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どう生きる?第四十六章 入学式


第四十六章  入学式



4月12日の入学式当日、

日本武道館は、朝陽に照らされて輝き、

まるで未来への門を開いたようだった。

その壮大な建物は、

新たなる旅立ちを迎える若者たちやその家族、

そしてさまざまな立場の人々で

あふれ返っていた。


入学生たちは、

新しい一歩を踏み出す興奮に胸を躍らせ、

期待に満ちた表情を浮かべていた。

彼らの視線は、未来へと続く道を見つめ、

その先に広がる可能性を夢見ていた。


武道館内では、歓声や笑い声が交錯し、

一体感、あふれる雰囲気が漂っていた。

誰もが同じ夢を追いかけ、

同じ舞台で新たな一歩を踏み出すことに、

心を一つにしていたのです。



その列には、私の両親とマヤの家族も含まれていた。

彼らとともに、この特別な瞬間に立ち会い、

喜びを分かち合った。

私とマヤは、この日を迎え、

同じ学部での学びをともにすることになった。

新たな出発の予感が胸を躍らせる中、

私たちはこれからの未来への一歩を

踏み出す準備を整えていた。



学部長のスピーチの間、彼女が私に耳打ちをした。

「あなたと一緒にいると、穏やかな安心感が私を包み込み、

心の平穏を取り戻せる。

女の子の日は、

あなたと出会う前はとてもイライラしてつらかった。

そんな日でも、あなたといると心が落ち着いて、

私のイライラはしなくなるの。

あなたとの時間が私にとっていかに貴重であるか。

あなたって不思議な人ね」

彼女の言葉は、私の心に深く響いてきた。


長いスピーチの中、

私の頭は、子供の頃に戻っていた。


母は、生理がきつくて、何もやる気が起きない日々。

そんな時、父は会社を休んで母のそばに寄り添っていた。

私が小学校2年生になった頃、母は私に言いました。

「お母さんは月に2日か3日、体がつらくなるの。

そんな時はあなたがお母さんのそばにいてね」と。


そこから、私は父の代わりに母のそばに寄り添うことに決めた。

母が生理の日になると、私の学校に電話をかけて

「私がしんどいので息子を学校を休ませます」

と連絡を入れた。

そばに寄り添うことで人は安心するんだと、

母から学んだのかもしれない。





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