Nicotto Town



どう生きる?第四十八章  歓迎会


第四十八章  歓迎会




入学式の後、学部や同じゼミの新入生歓迎会が何度か、行われた。

私とマヤはそろって参加した。

多くの人が私たちの美しさに目を見張り、

そして私たちが一緒に暮らしていることに驚いていた。

いろいろと詮索されたが、あまり詳しくは話さず、

「旅行先で知り合った」と私たちは答えた。


「東京大学の学生は、本当に個性的で賢い人たちばかりだね」 

と彼女は感心しながら話した。私もうなずいた。


マヤは2年間の留学生なので、 

その後の進路はまだ決まっていなかった。 

「とりあえず、この環境で2年間マヤと過ごせることは 

私にとってとても幸せだよ」 

と言うと、彼女もほほ笑んだ。


東京大学には進学振分け制度があり、 

1年生と2年生の途中までの成績を元に、 

3年生からの進学先を決めることができる制度だった。 

「リベラル・アーツ教育」の一環であり、 

大学入学後は専門分野に囚われず、 

興味を持ったことは何でも広く学べる。


「私は現段階では電子情報工学科を目指している」 

と話すと、彼女は興味深そうに聞いた。 

「人工知能を活用して機器を操作することを 

目指して勉強をしていきたいと思っているんだ」 

と続けて言った。





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