FER-6 小説の続き
- カテゴリ:日記
- 2024/09/26 15:15:06
店イベクリアしました。
食べに来てくださった皆さんありがとう。
ファイヤーエムプレスローズの続きを書くね。
略さず書くと中二っぽいから、イニシャルにしてみた。
今までの、この話にかかわる日記にも、1~5まで数字を振ってみたよ。
読み返したい人(そんな人いるかな?)に便利なようにね。
昨日は一日38度前後でうろうろしてた。
今日は平熱~37度くらいで、少しはいい。
昨日寝ている間中小説が頭の中をぐるぐるしてて、さっさとアウトプットしろって感じだった…ので書く。
時系列順じゃないけどね。
人質は、宮殿の4隅にある塔のいずれかに入れられることになっており、石の国の王子は、北の塔に入れられています。塔の窓からは、薔薇の国と石の国との境に聳える山脈がよく見えます。石の国の王子は、書物などを読んで過ごすことが多かったのですが、ふとした時に、窓から山脈を眺めることがありました。
「故郷が恋しいですか?」
お茶とお茶菓子を携えた末の姫が、心配そうに聞きます。
「いえ、恋しいというよりは、面白いなあと思って」
と王子が答えると、姫は不思議そうな顔をします。
「つまり、自国で眺めたあの山の稜線を、反対側から眺めることがです。確かに見覚えのある山なみなのに、そのくせ鏡に映したように反対だから。」
王子が窓辺に行ったので、末の姫も窓から外を覗きました。
すると、空から青くキラキラしたものが落ちてくるのに気が付きました。
「あれ、なにかしら?とってもきれいな色だったわ。宮殿の屋根に落ちた様ね」
「鳥の羽でしょう。欲しければ取ってきますよ。」
言うが早いか、窓から出て行く王子に、あっけにとられる末の姫。
慌てて窓の外を見ると、軽々と塔を這いおり、屋根にうつる王子の姿が。
もともと高いところが苦手な末の姫は、生きた心地がしませんでした。
当の王子は平気な顔をして窓から室内に戻り、
「どうぞ」
と、姫に羽根を差し出しました。
びっくりしたのとほっとしたのとで、思わず涙ぐむ末の姫。
喜んでもらえると思ったのに泣かれて戸惑う王子。
次の瞬間、王子の鼻先に、剣が突き付けられていました。
「妹に何をした!」
目の前に、炎のような眼をした、黒髪の騎士が立っていました。
部屋に入ってきたことにも気付かない早業に、王子は目を白黒させるばかり。
「お兄様、違うの。この方は悪くないわ。私に鳥の羽を取ってくださっただけなの。」
末の姫が説明すると、その騎士は剣をおさめ、非礼を詫びました。
「おちびちゃんは、昔から高いところが苦手だもんなあ」
そういって末の姫の涙を指で拭い、頬に口づけました。
石の国の王子は混乱しています。薔薇の国の4姉妹には兄弟はいなかったはずです。でもあの赤い目は、血族の証…兄妹同然に育った従兄弟でしょうか?こんなことなら各国王族の血縁関係について、もっと前向きに学んでおくのだったと悔しがる一方、なぜ急にこんなに胸がむかむかするのかわからない王子なのでした。そのむかむかは、騎士が王女の姉姫だと自己紹介したとたんにおさまったのですが、何故おさまったのかも気付かない、とことんそういうことに疎い人だったのです。
「妹は、私が男装していると、戯れに兄と呼ぶんだ。」
「そういえば、姫騎士のお噂はお聞きしたことがあります。さっきの早業、驚きました。相当な腕前なのでしょうね。」
「なまくら騎士には勝てるが、手練れには負けるさ。」
一転して、男子?二人は和やかムードです。
「今日は剣の稽古の後ですか?どうしてここに?」
「貴殿と同じ理由でね。」
そういうと姉姫は、懐から青い鳥の羽を取り出しました。
「はい、おちびちゃん」
「わあ、ありがとう。同じ大きさのが二つも揃っちゃった。」
「私にも妹がいまして、それがそういう、きれいなものや可愛いものが大好きなのです。以前妹に同じような鳥の羽を2枚取ってきたら、それを自分で耳飾りに仕立てていましたよ。」
王子が言います。
「まあ、それ素敵。器用なのね。お友達になりたいわあ。」
にこにこする妹姫に、目を細める王子。それが実現したらさぞ楽しいだろうと思いつつ、人質であるわが身を思い出し、現実に引き戻されます。
少し沈んだ様子の王子に、姉姫が言います。
「窓から出て行ったというが、その技、私にも教えてもらえないか?」
「ダメー!!少なくとも私の目の届くところではしないでえーー!」
妹姫が叫ぶと、それは後日、ということになりました。この後、宮殿の屋根に上って談笑する二人の姿が、時々見られるようになったということです。
お楽しみに〜
これは先が気になるね~!
楽しみ~~~♪
さてどうなるかなー。