刻の流れー141
- カテゴリ:自作小説
- 2024/04/17 20:47:38
梶は次の朝 事務所から電話をかけていた
「よし その家を見せてもらおう」
どうやら条件に合う物件がありそうだ
こめかみに指を当ててため息をつく
大体のレイアウトは組み立てれたが 思い通りにいくかどうか
いつもの自信が微塵もない
次に 梶は要を呼び出した
しばらく待つと ドアがノックされ 要が入ってきた
「要 お前に頼みがある」
要にとって梶から初めての言葉を聞いた
「どういったご用件でしょうか」
要の声が緊張してる
「そう固くなるな そんな難しいことを頼むわけではない」
要はまだ半信半疑で 梶の顔を伺っている
「はい」
「では お前は何人か地元の友達がいるな?」
頷く要に
「大きなスズメバチを5匹ほど捕まえてこい」
一瞬要はポカンとなった
「もう一度お願いします スズメバチですか?」
「そうだ 以上だ」
梶の命令だ 要は質問を挟まずに退出して
あきらに電話した
「あきら すまんけど スズメバチを手に入れたいねん どっか心当たり あらへんか?」
「えらい急にスズメバチって なんでや? 酒に漬けて精力剤か」
と笑い転げる
「あほ ちゃうわ!!」
「冗談だよ」
とまだ笑いが止まらない
「たまきに聞くのが一番ええな あいついろんなとこ回っとるし」
「そやな 頼むわ」
電話を切るとその足でジムに行った
たしか以前お客様の話を聞いていた時 小耳にはさんだ情報で
「スズメバチはな テニスのラケットで引っ張叩くねん そしたらおとなしなる」
どうやら害虫駆除をしている業者らしい男が自慢げに話していた
その時はそんなもんかなって思っていたが 現実にそういう事になりそうだ
壁にかかったラケットを見つけて手に取り素振りしてみた
案外本当かなって思った。
後はスズメバチを入れる瓶か それはキッチンにある スポーツバッグに詰めると電話を待つしかなくなった
一方電話を受けた たまきは 団地に配達が多いので 住宅街での蜂に注意を払っていた。また家人がいると「スズメバチが居ませんか?」と聞いてもみたが 情報は意外と少なかった。
ハルがどうやら友達の家でスズメバチに困ってると情報を持ってきた
「なんか 連れの家の軒下に結構大きな巣を作ってるらしい」
「じゃ ついでに駆除もしたらええんか」
「そやなぁ そんな口ぶりだったし」
「ん~ 駆除となると本格的やな チョット相談するわ あとでな」
そういうと あきらは要に連絡を入れた
「そっかぁ 3匹くらい 飛んでるのを取れたらと思ってたけど 駆除となると なんか大げさな準備がいるなぁ」
「刺されたら痛いしなぁ」
「痛いじゃ済まへんなぁ 分厚い服と顔を覆う網か それからキツイ殺虫剤 大きな袋もいるな」
「まてよ 消防団の防火服あれ分厚いし動けるしええんちゃうか?」
とあきらが言い出した
「そんな服何処にあるねん?」
「まかさんかい 2着くらいなら何とかなる」
「当てでもあるんか?」
「俺が地元の消防団員だ!!」
おっ そうか なら 手配が付くな」
「じゃ 後で作戦を立てよう のち~」
時々やってますww
また 気が付いたら教えてね^^
要くんでてきましたね(≧∇≦)
ハチは何に使うんでしょうね。
昔マムシのお酒につけたのは見たことあるけど(^-^;