Nicotto Town



どう生きる?第五十二章 東京からの対応


第五十二章 東京からの対応


東京の家に戻り、パソコンを立ち上げて

彼女とオンラインで回線を結び、

リアルタイムで状況を確認しながら対応をおこなった。

「攻撃はネットカフェから仕掛けられているよ。

バック ドアからの攻撃だ。

これは私もよく使う手だけど、

対処療法でしかない。

大元のパソコンに入り込んで、

パソコンをダウンさせるか、

サーバーごとダウンさせる必要がある。

まずは、どこから攻撃が

発信されているかをつかむ必要がある。

サイバー攻撃はどこからでもできるから、

たどるのがとても厄介だ。

軍事関係の施設からとは限らない。

だが、この規模のサイバー攻撃をするには、

そこそこの施設が必要だ。

事前に調査していた施設を一つ、一つ、丁寧に調べた。

朝までかかり、モスクワのある施設からだと限定した。

その施設のサーバーをダウンさせて、

なおかつその地域の送電施設に

ハッキングを行い、停電させた。

この復旧に24時間以上かかるだろう。

その間に私はスウェーデンに行くことができる。」


「バックドア通信を検出する機能を活用して、

クライアントのパソコンに作られたバックドアの

特定を徹底的に行ってほしい」と、彼女に連絡した。、

「了解!発信する側はとりあえず海斗が止めてくれたけど、

どのパソコンに入ったかを確認して、

そのパソコンを最新のOSに入れ直して

入り口をふさがないとね。」

と言った。

彼女はすぐ、作業を開始した。

しかし、深夜の時間帯であったため、

作業は少々時間がかかることが予想された。

私は彼女の努力に感謝しつつ、

安全確保のためにもこの作業が急務であることを理解していた。


一方で、社内でのバックドアの発見は、

私たちが悪意のある侵入者に

操られる可能性を考えると、不安を感じた。

しかし、彼女の手際の良さとプロフェッショナルに期待した。


そして、私は少し仮眠を取ることにした。





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