夢から醒めて
- カテゴリ:自作小説
- 2024/12/05 06:50:49
「マリア~!おっはよ~!」「よぉ、やっとお目覚めか?マリア」「ラディカさん!トリオンさん!」
気がつくと、マリアはメンドーサ隊の自室のベッドに居た。自分の目の前に、ラディカとトリオンが居る。
「マリア!お前、イカリ食堂で朝飯食って眠り込んでから一週間も寝てたんだぞ!?」
「えっ!? 私、そんなに寝てたんですかぁ!? それじゃ、お腹も空くはずですぅ~」
マリアは、腹の虫の音をトリオンに聞かれてしまい、顔を真っ赤にして俯いた。
マリア達が階下の食堂へ降りていくと、
メンドーサ隊の隊員、フツツカ魔法学院の教師や生徒、マカマカイの人達が、一同の下に介していた。
一週間も眠っていたマリアが目を覚まして降りてきたので、心配して集まった人達は皆、安堵した。
「マリア!」「マリア先生!」「マリアさん!」
マリアは食堂に集まっていた人達にあっという間に囲まれた。
「みなさん、ご心配をお掛けしましたぁ~!もう大丈夫ですぅ~!」
「マリア先生、起きて早々で悪いけど、マジカル・メディカルチェックをさせて…」
フツツカ魔法学院の男性保健医『バン・トトノウ』は、
呪文を詠唱してマリアの健康状態を一瞬にしてチェックした。
「マリア先生の肉体・精神の状態に特に問題はないけど、
一週間も昏睡状態で、飲まず食わずで体力も落ちてるから、あまり無理しないで…。
あと、空腹の胃に負担をかけるから、刺激物や重たい物をいきなり食べない方がいい…」
「そういう時は、塩味控えめの白いお粥に限るネ!た~んと召し上がれ!」
メンドーサ隊の料理番チャイナ娘『ミカ・ヨンフー』は、マリアの前にお粥を置いた。
「ミカさん!ありがとうございますぅ~!いただきますぅ~!」
「マリアさんを心配して集まって下さった皆さんもお腹すいたでしょう?
皆さんの食事も用意してありますよ」
メンドーサ隊の料理番エキゾチック娘『コウラン・アンシー』がそう言うと、
同じくメンドーサ隊の料理番である『ショウアン・シオヤ』や『メイリン・ヤムヤム』が、
お盆いっぱいにたくさんの料理を持ってきていた。
「白粥、美味しいですぅ~。ほっこりしますぅ~。五臓六腑に沁み渡りますぅ~」
「そのお粥、ショウアンが作ったアルよ。マリアがいつ起きてもいいように、ずっとお粥をこしらえてたアルよ」
「………」
ショウアンは照れくさくて、顔を真っ赤にして俯いた。
「はい、どうぞ♡ ずっと頑張ってたショウアンに「ノエル特製スペシャル中華粥」♡ 召し上がれ♡」
「う、うん…いただきます。…美味しい」
「わぁっ、よかった~!アタシも一緒に食べよっと!」
「ノエルとショウアンがそうやって仲睦まじくお粥食べてるのを見てると、あの時のことを思い出すアルな」
ミカは思い出話をマリアに振った。
「あの時…?ああ、ノエルさんが風邪引いて熱出して、ミツコ先生の料理教室に行けなかったんですよね」
「それで、ショウアンがノエルのためにお粥を作って、フーフーして食べさせてたアルネ!」
「でも、その後、今度はショウアンさんが風邪引いて寝込んでしまって…」
「で、ノエルがショウアンのためにお粥作って…本当に『ゴチソウサマ』って感じだったアルヨ!」
「ごちそうさまでしたぁ~!」
マリアは白粥を食べ終わり、満面の笑顔で満足そうに手を合わせた。
「ラディカさん、お疲れ様です。無事、マリア先生を覚醒させたんですね!あなたに頼んで本当に良かった…」
フツツカ魔法学院・占い師クラスの女性教師「ホタル・ライブラ」は、ホッと胸をなでおろした。
「いきなり、念話でホタル先生に『マリア先生の夢の中に潜ってくれ』って言われた時はビックリしたよ~!
でも、ラディカはドリームダイバーとしての初仕事をちゃ~んと全うしたよ!」
「おおっ!あれが初めての夢潜行(ドリームダイブ)だったんですかぁ?」マリアはビックリした。
「うんっ!ラディカ、師匠の『アツコ・フェイ・パプリカ』に言われて、こっちに来たの!」
「たいへんよくできました♪偉いぞ~♪ラディカ♪」
アツコは嬉しそうにラディカの頭をクシャクシャしていた。
「アツコ師匠!」
「はじめまして、マリア・アレックス先生。私はドリームダイバー「アツコ・フェイ・パプリカ」。
ラディカ・ルン・フォレストの師匠で~す♪よろしくね♪」
「男の夢魔(むま)である「インキュバス」の『マニッシュ・チェルノボーグ』が、
また、マリアの夢の中に来るかもしれんからなぁ…
ラディカとアツコには、メンドーサ隊の隊員として入隊してもらった」
「ラディカはマリアと同室のルームメイトになったよ!
これからはいつでもラディカがマリアの夢を守るから安心して寝ていいよ!」
「私もマリア先生の夢の中に潜行(ダイブ)させてもらうわ。
ラディカは、ドリームダイバーとしてはまだヒヨッコだからね」
「マリア、お前が寝ている間にメンドーサ隊の隊員が2人増えたぞ」と、トリオン隊長。
「ハリマオ・コッカリルだぞ!」「ビャッコ・ヒトロクなのにゃ!」
「メンドーサ隊の隊員になれば、ラシード/バトラーのそばにずっと居られるから…」
ハリマオはラシードの腕を、ビャッコはバトラーの腕を組んで嬉しそうにしていた。
「月に一度、満月の夜に、マカマカイのケモナモフ地方に一緒に里帰りしような♡ラシード♡」
「モフモフまつり、か…。いいよ、ハリマオ」「ガオ~♡嬉しいぞ、ラシード♡」
「ラシードが行くのなら、オレも…」「私はバトラーについていくのにゃ~♡」
「ラシードさんとハリマオさん、バトラーさんとビャッコさんはラブラブですぅ~」
虎人族同士の二組のカップルを祝福しているマリアをロキは後ろから抱きしめた。
「マリア、心配したよ。よく無事で…」
「ロキくんから話を聞いたわよ!マリアちゃん、夢の中で大変だったんだって?」
ユミコはそう言いながら、旦那のロキをマリアから引き剝がしていた。
「はい。みなさん、私を心配して夢の中まで来てくれて…」
「だいたい、マリアの夢の世界のセキュリティがザルすぎるからいけないんだ!」
イケボなデコ助ナイトメアボーイの「テツオ・ハサウェイ」がマリアの言葉を遮った。
「子供のナイトメアの私達でも簡単に入れるくらいだもの!いくらなんでも、ガードがなさすぎるわ!」
ネグリジェを着たナイトメアの少女「キヨコ・コノヨル」がテツオに続く。
「コラッ!アンタたちッ!他人(ひと)様の夢に無断で勝手に入っておいて、何だ!?その言い草は!?」
アキラ・ニジコがナイトメアの4人の子供達を叱った。
「でも、アキラさん…!」「最初にテツオくんが…!」
ナイトメアの少年である「マサル・スゴイヨ」と「タカシ・ニスロク」が言い訳をしようとした。
「シャラ~ップ!! 言い訳禁止! まだ、説教が足りないみたいだな!?
ごめんね、マリアちゃん。うちの子たちが迷惑かけて…」
「いえいえ、いいんですよぉ~。
キヨコちゃん達が居なかったら、私はマニッシュさんの術中にハマってることにも気づけなかったんですから…」
「それにしたって、マリアはお人よしすぎる。今回はラディカが来てくれたからよかったけど…」
赤髪サキュバスハーフの女「ミツル・モリガン」は、ため息をつきながらぼやいた。
「それがマリアの良い所だ。私の屋敷でキミのカワイイ所も見たいなぁ…」
『イザナミキーック!!』「ハリソン・フォード 逃亡者~!!」
ロキはユミコに蹴り倒された。