夕顔と六条御息所
- カテゴリ:小説/詩
- 2024/01/18 00:00:54
大河ドラマが紫式部を扱うこのタイミングでのリマスター、
「商売がお上手~」と感心してたのですが
祟られた側と祟った側(推定)をセット扱いにして並べるのは
なかなか鬼畜根性だなと思いました。
夕顔を載せた扇子なんて、ニコタは意外と教養を求めてきますね。
それにしても六条御息所を下敷きに服をデザインしようとなった時
採用された柄が彼岸花なのは面白い。
「あさきゆめみし」で御息所は蜘蛛の巣の柄の着物を纏っていますが、
これは上村松園「焔」からきているのかなと思っています(何の調査もしていない奴の妄言です)。
獲物を捕らえ逃がさない蜘蛛の巣は、
光源氏と懇ろな夕顔を呪い殺した(とされる)ほどの愛執を抱える御息所の気質を端的にあらわす
良いデザインですね。
その一方蜘蛛が巣を作る動作を意味する「蜘蛛の振る舞ひ(行ひ)」という古典ワードがあり、
これは恋人が来る前兆と考えられていたわけで……。
他の女のもとへと通う男を待った彼女が蜘蛛の巣柄を宛がわれた意味を色々考えてしまいます。
さて、私は松園の「焔」を東京国立博物館で見たことがあるのですが、
その時サーッと絵の前にやってきて
「かーっ、やっぱ松園の描く女は色っぺぇ」
と言ってまたサーッと絵から離れたおじさんがいました。妙に忘れられないです。
元気に今度は山種美術館あたりで松園の絵を見ているのかな。
葵の上も光源氏も登場しましたね。
コーデ見るのが楽しいです。
そうするとアオイ姫も葵を意識してるのかもですね~♪
ニコタの彼岸花も雰囲気が出ていいけど、
蜘蛛の巣デザインも見たいなあと思った次第です。
すてきな考察ありがとうございます^^!
怪異の登場に和歌をもってくるのはとても雅ですが、
私なんかは恋歌でいいの!? といらん心配してしまいます(笑)
そういう宿世や因果、日本人は大好きですが……。
夕顔にも影響を与えてしまうほどの怨念が出てしまっていたとすれば、着物にも蜘蛛が出てきそうな感じもしますね。
能の「土蜘蛛」にも”我が背子が来べき宵なりささがにの”と「蜘蛛の振る舞い」部分が出てくるので、怪異と結びつけるという意味で、これも後世の人に影響を与えたのかもしれないなと思いました。
当たっていなくても、いろいろ考えるのは楽しいなと思います。