お遍路の記録 宇和島から松山編 その4-2
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2024/02/29 15:41:18
4-1から続く。
14:55 二つ目の峠、鴇田峠(ひわたとうげ)に向かって出発。
鴇田峠の道も、最初は車道。
この辺りは久万高原の別荘地になっているみたいで、
いい感じに手入れされた別荘が立ち並んでいる。
15:25 峠まで残り1キロぐらいで山道になる。
その山道を入ってすぐのところにベンチがあったので、一休み。
ポカリスエットを飲み切る。
山道といっても、ここまでは軽トラックが入れるようだ。
実際に軽トラックが停まっているし、車の轍がある。
標高653m。15:35 出発。
でも、ここから先は本格的な山道。
140m登らなければいけない。途中、一度車道を横切る。
だんじり岩という祠があった。
弘法大師が八十八カ所を歩いて修行していた際、
ここに来て空腹と疲労を感じたのだそうだ。
それを己の修行の足りなさだと憤って、
弘法大師は、この場で地団駄(だんじり)を踏んだらしい。
その足跡がだんじり岩に残っているということなのだが、
苔に覆われていて、どこが足跡なのか皆目わからず。
人間だから、空腹も感じれば、疲労も感じるだろう。
それなのに、弘法大師には、それが許せないらしい。
だから、私は、弘法大師が嫌いだ。
16:00 鴇田峠に到着。
木漏れ日の中、涼しくて気持ちのいい峠。ベンチがある。
標高790m。すぐに出発。
ここからの下り道が意外と長かった。
峠を降りて、すぐ舗装されてない車道に出る。
その車道を2回横切る形で、遍路道は続いているが、
車道の途中にトイレがある。
遍路道の方を辿ると、
このトイレをショートカットしてしまうので注意が必要。
やがて道は、車道から外れて、細い渓流沿いの山道を降りていく。
しばらくすると舗装された車道に出るが、
疲れた足には、この車道歩きも結構長い。
ようやく人里の中に入り、
Guest houseへの道案内が出ているので、そちらの方に進む。
国道に出たら、すぐのところに今日の宿があった。
16:50 今日の宿に到着。2食付きで7800円。
抜かされたお遍路さんは、先に到着していた。
洗濯はタダだけど、乾燥は部屋干しするか、
近くのコインランドリーを使用して欲しいとのこと。
エアコンを暖房フル回転にして、部屋干しを選択することにした。
地下に大浴場があるので、まずは、汗を流す。
あ…、足がパンパンに張っていて、
掛け湯をしようにも、しゃがみこむことができない。
そして、洗濯。洗濯機は、外に4台もある。
夕食は7時。レストラン併設なので、そちらで食事を取る。
賑わってはいないけれど、
常連さんたちが夕食に通っている感じのレストラン。
出てきた料理は、鯵の南蛮漬け、鶏の唐揚げ、豚肉の鍋、
そして、カワハギの肝和えの刺身が出てきた。
でも、山奥の久万高原で、カワハギ?
そういえば、洗濯機の近くに、生け簀のようなものがあった。
この宿は、ゲストハウスと言うよりも、ちゃんとした宿。
個室だし、部屋にはバス・トイレユニットがついているし、
地下には、一応、大浴場もある。
ちょっと微妙な大浴場だけど、足を伸ばして湯に入れるのは、
お遍路にとって何よりのゼータク。
家族経営のようだから、旅館のような行き届いたサービスはないけれど、
この設備とこの食事で、7800円なら十分満足です。
明日は2箇所、お参りできるので、
今日の内に納め札を書いておかねば。
22:00 就寝。
本日の移動距離 28.7K
歩き遍路のコツ その4
普通、人の歩く速さは、時速4キロ。
朝7時から夕方5時まで、1日10時間歩けば、40キロ。
でも、これは、現代人には、無理。
江戸時代の頃は、男の足で1日10里(約40キロ)、
女の足で1日7里(約28キロ)と言われたけど、
江戸時代の人たちは、なんば歩きという足早な歩き方だし、
誰もが歩いて移動していたから、鍛えられていた。
私たちの場合、たとえ時速4キロで歩けたとしても、
1時間程度歩いたら、10分ぐらい休んだ方がいいし、
甘いものや水分を補給した方がいい。
(江戸時代も、茶店で一服したわけだし。)
加えて、お寺を一つ参拝すると、
お経を上げたり、納経帳に御朱印をもらったりで、
45分程度の時間がかかるため、
その分、距離を稼ぐことができなくなる。
45分は、距離にすると約3キロ。
この二日間は、参拝するお寺がなかったため、
30キロ移動できたけど、
参拝するお寺が一つ増える度、移動できる距離は短くなる。
2024/02/17
普通の交差歩きですが、
お遍路の杖を突いている関係で、
リズムが取れて、テンポ良く歩けるのだと思います。
鶏の唐揚げなんかを出す家族経営のレストランで、
カワハギの肝和えなんて高級料理が出てきたのでビックリしました。
しかも、それが久万高原という内陸だったから、二度ビックリ。
食べ慣れないものだから、
「わあ、カワハギの肝和えだあ」とは思ったものの、
美味しいのかどうかまでは、わかりませんでした。
とほほ。
なんば歩きという歩き方は、以前古武術の動画で拝見して
(体の動かし方の参考資料を探していた?)知っては
いたのですが、動かしにくいなぁと敬遠していました。
慣れると楽なのかしらね;
安寿さんはいわゆる「普通に交差して歩く」歩き方なのかな。
話は変わりますが、カワハギ。
個人的には冬の味覚はフグよりカワハギの方が
美味しいと思います。山口に住んでいてもそう思うw