キラとニクラの大冒険 (1)
- カテゴリ:自作小説
- 2023/09/18 06:44:31
みなさん、こんにちは。
週末、いかがお過ごしですか?
あ、てゆうか、日本はもう、月曜日か。
今までいくつか、小説を載せてきたけど、長めのやつは、未完のが多くて、読んでくださる方々に申し訳ないな〜。。と思っていました。
あ、てゆうか、日本はもう、月曜日か。
今までいくつか、小説を載せてきたけど、長めのやつは、未完のが多くて、読んでくださる方々に申し訳ないな〜。。と思っていました。
なので、今回から連載する小説は今までよりもかなり長い長編小説なのですが、第一章、第二章と続き、とりあえず、第一章まではしっかり終わってるし、ストーリー的にもちゃんとそこで一旦終わっているので、その第一章を載せようかな。と思います。
第二章は終わっていないけど、それは、まあ、続編という感じ、まあ、バック・トゥーザ・フューチャー2のような感じなので、とりあえず、1が終わっているので、良いかと思っております。
また気が向いたら読んでいただければ幸いです。
「キラとニクラの大冒険」
第一章
キラとニクラは2人で海に行く計画を立てていた。
2人は大人たちから絶対に海へ行ってはいけないといつも言われていた。
とりわけキラの親は厳格で、キラは事あるごとに親に激しく反抗していた。
ニクラに親はおらず、叔父と暮らしていた。
叔父はニクラを邪魔者だと思っており、いつもうとましく思っていた。しかし、低所得者で子どもがいる家庭には県から補助金がでるため、叔父はろくに働きもしないで補助金をあてにして生きていた。
叔父はその補助金のためだけにニクラと一緒に暮らしていた。
ニクラの叔父はどうしようもない怠けもので、また途方もない阿呆だった。まだ12歳のニクラは彼よりもはるかに賢かった。しかし、ニクラは普段その賢さを見せることはしなかった。
なぜなら、その賢さは叔父の理解を超えており、叔父は自分の理解できないことを話すニクラを恐れて、鞭で打つことは目に見えていたからだ。
叔父はわずかな学費と給食費を惜しんでニクラを学校に通わせなかった。
叔父が家にいない日に、ニクラは叔父の目を盗んで、ワイン売りや船造りのアルバイトをしていた。
そのお金で本を買って文字を覚え、あらゆる知識を得た。
本はいつも森の大きな木の根っこの穴ぐらに隠した。
そこに入れておくと雨が降ってもほとんど濡れずにすんだ。
ニクラはキラと一緒にいるときだけ本当の自分になることができた。
キラの学校が終わる夕方、2人はいつも森で会った。
キラはニクラの話を理解し、またそれを楽しんだ。
キラはニクラを好きだったし、ニクラもキラが好きだった。
しかし、キラの親はキラがニクラと一緒にいることを嫌った。
ニクラは他の子どもたちと違い、学校にも通わず、いつもボサボサのカラスの巣のような黒い髪の毛でクルミのように大きな目玉をギョロギョロさせて、小汚い格好をしていたし、町の大人たちからも子どもたちからも敬遠されていた。
キラとニクラの住んでいる町は周りを山や森に囲まれていた。馬に乗って北へ3週間ほど行くと、多くの鯨がいる湾岸へ出る。歩いて行くなら大人の足でも1ヶ月半はかかる。
海ではとてもきれいな宝物や森や湖では取れない美味しいものが取れると大人たちは噂していた。しかし、海には邪悪な化け物がいて、あまりに危険なため、実際に海で宝物や美味しいものを取ってきた者は大人でも誰もいなかった。
町の人々は海を恐れ、誰も近づかなかった。
もちろん、キラとニクラも行ったことがなかった。
ある日、ニクラの叔父がいつものように酔っ払って帰って来ると、その日は特に機嫌が悪いらしくニクラを意味無くぶった。
叔父は千鳥足でフラフラになりながらも、ニクラを殴り続けた。
泥酔しているのでさほど痛くはなかったけど、めったやたらに腕を振り回すので叔父は窓ガラスを破った。
拳が切れて血が滴っていた。
叔父はわけのわからないことを叫びながら足をもつらせて床にひっくり返り、ぐうぐうとイビキをかき出した。
ニクラは叔父の手に刺さったガラスを全部残らず、ひとつひとつ丁寧に取り除き、シーツを破って細い包帯をこしらえて、叔父の手にきつく巻きつけて血を止めようとした。
しかし、酔っ払って血の巡りがよくなっているのでなかなか血は止まらず、ニクラの手や腕やひざは血まみれになっていった。
蒔きストーブの上に魚を燻製にするための針金がぶら下がっており、そこにシーツを巻きつけて叔父の手首を吊るし上げた。するとようやく血が止まった。
叔父はイビキをかいたまま、そのまま寝ていた。
ニクラは床に散らばったガラスの破片を片付けた。血のついた服を脱いで洗い、身体を濡らしたタオルで拭いた。
疲れ切ったニクラはそれから朝までぐっすり眠った。
海にはエスパーというこの地方にしかいない海鳥が住んでいて、彼らは朝になると、ときどき町のほうまで飛んでくる。
エスパーの怪鳥のような甲高い鳴き声でニクラ目を覚ました。
土間を見ると、叔父はまだ昨日と同じ姿勢で眠りこけていた。
ニクラは顔を洗い、ペキペキという植物の茎で歯を磨いた。
それから、叔父を見ると、もう出血は止まっていたが、一晩中吊り下げられていた手首は血の気を無くして作り物のような色になっていた。
針金から手首を下ろしてやろうと手を伸ばした時、叔父はなにか寝言を言いながもぞもぞと身体を動かした。
。。。たから。。。ぐゔ~。。。すばるからくり。。。。
叔父はいつも町の飲み屋に入り浸り、金儲けの噂話をしていた。
とりわけ海の宝物についての噂が多く、酔って帰ってくるたびに、どこの誰がどんな方法で宝を手に入れた。なんてまるでインチキくさい話を自分が成し遂げた自慢話のように言ったり、おれも宝を手に入れてこんなしみったれた暮らしも、お前とも、すぐにおさらばだ!とわめいたりした。
実際には、叔父に海を探検する勇気も知恵も無く、口ばかりだった。
そんな話を叔父から毎日のように聞かされていたので、ニクラも海の宝物の噂をよく知っていた。
叔父はいつも不明瞭な大声でインチキくさいことばかりを言っていたから、ニクラはあまり叔父の言葉を信じていなかった。
しかし、このとき聞いた叔父の寝言には、ニクラは鋭く反応した。
「すばるからくり」という言葉がニクラの直感にひっかかったのだ。
ニクラは叔父の手首を下ろすことも忘れて、つむじ風のように家から飛び出した。
2人は大人たちから絶対に海へ行ってはいけないといつも言われていた。
とりわけキラの親は厳格で、キラは事あるごとに親に激しく反抗していた。
ニクラに親はおらず、叔父と暮らしていた。
叔父はニクラを邪魔者だと思っており、いつもうとましく思っていた。しかし、低所得者で子どもがいる家庭には県から補助金がでるため、叔父はろくに働きもしないで補助金をあてにして生きていた。
叔父はその補助金のためだけにニクラと一緒に暮らしていた。
ニクラの叔父はどうしようもない怠けもので、また途方もない阿呆だった。まだ12歳のニクラは彼よりもはるかに賢かった。しかし、ニクラは普段その賢さを見せることはしなかった。
なぜなら、その賢さは叔父の理解を超えており、叔父は自分の理解できないことを話すニクラを恐れて、鞭で打つことは目に見えていたからだ。
叔父はわずかな学費と給食費を惜しんでニクラを学校に通わせなかった。
叔父が家にいない日に、ニクラは叔父の目を盗んで、ワイン売りや船造りのアルバイトをしていた。
そのお金で本を買って文字を覚え、あらゆる知識を得た。
本はいつも森の大きな木の根っこの穴ぐらに隠した。
そこに入れておくと雨が降ってもほとんど濡れずにすんだ。
ニクラはキラと一緒にいるときだけ本当の自分になることができた。
キラの学校が終わる夕方、2人はいつも森で会った。
キラはニクラの話を理解し、またそれを楽しんだ。
キラはニクラを好きだったし、ニクラもキラが好きだった。
しかし、キラの親はキラがニクラと一緒にいることを嫌った。
ニクラは他の子どもたちと違い、学校にも通わず、いつもボサボサのカラスの巣のような黒い髪の毛でクルミのように大きな目玉をギョロギョロさせて、小汚い格好をしていたし、町の大人たちからも子どもたちからも敬遠されていた。
キラとニクラの住んでいる町は周りを山や森に囲まれていた。馬に乗って北へ3週間ほど行くと、多くの鯨がいる湾岸へ出る。歩いて行くなら大人の足でも1ヶ月半はかかる。
海ではとてもきれいな宝物や森や湖では取れない美味しいものが取れると大人たちは噂していた。しかし、海には邪悪な化け物がいて、あまりに危険なため、実際に海で宝物や美味しいものを取ってきた者は大人でも誰もいなかった。
町の人々は海を恐れ、誰も近づかなかった。
もちろん、キラとニクラも行ったことがなかった。
ある日、ニクラの叔父がいつものように酔っ払って帰って来ると、その日は特に機嫌が悪いらしくニクラを意味無くぶった。
叔父は千鳥足でフラフラになりながらも、ニクラを殴り続けた。
泥酔しているのでさほど痛くはなかったけど、めったやたらに腕を振り回すので叔父は窓ガラスを破った。
拳が切れて血が滴っていた。
叔父はわけのわからないことを叫びながら足をもつらせて床にひっくり返り、ぐうぐうとイビキをかき出した。
ニクラは叔父の手に刺さったガラスを全部残らず、ひとつひとつ丁寧に取り除き、シーツを破って細い包帯をこしらえて、叔父の手にきつく巻きつけて血を止めようとした。
しかし、酔っ払って血の巡りがよくなっているのでなかなか血は止まらず、ニクラの手や腕やひざは血まみれになっていった。
蒔きストーブの上に魚を燻製にするための針金がぶら下がっており、そこにシーツを巻きつけて叔父の手首を吊るし上げた。するとようやく血が止まった。
叔父はイビキをかいたまま、そのまま寝ていた。
ニクラは床に散らばったガラスの破片を片付けた。血のついた服を脱いで洗い、身体を濡らしたタオルで拭いた。
疲れ切ったニクラはそれから朝までぐっすり眠った。
海にはエスパーというこの地方にしかいない海鳥が住んでいて、彼らは朝になると、ときどき町のほうまで飛んでくる。
エスパーの怪鳥のような甲高い鳴き声でニクラ目を覚ました。
土間を見ると、叔父はまだ昨日と同じ姿勢で眠りこけていた。
ニクラは顔を洗い、ペキペキという植物の茎で歯を磨いた。
それから、叔父を見ると、もう出血は止まっていたが、一晩中吊り下げられていた手首は血の気を無くして作り物のような色になっていた。
針金から手首を下ろしてやろうと手を伸ばした時、叔父はなにか寝言を言いながもぞもぞと身体を動かした。
。。。たから。。。ぐゔ~。。。すばるからくり。。。。
叔父はいつも町の飲み屋に入り浸り、金儲けの噂話をしていた。
とりわけ海の宝物についての噂が多く、酔って帰ってくるたびに、どこの誰がどんな方法で宝を手に入れた。なんてまるでインチキくさい話を自分が成し遂げた自慢話のように言ったり、おれも宝を手に入れてこんなしみったれた暮らしも、お前とも、すぐにおさらばだ!とわめいたりした。
実際には、叔父に海を探検する勇気も知恵も無く、口ばかりだった。
そんな話を叔父から毎日のように聞かされていたので、ニクラも海の宝物の噂をよく知っていた。
叔父はいつも不明瞭な大声でインチキくさいことばかりを言っていたから、ニクラはあまり叔父の言葉を信じていなかった。
しかし、このとき聞いた叔父の寝言には、ニクラは鋭く反応した。
「すばるからくり」という言葉がニクラの直感にひっかかったのだ。
ニクラは叔父の手首を下ろすことも忘れて、つむじ風のように家から飛び出した。
はい、そうですね(^-^)
キラは女の子でニクラが男の子です。
ニクラはとてもがんばってるんです。
まだ子供だけど、必死でいろんなことをちゃんとしようとがんばってます。
息子の友達にキラ君っていますけど(^^;
ニクラはちゃんとダメ親の怪我の手当てしてあげて偉いですね。まぁ確かに放置するわけにもいきませんが…
二人とも家庭環境良くないので、幸せになれるといいなぁと思います。続き楽しみにしてますね^ ^
この小説はけっこう長い間書き続けていたものなので、おれにとっては彼らの名前が当たり前になってしまっているのですが、確かにユニークな名前ですね(^-^)
もともと、この二人の少女と少年の性格やビジュアルのイメージ、あとこの小説世界の舞台となる時代や国、この町のイメージがあって、それに合う名前を考えたら、こうゆう名前になったんです〜。
なにか曰くがあるのかしら?
読んでいただいて、ありがとうございます(^-^)
はい、この続きは明日にでもまた載せます。
このブログって、3000文字までしか載せれないので、ストーリー的に不自然なところで切らないようにするのが難しいです。
本当は、このまま7000文字くらいまで載せれたら、もっと良い区切りで載せられるのですが、それができないのが、ちょっとネックです。。(涙)