【小説】 愛里の恋 その⑥ 翌日
- カテゴリ:自作小説
- 2025/02/06 23:18:19
ーーーー次の日学校
――――3年生のろうか
いつもの朝のように3年生の廊下に行きかけた私...
あっ、そうだ。もう行かなくていいんだ。
ううん、行っちゃいけないんだ。
ぼぉーと立っている私の頭を誰かがコツンと叩いた。
ふり返ると、今日は高橋先輩ひとりで立っていた。
「習慣ってすごいなwせっかくだから、梶に挨拶していけば?」
「高橋先輩のばか!」
って言って私は教室に行った。
――――愛里の教室
「ねえ、ねえ、愛里。昨日どうだったの?」
「梶先輩に告白したんでしょ?」
「お昼休み梶先輩のところ行ってから帰ってこなかったから心配してたんだよ。」
友達がわたしのまわりに集まってきて質問攻め。
私はぽつりと
「梶先輩...生徒会室で私の知らない人とキスしてた...」
私は、思い出してまた、涙顔。
「えーーーーーーーーーーっ!」
キーンコーン
カーンコーン
ガラッ
大谷先生が教室に入ってきた。
「そこ、早く席に着きなさい。」
友達の一人が
「授業より大切な話してるんです。」
泣いている私と友達の真剣な顔を見て、大谷先生は、
「わかった。一階の空き教室を使いなさい。」
ーーーー 一階の空き教室
「梶先輩、彼女いたんだね。」
「キスするくらい仲いいのに、気付いてる人、いなかったよね。」
「うわさにもなってないし。」
「つらかったね。愛里...」
「よしよし、好きなだけ泣いていいからね。」
「帰りは、みんなで、ぱあーっとカラオケでもいこうか?」
みんな優しすぎるよ。
「で?キスしてるとこ見た後、どうしてたの?」
「高橋先輩が、一緒にいてくれたの。」
みんなびっくりしてたけど、
「そうなんだ。高橋先輩もいいとこあるやん。」
「すぐには、無理かもしれないけど、元気出していこう。」
「愛里は、笑ってるほうが似合ってるよ。」
ーーーーお昼休み
「平松ーーーー面会だぞ。」
クラスの男子がドアのところから私のことを呼んだ。
行ってみると、そこには、梶先輩がいた。
「愛里ちゃん、昨日はごめん。」
「あっ、何のことです。私の方こそのぞき見しちゃって、ごめんな...」
言い終わる前にまた、泣いてしまった。
友達のひとりが、
「梶先輩、無神経ですよ!今、愛里がいちばん会いたくないのはあなただってわかってます?」
「愛里、行こう。」
その日の放課後、私は友達とカラオケにいって、歌いまくって、少し元気になった。
かのかも憧れるーーーー
こんな恋愛夢見てた!
おっ。そういう楽しみ方もあるんだ。
ここは、梶先輩にも頑張ってもらわねば。