ことばのあみもの (11)
- カテゴリ:日記
- 2024/05/20 01:15:16
先日、日本のロック名曲10選なるブログを書いたのだけど、やはり、その中で素晴らしい歌詞の歌は多いんだよね。
それで改めて、一つづつピックアップしていくのに、この「ことばのあみもの」シリーズはピッタリだから、書いてみようね。
まあ、紹介した曲とは別のにしたほうが良いかな。
では、今日は、友部正人。
シンガーソングライター、詩人。
彼は1960年代、路上で歌っていたらしい。
学生運動に参加して、火炎瓶を投げて鑑別所送りになってる。
それから、詩にものめり込んで、自らも詩を書いたりもしてたのかな。
そして、72年に「大阪へやってきた」、そして73年には代表作となる「にんじん」をリリース。
おれが彼の歌に出会ったのは、クロマニヨンズの真島昌利から。
ガキの頃から彼が大好きで、あるインタビュー記事で、マーシーが友部正人に影響されたって言ってて、それで知ったの。
たぶん、当時、おれは20代後半だね。
それから、マーシーに影響を与えたなんて、誰だろう?と気になって「にんじん」を買ってみると、ヤラれた。。。
とても驚いた。。
なんだ、この歌詞は?
そして、なんだこの歌い方は??
本当にびっくりして、すぐに好きになった。
ニューヨークで実際に、友部正人に会えて、握手もしてもらって、嬉しかったなぁ。
ということで、友部正人の歌から一つ、歌詞を紹介するね。
友部正人 「お日様が落っことしたものはコールタールの黒」
お日様が落っことしたものはコールタールの黒
でもそれを白くしたのは
僕の目さ
ごらん、どこもかしこも真っ白じゃないか
空も道路も君の髪の毛も
白色はガムのようにくっついて離れない
君が好きだった花は蕎麦の花
もうすぐ唇からも夏が去り白い花が咲く
君はついにやっては来なかったけど僕には見えるんだあの雲の下
地平線から出たり入ったりする君が
今夜はひどい雨振りだ
空も道路もいつもより、ずっと固いみたい
あの日もこんな雨振りだった
君はポケットと一緒に
僕はこうもり傘と一緒に
明日を待っていた
真夏の風に揺れてた洗濯物も消えた
君がいなくなってしまったんだ
空をロックンロールが占拠していた
太い腕が煙突を鷲掴みにしていた