Nicotto Town



「世界をしばらく止めてくれ」。

世界がしばらく止まってくれたらかなり助かる。

その間、まず、ゆっくり寝たい。心ゆくまで、頭がからになるまで、全部の考えがカラカラになるまで。
そのあと、好きなこと考えたいな、これも心ゆくまで。できればエア図工の先生みたいな人が現れてくれて「今日はクレヨンで「理想の未来の街」を、書いてみましょう」とか「紙コップとヒモとボタンでかっこいいロボットを作ってみましょう」とか言ってくれると良いんだけど。
絵の具を指につけて全部指で絵を描きたいし、それが終わったら心ゆくまでずーっとぽかぽかの日の下でチューリップが揺れてるのをずーっと見ていたい。で、チューリップの花の下の部分は真っ白いのに、縁取りみたいなピンクがサキッチョにあって、それってどこからがピンクって言えるだろうとか、これを点描画で書くなら何色の色鉛筆使おうとかそういうことを考えたい。
あと、陽の光であったまったフローリングにぺとーっと頭をくっつけて丸まって、ただ単にあー陽の光気持ちいいなーって思いたい。

多分だけど、そんな日、一生ないんじゃないかと思うんだけど。
そういう日が一生来ないことを考えるととっても私可愛そうじゃない?って思うんだけど、ひょっとひたら可愛そうって思うポイントがずれてるのかもしれないな。わたし、ぜんぜん違う意味でかわいそうかもしれない。

自分の人生が可愛そうだって思うときは、たくさんの悲惨な人生があることを思い出すようにしています。人を見下すためでももちろんなく、自分を戒めるためでもありません。ただ「そもそも人生とはそういうものだよね」っね思い出すため。炭鉱の中で過ごす私、ずっと家族を憎みながら同居する私、全く働けない私。いりんなバリエーションが無数に思い浮かびます。そしてそれは優劣なく誰もつらく、どれも幸福ではなく、そしてどれも取り抜けて不幸ということでもなく、そもそも人生はそういうものだと思い出すだけ。




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