ある正義の行く末
- カテゴリ:日記
- 2024/02/29 02:25:10
あした、と言うか今日は6時前には起きてスキーに行かないとならないというのに、昨日途中まで観て、睡魔に襲われたので中断していた映画の続きを観てしまった。
「誰よりも狙われた男」
ジョン・ル・カレが原作。
当人が、小説家になる前はMI6のメンバーという本物の諜報員だっただけあってか、彼が原作のスパイやインテリジェンスをテーマにした映画は、どれも良く出来ている。
ストーリーをここで書くことは避けておくが、インテリジェンスとは何かと改めて考えてしまう。
疑わしくは全て黒。そして黒は容赦なく潰せばいいという、ある種の恐怖にまみれたヒステリーを正当化する身勝手な正義がインテリジェンスなのか。
あのCIAの描かれ方を見るに、ジョン・ル・カレって本当にアメリカ嫌いなんだろうなと思うが、まあでも致し方あるまい。
今も昔も、そしてこれからも。
あの国は自身のプライドと慢心で余計なことに首を突っ込み、力に任せて勝手なことをして、そして事態をかえって悪化させ、収集がつかなくなると逃げる。世界の争いごとの根には、大概あの国が絡んでいる気がする。
それにしても。
平和とは公正であること。
平穏とは慈しみであること。
正義とは愛であること。
それを踏みにじられた主人公の、「ファック!!!」と叫ぶラストの怒りは、あまりにやるせない。車から虚ろに降りた彼の足は、どこへ向かうのか。
で。
別に良いんだけどさ。
映画はHuluで見たんだけど、世の中の評価はどんなもんかなとAmazonの投稿を見たんだけど。
なんつーか。
やれ、テンポが悪いとか、盛り上がりがないとか、主人公がタバコ吸い過ぎで気持ち悪いとか。で、星ひとつとか二つとか。
映画もやるせないし、評価のコメントは髪の毛が抜けるほど苛立たしいし、せっかく二日続けての休肝日にしようと思ったのに、ビール飲んじゃったよ。
あと3時間半で起きて、出発しないと。。。
まあ準備してあるから、起きたら着替えて5分で出発ですけど。
ということで、おやすみなさい。
ではでは。
そうですね。まあまず間違いなく貴方好みの映画だと思います。
「裏切りのサーカス」ほど複雑ではなく、「ナイロビの蜂」ほどヒューマンドラマでもなく。まあなんにしても、ジョン・ル・カレが原作の映画は、とりあえず見て損はしないです。監督が誰であっても、原作の力で映画のクオリティが担保されるって、凄いなと思います。というか、その程度に描ける監督しか手を出してこないのかもね。
ちなみに本作監督のアントン・コービンは、ロックミュージシャンばかりを被写体としてきた超有名写真家で、映画監督作品はほとんどないのですけど、良い映画を撮ります。まあ本作は、主演のフィリップ・シーモア・ホフマンが良い味出し過ぎと言う話もありますけどね。ホフマンと言えば、晩年の彼はブヨブヨのおデブさんでしたが、若い頃はデカプリオを柔らかくしたような色っぽいイイ男でした。晩年って言っても、40代半ばで死んじゃいましたけどね。
私好みかも。。。
Amazonにおける映画や小説の評価コメントって悪く書いている人は、ちょっと教養のない人が多い気がします。自分の無知無教養を棚に上げて悪いコメントを書き込んでいる恥ずかしい人がけっこう見かけられます。
ただ、そういうコメントからも推測できる部分もあるので、本を買う時には一応目を通しますが。