ニューヨークってびっくり!(16)(1)
- カテゴリ:その他
- 2024/05/30 10:12:02
ニューヨークにはホームレスが多い。
外出すれば、ほぼ毎日一人は見ると思う。
大都会なら東京やロンドンなどもある程度いるのだと思うけど、たぶん、ニューヨークはかなり多い方じゃないかな?
よく見るのは、地下鉄の車内を一つづつ巡って、乗客たちにお金をもらって歩いてる人たち。
あとは、路上でダンボールなどに「ランチ代を下さい。神のご加護がありますように。」などの文言を書いて座ってる人。
あとは路上や公園、駅構内で寝ていたり、ほとんどのホームレスは人に危害をくわえたりしないけど、ちょっとおかしい行動をしたり、中には危ない人もいる。
今年の初め、NJにあるニューアーク国際空港に行くために、マンハッタンのポートオーソリティ駅に早朝4時くらいに行った時さ、そこは主要な大きな駅で構内が少し大きめなんだけど、構内中の階段や切符売り場のあちこちにヤク中がいっぱい寝てるのよ。。
ダランと体を曲げて口を開けたまま動かなくなってる人もいる。
早朝でほとんど人がいない中、そのヤク中たちの中を通るの。
たぶん、慣れてない観光客が行ったら相当怖いと思うよ。
慣れてるおれでもちょっと怖かったもん。
特に何かやられるわけではないけどね、でも、たまに薬物中毒者による事件もあるからね。
だからしっかり気をつけなければいけない。
ホームレスになる理由はいろいろ複雑で、多いのは薬物中毒とアルコール中毒で通常の社会生活を送れなくなった人たち。
そして、ここに住んでしばらくしてから知って驚いたことは、帰還兵の割合も結構多いらしいということ。
ベトナムやイラクなどに戦争に行って帰国してきた元兵士の人たちだ。
軍隊に入る理由は愛国心や、自分の家族を守りたいからなどの理由もあるそうだが、安定した収入を得るために入る人たちも多いらしい。
自分が兵士になれば、故郷にいる家族の暮らしが今より少しマシになるから。
少しでも今の貧困から抜け出すために軍隊に入るんだ。
当然、入隊する人たちは別にサイコパスでも何でもなく、その辺に当たり前にいる一般の若者たち。
おれやあなたと何も変わらない、ただ幸せを望む人たちなの。
私たちが実家の味噌汁を恋しく思うように、きっと彼/彼女たちもお母さんが作ってくれたアップルパイとかお父さん休日に焼いてくれたスモーキーなBBQを恋しく思うだろう。
私たちが近所のみよちゃんやよしお君に初恋を抱いたように、彼らも近所のクリスティーやマイクに初恋を抱いたのだろう。
私たちが結婚して初めて子供が産まれた時に感動したように彼らも自分の子供を抱き上げたのだろう。
同じだよね。
でも、お金のため、正義のため(例えその正義は偏っていたとしても、きっと信じ込んでいた、または信じ込まされてきた正義だとしても)、愛する家族のために、彼らは厳しい訓練を経て、戦場へ行く。
自分たちを奮い立たせるために、自分自身の怖いと思う気持ちを押し殺すために、敵国のことをF@ckin’ビッチとでかい声で叫びながら。
だけど、どれだけ訓練したって、どれだけ相手をクソ人間共なのだ。と自分に言い聞かせても、でも、やっぱり、彼らはただの人間なんだ。
ロボットじゃない。
戦場へ行けば、友人の兵士が目の前で足や首を吹っ飛ばされて殺される。
戦場へ行けば、相手国の兵士なのか一般人なのかの見分けさえも付かぬまま、一掃射撃で皆殺しにする。
こないだまで近所のクリスティーに恋してたアイツが、マシンガンで人々を殺している。
バージニア工科大学で銃乱射事件があった、その犯人と全く同じことを彼は異国の地でやっている。
あなたの息子が、あなたの友達が、あなたの恋人が夫が、そんなことする人だろうか?
答えは誰だって、Noだろう。
そして役目を終えた兵士たちはアメリカに帰る。
心に取り返しのつかない傷を負って。
だって、自分は人を殺したんだ。
いつまでもその事実は永遠に消えない。
それで平気な顔して、楽しく生きていける人なんかいるだろうか?
どれだけの大義名分があったとしても、世界の平和のためにビンラディンをやっつけるためだったとしても、こないだまで近所の女の子に恋したり、家族と誕生日ケーキを食べていた若者が人を殺したんだ。
まともでいられるわけがない。
戦争ってそうゆうことだ。
帰国後、多くの帰還兵が深い心的障害を負う。
極度のPTSDだ。
今までの心は完全に壊れてしまう。
とある記事で読んだ、帰還兵たちのインタビュー。
とある彼は何か物音が鳴るたびにビクッとして振り返る。
そこに敵がいるかも知れないからだ。
日常の中で自分の命を狙う敵などいるはずないのに、いつも殺されるかも知れないと、ビクビク怯えながら生活する。
どうやってもその不安と恐怖は拭えない。
彼はとてもじゃないが日常の生活など送れなくなる。
完全な病気だ。
またアフガニスタンでビンラディンを追っていた兵士は、戦地でたくさんの敵兵士を殺したために、人を殺すことを何とも思わなくなる。
帰国後、意味もなく人に暴力を振るうようになったらしい。
戦争に行く前の彼と行った後の彼は全くの別人になってしまったそうだ。
彼らは通常の社会生活はもう送れない。
マリファナなんかじゃ気持ちを落ち着けるのには足りなくて覚醒剤やヘロインなど強いケミカルドラッグに手を出す。
アルコールに溺れるものもいるらしい。
家族にも見放され、社会には受け入れてもらえなくなる。
そして施設へ入ったり、ホームレスへなっていく。
また心の被害と同時に、身体への被害も当然ある。
地下鉄で車椅子に小さなアメリカ国旗をつけてお金をもらいに来る人たちがいる。
車椅子の背中にはダンボールに「199@年、〜の帰還兵」などとマジックで書かれていて、両足が無い。
彼はホームレスとして生きながら、車椅子に乗って小銭をせびる生活をしている。
戦争とは、戦地となり被害にあった一般の人たちと同じく、その戦地を攻撃した兵士たちも命や人生を壊されている。
取り返しがつかないほどに壊されている。
もしも誰かがその責任を取るというなら、戦争に行った記憶を完全に消してあげて、そして戦争に行く前に時間を戻してあげること以外に無い。
それが出来ないなら、ほとんど役には立たないが、最低限出来ることといえば、そうやって心身を壊された帰還兵たちに、お金も住居も医療も何もかも一生安心できる裕福な生活を提供することくらい。
だけど、多くの帰還兵たちが現在ホームレスになっているということは、国はそれさえもやっていないということの証明だ。
あそこに行って、人を殺してこい。と命令したのは、国だ。
その責任はいつ取るのだろう?
もし、責任を十分に取っているというなら、なぜ、おれは日常で彼らがヤク中になってホームレスになってるのを見ているのだろう?
もし良かったら、この続きもすぐに載せるので、読んでください。
そうなんですね。
アメリカではそれが現実に起きています。
今もなお、そのホームレスたちは路上で寝ています。
この事実は、きっと日本に住んでいると知らない人が多いだろうと思って、書きました。
潜入した土地で敵側とは知らずに優しく面倒を見てくれた家族がいたんですが、そこにその家族とその女の子に恋心を寄せていがいたりで、一転してものすごく責められました。それからその子は逃げて、敵国で色々な経験をするんですけど最終的には
「悪魔なんていなかった...。この島には...人がいるだけ。やっと...ライナーの気持ちがわかった。私達は...見たわけでもない人達を、全員、悪魔だと決めつけて、飛行船に...乗り込んで...ずっと同じことを...ずっと同じことを繰り返してる...。」
というセリフが出て来ます。先に潜入してたライナーという戦士も相手を敵と思えなくなり、ものすごく葛藤してました。
このセリフを聞いて、「戦争って結局はこの言葉通りの事だよね」と思ったところです。