先輩や高橋先輩と仲良く話してる様子を、3年生の女子は快く思ってない風に...
「あなた達、しゃべってないで、こっちきて、朝倉(あさくら)先輩の話聞きなさい。」
「朝倉の奴、おこりっぽいから、気をつけてね。」
こっそりと、高橋先輩が教えてくれた。
朝倉先輩は応援団の女子のリーダーらしく、一目で高橋先輩に気があるのがわかった。
なんか、前途多難な気配がしてきた...
いっぱいでてきたね。
どうしようw
人間関係が複雑に