ウクライナ情勢
- カテゴリ:日記
- 2024/11/18 20:50:16
バイデン政権は、米国がウクライナに
提供した射程約300Kmの「ATACMS](えいたくむす)を使用した
ロシア国内への攻撃を許可したと米政府当局者や関係者が
17日に明らかにしました。ウクライナの対ロシア攻撃を巡る大きな
方針転換となります。
ウクライナは今後数日中に長距離兵器を使用した攻撃をする計画という。
長距離兵器のロシア領内への使用を巡ってはウクライナのゼレンスキー大統領が
許可を求めてきたが、米国は認めていなかった。
方針転換は主に北朝鮮によるロシアのウクライナ戦線への派兵を受けた
対応といわれている。
ホワイトハウスと米国務省はコメントを控えた。
ロシアはウクライナによる米国製兵器の使用の制限が緩和されれば、重大な
エスカレーションと見なすと警告しています。
来年1月に就任するトランプ次期米大統領がバイデン氏の決定を覆すか
どうかは明らかではありません。
米紙ニューヨーク・タイムズによると射程約300Kmの地対地ミサイル
「ATACMS]を使ったロシア国内への攻撃を許可した。
このように報道されています。
この報道が事実だとしますと、
ウクライナ情勢は5つの事柄で大きな転換点を迎えることとなる可能性が
あります。
1)ウ軍が射程約300Kmの「ATACMS]でロシア本土内のロシア軍の軍事目標を
攻撃できるようになることで、露軍の兵站拠点・弾薬庫・司令部・空軍基地
などは大打撃を受ける可能性があります。
2)このことで、ロシア軍は、ATACMSの射程300Kmの射程外にロシア軍の
兵站拠点・弾薬庫・司令所などを後退させる必要が出てきます。
そうなりますと、ウクライナ国内など前線に展開するロシア軍への兵站
・物資の供給に遅延が発生したり滞ったりする事が出てくる可能性が
考えられます。このことで、露・クルクス州の前線に配備されている
露軍部隊は孤立し、弱体化する可能性が出てきます。
3)バイデン大統領が「ATACMS]でロシア本土内のロシア軍の軍事目標を
攻撃することを許可したこと報道されている
ことで、プーチン大統領はアメリカをウクライナ情勢に直接参加したと
見なす可能性があります。
ロシア国営テレビが報じた、9月13日の報道。
ロシアのプーチン大統領は12日、西側のミサイルがロシアに打ち込まれれば
ウクライナとの戦争の深刻な拡大と見なすと述べ西側のミサイルが
ロシアを攻撃すれば、「ウクライナとの戦争にNATO(北大西洋条約機構)
の国々、アメリカや欧米諸国が、直接参加したことに他ならない、
これは、NATO諸国が軍事紛争に直接参加するという決断をするかどうか
ということだ」と述べた。
今後ウクライナ情勢は、ロシア対アメリカロシア対NATOという構図に
発展する可能性があります。
4)トランプ次期米大統領は
選挙戦でロシアのウクライナ侵攻を24時間以内に終わらせる事ができると
述べてきました。
現状、トランプ次期政権は次の様な案を「停戦案」として提示すると
見られています。
アメリカ次期副大統領バンス氏の案は、両軍が対峙する境界線に沿って
非武装地帯を設け、ウクライナを中立国にする案だ。
NATOにも加盟できず、約20%の国土を占領されたまま戦争が凍結され、
最終的な解決は将来に持ち越される。
しかしウクライナ軍が今後数日中に、ATACMSで露本土内の露軍の軍事目標を
攻撃した場合、トランプ陣営側の停戦案などは全て吹っ飛ぶ可能性があります。
ウクライナ軍が露軍の軍事目標を攻撃した事によりアメリカとロシアの対立が
決定的になる可能性があります。
そうなりますと、トランプ次期政権陣営は停戦案の見直しを迫られる
可能性が出てきます。
5)「バイデン大統領がウクライナに提供した長射程のミサイル
「ATACMS]でロシア国内を攻撃することを許可した」という報道が事実で
ウクライナがロシア国内の露軍の軍事目標を攻撃した場合、
イギリスもウクライナに提供したストームシャドーでロシア国内の露軍の
軍事目標を攻撃することを認める可能性があります。
露軍の軍事目標にATACMSやストームシャドーが飛んでくるとなった場合、
ロシア国内、ロシア国民に与える動揺は、非常に大きなものになると
考えられます。
これら5つの情勢は、ウクライナ情勢を根本的に変える大きな事柄と言えます。
それと同時に、ロシア国内のロシア軍事基地などは壊滅的な打撃を受ける
可能性があり、ロシア国内にも相当の動揺が走ると見られ、そのことは
プーチン政権の政権基盤が大きく揺らぐ可能性を示唆しています。
今回のバイデン政権の決断は非常に遅かったと言えると思いますが、
他方ウクライナ情勢を根本的に変えウクライナ勝利に向けた大きな
きっかけになる可能性があります。
こうなってきますと、ロシア・プーチン政権は
核を使った脅しをしNATOとの全面対決を主張してくる可能性があります。
しかし、この場合NATOは断固とした対応を取ると見られています。
欧州連合(EU)の外相に当てるボレル外交安全保障上級代表は、2022年9月13日、
ロシアがウクライナに対して核兵器を使用すれば、ロシア軍が全滅する
結果になると発言した。
ボレル氏は
「プーチンははったりではないと言っている。確かにはったりを言う余裕は
ないだろう。
明確にしておこなければならないのは、ウクライナを支援する人々
EUとその加盟国、米国と北大西洋条約機構(NATO)もはったりを
言っていないという点だ」と述べた。
さらに
「ウクライナに対するいかなる核攻撃も応酬に遭う。核での応酬ではないが、
軍サイドからの強力な応酬でロシア軍は全滅するだろう」
と述べた。
ロシアが一発でもウクライナに核を使用した場合NATOやEUは、
ウクライナ国内のロシア軍を全滅させるとしています。
またNATOとロシアが直接対峙することになった場合ロシアに勝ち目はないと
見られています。
ウクライナ情勢はここにきまして大きな転換点を迎える可能性があります。
ロシア・プーチン政権による「大儀も正義もないウクライナ侵略」は
決して許されません。
ウクライナに勝利と栄光があることを願っています。