深淵の中の蝶
- カテゴリ:自作小説
- 2025/02/10 22:54:45
最終章
19年が経った今、季節は桜が満開になり始めている季節になって来ていた。
私はぼんやりとベランダで月を見上げながら煙草を吸っていた、懐かしいなと思いに耽りながら、煙草でゆっくりと呼吸するかの様に煙草の煙を吸っては吐き出すといった行動を只、繰り返していた。
暖かさえ覚える空気感の中、満月になるであろう月を眺めていた。
そんな中、月明かりの中とても美しい蝶が舞っている様に見えた。
月明かりに溶け込んで往くかの様なとても美しい蝶だった。うっとりと見ていたくなるような景色に私はぼーっとしていた。…あんな事もあったな、なんて思いながらに蝶を見続けていた頃、 部屋の中から、…「ゆーちゃんーご飯出来たよー」と言う声が聞こえ、…「はーい」と返事をし、部屋の中に戻って行った。私には今パートナーがいる。籍を入れることの無い掛け替えのない大事な大事なパートナーだ。
「ありがとう、ご飯作ってくれて…今日も美味しそうだね」そう伝えると、パートナーの彼は微笑み、…「最上級の愛情たっぷりいれたかんね」と嬉しそうに笑う。その笑顔を見ながら「あー幸せ、有難う」と伝え、一緒に食事を採った。…こんなに素敵な時間をこれから先もパートナーと過ごしていくのだろう。最高なパートナーに…「愛してるよ」と伝え、パートナーも…「俺も愛してるよ」と返事を貰いながらゆっくりと伝え合い、抱き締め合い、キスを交わし、眠りに付く。 そんな日常に感謝しつつ、今宵も眠りへとゆっくりと彼は落ちて行った。…「おやすみ、愛おしいあなた」と先に眠っていたパートナーへと告げ、私も眠りへと落ちて行った。
こんな素敵なお話を読んだ後だとよけいに春が恋しく感じます
春って仕事が入れ替わったり花粉症だったり
ちょっとだけ面倒だなって思ってしまっていたのですが
いい季節だったことを思い出させていただきました
二人ならお互いを思いやることが自然にできる間柄をずっと保っていけそうですね
すてきなお話ありがとうございました
紫月さんも少しゆっくりされてくださいね