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どんぐりやボタンとか


アーティスト紹介 (30)

この「アーティスト紹介」シリーズも30回目だね。
つまり、今回で30人のアーティストを紹介することになる。



みなさんが思い描くアートというのは、どんなものだろう?
ミケランジェロの彫刻やピカソやゴッホ、モネの絵画、そのあたりがまずは思い浮かぶかしら?

アートというのは、まあ、別に定義などは無いのだろうけど、その手法、表現方法は、とても広く多岐に渡る。

この「アーティスト紹介」では、日本以外では有名で目に触れる機会が多いけど、日本ではそれほど知られていないアートというのも多いように思えるので、それを紹介することで、日本に住むみなさんにも興味を持ってもらえたら嬉しいな、というきっかけで始めたシリーズである。

ここ1〜20年くらいは日本でも現代美術館も増えたし、ギャラリーも増えているらしく、日本人アーティストも増えてるから、少し日本のアートシーンも変化してきてるのだろうなと思う。

だけど、やはり、そこまでアートに興味がない人にとっては、まだそれほど身近なものではないのだろうという印象もあるのね。

そこで、なんというか、もしも、あなたがとても美味しい「ラーメン」という料理を知っていて、食べたことがない人がいたら、これ、美味しいんだよ、一口食べてごらん。って勧めたくなるでしょ?
そんな感じなのです(^_^)


アートの表現というのは多岐に渡るし、そして今現在もなお、その手法は次々と新たなものが出続けている。
ニューヨークのギャラリーなどではそれを目の当たりにすることが出来るので、面白い。



アートの歴史の本などを少し読んでみると、その歴史はとても古く、もしかしたら、紀元前15,000くらいから始まってるとも言われている。

一番初めは、壁画とかで、それからさらに時間を進めると、世界各地の民族たちの儀礼のための仮面であったり、神を具象化したものだったり、そうゆうものになっていく。
きっと、まだまだこの世の森羅万象のことなど何も理解できていなかった人間たちの願いや祈り、畏怖などが形になったものなのだろう。

そんなふうに何かを形にして表現することから始まって、やがて、宗教を表現したり、王の権威を表現したり、日常を表現したりと、その表現する対象は時代と共に変わっていく。
エジプトの彫刻、ギリシャの彫刻、イタリアの彫刻、と、その都度、芸術表現の新しい技法やスタイルが大昔も生み出されてきたようだ。
しかし、もっと大きな時間の流れで見ると、芸術にとってとても大きく変化したのはやはり、19世紀ではないだろうか?
印象派、キュビズム、アブストラクト、と、次々に多様な表現が追求されていく。
元々、願いや祈りのため、そして、神や王のためだった芸術が、一般市民のためのものになっていき、今度は、芸術の表現そのものの可能性をより追求していくようになるのである。
するともう、その後はとめどない。
その広がり方、変化の仕方が急速になっていく。
デュシャンのように店で売ってるただの便器にサインだけ書いて、それが私のアートだと言い始めるものや、画面をただ青く塗るだけで、これが芸術だ。と言うものも現れる。
しかし、今では、それらさえももうすでに古い話になってるだろう。

そのとても大きな変化というのは、一本の道で(例えば、具象→抽象→ミニマリズムのように)起こっているのではなく、同時進行で、あらゆる道筋で起こっていたのである。

今回は、その一つの大きな変化のインパクトを与えたアーティストを紹介しようと思う。



アートのジャンルとしてはLand Artと呼ばれる。

みなさんはウタ州のGreat Salt Lakeの湖岸線の形を変えてしまったアーティストがいるのはご存知だろうか?
きっと、アートに少し興味がある人はすぐにピンとくると思う。

Robert Smithsonというアメリカ人のアーティスト。
彼はNJ州で生まれて、NYの美術学校へ通う。
砂、ガラス、鏡、砂利などの素材を使ったインスタレーション作品を多く制作したアーティスト。
彼の作品スタイルは実験性が高く、あらゆる可能性を追求していたらしい。
地質学、哲学、SF、先史時代など、彼の興味は幅広く、独学で学んで、自身の作品に落とし込んでいく。
そして、もっとも有名な作品が、1970年に制作されたSpiral Jetty。
ユタ州、Great Salt Lakeの湖岸に渦巻きの形を作ってしまう。

そこの地形を変えちゃったの(^ 0 ^)!

しかし、彼は35歳の時、自身の作ったランドアート作品(Amarillo Ramp)を上空から撮影している時、乗っていた小型飛行機の事故で亡くなってしまう。
ちなみにその未完だったAmarillo Rampは、彼の友人だったRichard Serraなどが協力して、彼の死後に完成させる。

彼の作品はまだ、Great Salt Lakeに行けば見れるし、Dia:Baconなどの美術館でも屋内の作品を見ることができる。
きっと、東京都現代美術館などでもきっと展示されることがあると思うので、興味ある人はぜひ。

Land Artは、おれもかなり好きなアートで、とても興味深い。

以下に、Tateのランドアートの説明を載せるね。

ランドアートは、1960年代と1970年代のより広範なコンセプチュアルアート運動の一部でした。最も有名なランドアート作品は、ロバート・スミスソンが1970年に制作したスパイラルジェッティです。これは、米国のグレートソルトレイクに建設された土塁です。スミスソンなどの一部のアーティストは、機械式の土木機械を使用して作品を制作しましたが、リチャード・ロングのように、地面に跡が残るまでただ歩き回っただけのアーティストなど、景観に最小限かつ一時的な介入を行ったアーティストもいました。 

ランドアートはアースアートとも呼ばれ、通常は写真や地図を使用して作品に記録され、アーティストはそれをギャラリーで展示しました。ランドアーティストは、景観から素材を持ち込んでインスタレーションを作成することで、ギャラリーでランドアートも制作しました。 」

Robert Smithsonの影響はきっとかなり大きいと思う。
彼は後世のアーティストたちの表現の幅を大きく広げてくれた一人じゃないかな。

最後にその代表作、
Spiral Jettyをシェアするね。

https://www.youtube.com/watch?v=v-N3vbH52bQ

こっちは、制作してる様子。

https://www.youtube.com/watch?v=imM5XxN1ilk



アバター
2024/06/09 04:02
べるさん、

きっと現地で見たら、楽しいでしょうね(^-^)
旅行の目的としても良さそう!

そうですね、ストーンヘンジは見に行ったけど、どうやったんでしょうね?
個人的には宇宙人説も楽しくて好き。
アバター
2024/06/07 12:17
Spiral Jetty、作品もすごいけど、周囲の景色も美しいですね~。行けるならほんと、現地で見てみたいです。

これで思い出したんですけど、イギリスのストーンヘンジ、あれも大昔なのにあんな巨石を切り出して運ぶ技術があるなんて、すごいですよね。天文学とかもそうだけど、昔の人の知恵には驚かされます。



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