時計の無い壁
- カテゴリ:自作小説
- 2023/09/15 11:12:44
ちょっと、痛い。。
だいじょうぶ?
うん、ちょっとだけ。
ここは?
そこは痛くない。
じゃあここは?
そこもだいじょうぶ。
今、どれくらいしてる?
うん、いつもどおりだよ。
そか。
うん。
ふと見ると、上半身はだかで下だけスウェットを着て寝転がっている君の横にちいさな虫がいた。
虫は敷き布団のへりをのぼろうとしていたけれど、自分には大きすぎることを悟ってあきらめたようだ。
君の背中は少し汗ばんで。
ぼくのジーンズはびしょぬれで窓の外のベランダにぶらさがってる。
雨がざあざあ降ってる。
窓から見える高速道路の車たちのテールライトがにじんで次々に表れて消えて。
ビルの明かりもにじんでうるむ。
なんだろう、この部屋のきもちのよい壁のいろ、時計の無い壁。
お〜、なるほど。
haticoさんはその壁の色、もしくは雰囲気に、悲しい印象を持ったのですね。
人それぞれの文章を読んだり、または芸術作品を見たときの感想って違くて、面白いです。
はい、私なりのこの二人が何をしているかの具体的なイメージはあるのですが、それを書くのは野暮なので、控えておきます。
ただ、一応お伝えしておきますが、もう痛いところはなくて、柔らかくなってるので大丈夫です(^-^)
ご心配ありがとうございます!
はい、実験的ですね。
これもかなり昔に書いたものですが、具体的なことは書かずに想像させるように書いてるのだと思います。
短い文章の中で、いかにその情景を表現できるかな?って思いながら、楽しく書きました。
きもちのよい壁のいろと言うのになんだか
悲しい気がするのはなぜだろう?
虫や雨のせいかな?
痛いところがあちこちあって、大丈夫か
どれくらいしてるのか ぼくは心配?して
確認してるんですよね
もう、痛いことは少なくなるといいね
ジーンズが雨に濡れるの厭わないほどの、心地よい空間なのかな。