実験小説
- カテゴリ:自作小説
- 2023/09/11 11:34:45
ちょっと面白い試みを思いついたのでやってみようかと思う。
ここに、何の構想も考えずにいきなり小説を書き始めてみるの。
出だしくらいしか考えず、あとは、考えながら書いていく。
それで、一つ小さなストーリーが完成するだろうか?
もし、完成しなかったら、ここの一番下の投稿ボタンは押さないと思うけど、もし、これが投稿されていたら、一応、完成したんだな。ということになるね。
ただ、一応、だからね。
もし、完成しなかったら、ここの一番下の投稿ボタンは押さないと思うけど、もし、これが投稿されていたら、一応、完成したんだな。ということになるね。
ただ、一応、だからね。
だって、たぶん、そんなに書き直したりもしないで、投稿しちゃうから、完成度は低いかもしれないから。そのつもりで暖かい気持ちで読んでくださいな。
では、書いてみよう!3000文字に収めなくちゃね。
ちなみに、タイトルだけ、最後まで書いてから、決めるね。
「池」
池のほとり、人はいない。
空は晴れていて、小さな池には青い空が映り込んでいる。
たまに、ちゃぽん、と音を立てて、どんぐりが水面に落ちている。
それを虫かなんかと勘違いした魚が寄ってくるけど、すぐに興味を失って去っていくのが見える。
周りは小さな林があり、その奥が草むらになっており、丘を登り、下ったところには大きな森が広がっている。
そちらの方にも誰もいない。
誰もいない。というのは、つまり、この風景を見ている人物さえもいない。ということだ。
池は、その森の子供のように見える。
もちろん、鳥やリスなんかの動物たちは、その池と森を行き来しているだろうから、森の植物の種などが池の周りに動物のふんなどに混じって落ちて、それが育って、小さな林ができたのだろう。
もともと、池は独立していたのだろうけど、そんなふうに少しづつ森との関係が出来てきたようだ。
池は意外と深く、大きめの魚もいた。
不思議なのは、池に流れ込んでいる川が見当たらないことだ。
つまり、この池は地中から湧き出る水によって生まれ、育っているのだろう。
やはり、初めは完全に孤立した存在であったようだ。
そのため、魚も他とは少し違うようで、妙に青く艶かしい魚がいて、きっとまだ名称もないのかも知れない。
一羽の鷹が舞い降りて、池で少し水浴びをしていた。
鷹は青い魚たちをじっと見て、やがて飛び去っていく。
青い魚たちは、鷹に捕食されることも無いようだ。
そして、池の水は季節や時間帯によって、または、天候によって、ずいぶんはっきりとその色を変えた。
本当に透き通っている時には、太陽の角度によってはまるで池に水がないようにさえ見えたし、朝早い時間には、少し黄味がかり、夜には青白くなる。
そして、最も特徴的なのは、冬になると濃い青とミルクのような白のマーブルのような模様を水面に表した。
少し池から離れてみると、巨大な森が延々と続き、やがて、大河があり、海へと続く。
海の向こうには大陸があり、そこには巨大な植物や捕食者の凶暴な動物とめったに動かない鉱物と生き物の中間のような動物もいた。
池のまわりから、これだけ飛んでみたけれど、やはり、まだ人はいない。
池へ戻ると、池では変化が見られる。
青い魚たちが水面近くに集まって、輪になり、やがて、ぐるぐると周りはじめたのだ。
初めに一匹、ぴょんと水面から飛び上がると、そのまま、空中へと頼りなく飛んでいく。
よく見ると、青い魚の背には透明の翼が生えている。
一匹が飛び出すと、それに習って次々と他の青い魚たちも飛び出していく。
全ての青い魚たちが空へ飛び出し、飛んでいく。
魚たちは初めは少しふらふらしているのだが、やがてすぐに、すんなりと飛べるようになっていく。
まるで、池から生まれたかのように。
空には青い魚たちがひとひらの布のようにまとまって飛んでいき、それはまるで青い龍のように見える。
池にはもう魚はいなくなったかと思われたが、しかし、深い池の底にはまだ一匹の鯰が眠っていた。
彼の横には更に深い穴があって、そこからこの星の水が湧き出ているようだ。
鯰はその湧き出した新鮮な冷たい水が心地よくて、そこで長いこと眠っているようだった。
池は、星のへそであった。
星には言葉は存在せず、色彩がまるで言葉のように地上を支配していた。
当然、言葉がないところには人間も存在しなかった。
そして、鯰はこの星で唯一、ものを考えることのできる存在であった。
鯰は夢を見ていた。
鯰の見る夢には、もちろん言葉は無くて、色彩のみで語られていた。
色彩に含まれたものは、果汁や夜空の星や、雨や、抜け落ちた獣の毛だ。
鯰にとっては、それだけあれば、考えるための材料には十分事足りていた。
その星には始まりが無かったので、当然、終わりもなく、いつも、今だけがあった。
ところで、青い魚たちはもう、とっくに次のページへ到着していたのだけど、それでも鯰は心地よい眠りの中で、夢を見ていた。
彼にとって、次のページは存在せず、今、をのんびりと間伸びさせていくことこそが大事なようだ。
もちろん、誰にも青い魚たちやその鯰のことを知る由もない。
その池はまだ、あそこにあって、今はたおやかに薄く緑色をしているようだ。
はい、確かに。
おれも似た印象を持ちました。
この鯰は神様や、もしくは何かの源みたいって。
そうなんです。
そこがこの小説の矛盾していて、かつ、不思議なところだとおれも思います。
これを見てる人はいないんです。
つまり、この文章を書いて、人に伝えること自体が本来は不可能なはずなんです。
だけど、何かのきっかけで、どうやら、不意に私にこの情景をちょっとだけ書くことを許されたようです。
ナマズの見た夢でその星の世界ができあがっているのかな
これを見ているのは、誰だろう?
いろんな星を見て回っている何者か(人なのか動物なのか?)
が存在しているのかな?
読んでいただいて、ありがとうございます!
はい、即興で書いたのですが、おれも好きな文章になりました(^-^)
嬉しいです!
星のへそって面白い表現だなと思います。
とても嬉しいお褒めの言葉、ありがとうございます!
モジクイ、面白いですね!
勝手に、少し黄色くて、もっこりむにゅむにゅしてて、ちょっと怠け者な少しふとっちょの生き物を想像してしまいました(^-^)
美味しい。()
ありがとうございます!
即興で書いたわりに、おれも結構好きです(^-^)