アーティスト紹介 18
- カテゴリ:アート/デザイン
- 2023/08/15 07:08:28
芸術というのは「見つけるもの」ではないかな〜?
例えば、あのドリップペイントで有名なジャクソンポロックっているでしょ?
彼の若い頃の作品は、たぶん、ピカソなどに影響された雰囲気の荒さのある抽象画だった。
彼はきっと必死で自分の芸術を探しながら、日々、絵の具にまみれて模索していたことだろう。
そして、ある時、ドリップペイントを見つけるんだ。
文章で書くと簡単だけど、実はそうではない。
彼が自分の芸術表現を見つけられたのは、それ以前の「絵の具にまみれた日々」があったからだ。
おれの想像に過ぎないが、ああでもない、こうでもない、おれの芸術はなんだ?と苦しんだ日々があったからなんだ。
その歴史がドリップペイントを生み出した。そんなふうに思えるのだ。
それは、多かれ少なかれ、どのアーティストも同様ではないだろうか?
自分の涙とおしっこだのよだれだのにまみれた人から見ればみっともない、いや、人にはとてもじゃないが見せられない葛藤の歴史がその芸術を見つけさせるのだ。
それは、多かれ少なかれ、どのアーティストも同様ではないだろうか?
自分の涙とおしっこだのよだれだのにまみれた人から見ればみっともない、いや、人にはとてもじゃないが見せられない葛藤の歴史がその芸術を見つけさせるのだ。
では、今日はポロックと同じ195~60年頃に活躍したユダヤ系移民でカナダ生まれ、LA育ちで最後はNYにいた画家、「Philip Guston」
確か、NYに住んでから初めて好きになったアーティストがガストンじゃなかったかな?
日本にいた頃は知らなかったと思う。
日本にいた頃は知らなかったと思う。
ガストンのことをとてもよく表している説明があったので、紹介するね。
「悪と偏見の象徴に公然と取り組み、死すべき運命と弱さの経験を探求しました。 ガストンの芸術は、人間性の最も悲惨な側面にひるむことなく取り組んでいます。 同時に、彼の絵画には大きな楽しみがあり、その色彩、筆致、物質性は間近で見ることに夢中になります。 このような矛盾はガストンの実践の中心にあり、美的かつ哲学的な緊急性を与えています。」
ガストンは、上記の説明の通り、人種差別や暴力、政治的な悪などのテーマで制作していた油絵の画家。
その当時の流行りはポロックをはじめとする抽象絵画。
特にアメリカではポロックやデクーニングなどを中心とした大きな抽象絵画のムーブメントがあったんじゃないかな〜?
ところがそんな時代に彼だけは、漫画のような描き方でセンセーショナルな題材の大きな絵を描いていた。
ところがそんな時代に彼だけは、漫画のような描き方でセンセーショナルな題材の大きな絵を描いていた。
抽象真っ盛りの時代に、彼だけ奇妙な書き方の具象を描いていたのだ。
例えば、有名な作品は、白い三角頭巾を被った男たちの絵だろう。
白い三角頭巾と聞いて、日本の方々はもしかしたらあまりピンと来ないかも知れないが、KKK(クー・クラックス・クラン)というアメリカの白人至上主義者たちによる秘密結社だ。
これは、映画の中の話ではなく、実際にアメリカにはっきりと実在している団体で、ナチスドイツに近い思想を持っていて、その主義、イデオロギーを暴力的な手段を用いて推し進めようとしている人たちだ。
これは、映画の中の話ではなく、実際にアメリカにはっきりと実在している団体で、ナチスドイツに近い思想を持っていて、その主義、イデオロギーを暴力的な手段を用いて推し進めようとしている人たちだ。
怖いのが、彼らは別にヤクザのようにパンチパーマでその辺を歩いていて、一目でそれとわかるような格好ではなく、普段はその辺の商店のおじさんなどの一般の人たちだ。でも、裏ではKKKに入っていて、人種差別運動を行っているのだ。
アメリカでは、この人種差別をする人たちが、KKKのみならず、本当にたくさん日常に潜んでいる。
まあ、KKKは本当に暴力を使う集団だから、とんでもない犯罪者たちなんだけど。
ガストン自身、ユダヤ系だから、当然、KKKなどの人種差別主義者たちからは狙われる存在だ。
にも関わらず、彼は、大々的にKKKの絵を描いて発表したのだ。
彼はそうやって人種差別や暴力の問題について、世間に問うことをやめなかった。
事実、展示してる作品を右翼系団体に破壊されることもあったらしい。
ガストンの筋の通ったカッコ良さ、そして、ひと目見たら惹かれざるを得ないほど魅力的な彼の絵のユニークさ、大好きなアーティストの一人です。
https://www.youtube.com/watch?v=kdNHInly8zc
https://www.nga.gov/stories/philip-guston-10-things-to-know.html
ニューヨークは少ない方だと思うけど、それでもまだいるし、実際に差別を見たことも、おれ自身が受けたこともあります。
パンデミック以降はアジア人がターゲットにされる差別もあり、差別する人たちは白人に限らず、黒人も多くいます。
しかし、同時によりグローバルな意識を持って、他人種、他宗教、またはLGBTなどのジェンダーにも敬意を持つ人たちも増えているのも事実です。
なので、希望は捨てなくて良いと思います。
はい、ドローイングも面白いので、お時間ある時にでも見てみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=q2d7d17j4V0&t=543s
差別はダメとか言いながら、結局優劣を付けたがる人はどこにでも存在しているので、残念ながら差別は無くならないんだろうな・・・と思います(><)
この方の漫画風の絵は見てて楽しいですね♬家に飾ってみたい感じの絵もありました