Nicotto Town



どう生きる?㉔


第二十四章 カフェで働く


1週間が過ぎ、

私はMaja(マヤ)のお母さんのカフェで

働く日がやってきた。


「Maja(マヤ)、今日からお母さんのカフェで働くんだ。」

朝食を食べながら、私は言った。


「そうね、今日からだったわね。私も時々手伝ってるの。」

Maja(マヤ)が私のカップにコーヒーの

おかわりを入れながら答えた。


「店長ってどんな人なの?」私が尋ねると、

マヤは微笑んで言った。

「30歳くらいの美しい女性よ。

優しいし、仕事も教えてくれるから安心してね。

がんばって、私も応援してるわ。」


彼女の言葉に心強さを感じながら、

私たちは朝食を済ませた。


「車で送ろうか?」彼女が提案してくれたが、

私はすでにネットで注文していた

自転車が届いていたので、

「大丈夫、自転車で行くから」と答えた。



スウェーデンに来て初めて、

マヤと別行動をとることになった。

彼女は今日は歌の練習と勉強をすると言っていた。

店に着くと、店長とスタッフに自己紹介をし、

店のユニフォームに着替えた。


店長は優しく、仕事の手順を一つ一つ丁寧に教えてくれた。

お客さんがカウンターで注文し、

注文した商品をカウンターで受け取る。

飲んだり食べたものは自分で返却口に戻す。

時折、店内の様子を見回し、美化に努める。

コーヒーはマシンでボタンを押すと、カ

ップに自動的に入れるシステムだった。

会計はほとんどキャッシュレスで行う。


この1週間、私はMaja(マヤ)と勉強のために

スウェーデン語で会話をした。

日本でビザを待つ間、

徹底的にスウェーデン語の勉強に励んだ成果が、

スタッフやお客さんと日常会話でのスムーズな

コミュニケーションとなっていた。

初めての仕事に臨んだ初日から、

大きなミスもなく、

店長に教えてもらった手順を丁寧にこなした。

店長は私の仕事ぶりに驚き、

その飲み込みの早さに感心していた。


仕事が終わって、マヤに今日は何を食べたいか連絡すると、

彼女は「海斗のパスタがとっても美味しいから、

パスタが食べたい」と答えた。

帰り道、自転車に乗って

スーパーマーケットで材料を買い、家に戻った。





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