パリオリンピック
- カテゴリ:日記
- 2024/07/28 22:30:54
いよいよパリオリンピックが始まりました。
直前まで全くその気配は感じませんでしたが、やはり一流アスリートの祭典。
テレビで放映されれば観るしとても面白いです。
色々物議を呼んでいる開会式。
皮肉が効いていて、前衛的で、LGBTや宗教、革命で支えられた自国の歴史を、
フランスが誇るミュージカルに詰め込み、血しぶき上がる建物でヘビメタをかます。
なんともエキセントリック、エスプリ。
優雅な貴族社会くそくらえ。フランス国民は自由のためには何度でも立ち上がる。
ショーとしてはとても面白いし好きです。
まして金満ビジネスのオリンピックで既得権益を貪る者ども、既成概念の打破。
平和の祭典と言いながら五輪貴族がのさばる。
レディーガガを出してくる時点でいっちゃってる。
日本人の厨二病を刺激しますわ。
ですが・・・・世界中から集まる平和の祭典で、
マリーアントワネットの生首と血しぶきのセットは・・・。
しかも首の断面までしっかり描写して、あれはちょっとグロテスクで、
このような場所で死者を弄ぶのは一線を越えてしまっているとも思いました。
日本人は特に死者の魂に対する畏敬の念とか、察する文化でフランス国民とは違いますが、
あれが映画や大規模なショーなら拍手喝采なのですが、
世界の祭典、オーストリア国民がいたり、末裔がいて、
平和を叫ぶ中であそこまで血や死体の表現をしてよいものか。
私は皮肉が効いているを通り越してグロテスクに見えました。
あれが生首か血しぶきか、どちらかだけならまだ受け入れられるんですが、
完全に踏み抜いたなと。
案の定、各国から賛否両論で、
特にキリスト教とマリーアントワネットは火種になっていますね。
もちろん国を挙げての演出なので、覚悟したうえでかましてきたんだとは思います。
しかしそれにしても、やはり死者を、
しかも死体を演ずる時は時と場合を選ぶべきで、
日本の感覚でいうと地雷踏み抜いた感じです。
それほどフランスに詳しいわけではないのですが、
おかげさまでこれを機に少し調べました。
フランス革命がきれいごとではなくて、
革命軍によって農民が何十万と殺されたことも、
マリーアントワネットもただただ殺されるだけじゃなくて、
反革命軍に呼びかけようと画策したことも、
市民が気に入らない人物を片っ端から市庁舎の前の街頭で首吊りの刑にして、
切り離した頭部を棒にさして歩いたことも。
優雅なパリどころか、熱くて血塗られた歴史の上にある国。
国家の血生臭いことと言ったら。
この歴史なら日ごろのデモが激しいのも納得する。
だから、そういうお国柄なら、あの開会式はあるだろうし、
やっちまえって踏み抜くだろうなと思います。
だけど、だけど流石にあの席で生首は。
時々漫画で転生したら貴族にとか見かけるんですが、ついイギリスのバラ戦争や、
フランス革命を思い出し、西洋美術館で観た庶民を描いた絵画を思い出し、
複雑な気持ちになります。
それは今の大河ドラマも同じで、光る君への貴族社会を観ながら、
搾取されている庶民の生活の苦しさ、直秀なんかを想うのです。
素直に笑えないというか、キラキラの憧れだけじゃないんです。
だから、フランスのこの演出はありだなとは思いますが、
死体の扱いだけはね・・・。
これよりもロンドンのウィットに富んだ演出や、
地味と言われましたが日本のアニメよりの子供っぽいけど優しい演出の方が、
それぞれの事情を抱えて参加する選手には優しいかなと思います。
優しく見せかけて表と裏の顔があるのはイギリスも日本も一緒ですが。
だからあそこまで振り切れられるってのは羨ましくもある。
パリはね、素晴らしいんだけどちょっと皮肉の度合いがきつかったかな。
イベントが違えば最高だったんだよ。
メダルラッシュですが、全然暑気払いになりませんね。
あれが、国立演劇場とかでやられたらきっと良かったのにと思います。
がっつりメッセージを込める創りこみ感は好きですが、内容がそぐわなかったって感じです。
ご覧になってやしたかw
あっしもハイライトを拝見。
フランス革命を彷彿とさせる、奴ららしい演出。
(エグさも含めて)お国柄が出るもんですねぇ。
(前回の東京五輪では、ドラクエだったっけ…)
前回の開催に比べると、コロナ禍から一転
「お祭り感」が前面に出ている気がしやす。
酷暑の毎日ですが、せめてメダルラッシュで
暑気払いしてほしいもんです_| ̄|○