Nicotto Town



 新妻武と桃園雫の恋愛観

 新妻武と桃園雫の恋愛観



 宿川花鈴はいつものようにカウンターで珈琲を入れる。
古民家をリホームした店内は年代物の柱の他は円テーブルや椅子。
大きなガラス戸には木々のある庭が見える。
テーブル席は間切りした小部屋があったとは思えないほど解放的だ。
屋根裏が柱を通してそのまま覗けるほどでリホーム費用は高くついた思えるが、
その心配がいらないほど店内は賑わいをみせる。
「やどかり、ティラ・エスコート」
あっ、常連さんだ。やどかわ かりんだから仲の良い常連からはやどかりと声をかけられることが多い。ティラ・エスコートは珈琲豆の種類で果肉を除去させずに乾燥させたちょっと難しい作り方の珈琲豆である。
 テーブル席をスタップに任せカウンター席の猫田さんに花鈴が自ら焙煎した珈琲をだす。
「やどかり、恋愛探偵の腕を見込んで相談に来た」猫田
「何よ?その恋愛探偵って。」宿川花鈴
「やどかりの裏の通称。みんなそう呼んでいる」猫田
「・・・まあ、いいわ。それで何?」宿川花鈴


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2023/06/11 13:38
むう
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2023/06/11 13:10
ギャグには読めませんねえ
実生活よくみてるんだなー
喫茶店できいた話なのかなーっておもったですよ。
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2023/06/11 12:17
むう。…ギャグ小説のつもりだったのだが・・・
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2023/06/11 12:15
こんにちは
今読みました。
マヨネーズを私は好きではないけど
助けられた人の話は感動的ですね
でも何でもかける理由…
つらい思いを話したくなくても奥さんになった人には話すべきですねぇ。
これは男の人ちょっと…よくないですねぇ

あの地震の時は私は大きな怪我もなく、今はしんだクソジジイの勤め先が学校だったから
給食がしばらく休みになった分の材料買い取ってくれといわれ…
売ってないものまで手に入りましたからねぇ、お金はかかったけど。
そんな思いは一部の人だけで。。。
まあ、でも…
辛さも何もかも共有できないとちょっと…夫婦としては…
いきなり怒りだす男の人もさやは苦手ですね。。。こわい。
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2023/06/11 09:32
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2023/06/11 09:31



 宿川花鈴は洗い物をしながら結局場所を提供しただけだったなーと思う。
でも、それが喫茶店の役割ではないかと考える。
周りがどう思おうと喫茶店としての役割を達成できればいいのだ。
そう考えると一杯の珈琲を入れて一休みする。
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2023/06/11 09:31



 お昼の軽いランチを提供する。
厚めに切った2枚のフランスパンをバターで焼いたものとベーコンエッグ。
カボチャやジャガイモの入ったトマトスープ。
ここでは花鈴も昼食をとらせてもらう。今日は本来は休業なのだ。
新妻武は出された食事にマイマヨネーズを垂らすと美味しそうに食べる。
確かに調理した食事に持参してまでマヨネーズをかけられるのはむかつく。
片づけは後回しで相談に乗る。
新妻武は語り始めた。
「地元の大学暮らしの時、震災にあった。俺は東北出身なんだ。
家ごと津波に流されたが家が船の役割をして死なずに済んだ。
でも発見される数週間冷蔵庫の食材でサバイバルした。
俺の命は冷蔵庫にあったマヨネーズを舐めて過ごしたからなんだ。
マヨネーズが無いなら俺は死んでいた。
もうマヨネーズを悪く言うのはやめてくれ。」新妻武
「お父さんはその時も一緒だったの?」宿川花鈴
「いや、親父は転勤していたから助かった。他の家族は流されたけど」新妻武
「・・・いいわ。わかった。でも、最低限私の料理もそのまま食べて、マヨネーズを使った料理も増やすから。」桃園雫
「うん。頑張るよ。」新妻武


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2023/06/11 09:31



 定休日は月曜日、相手も有給を消費してもらった。問題のカップルをオルタンシアに呼ぶ。
男性は新妻(にいづま)武という男で、女性は桃園(とうえん)雫というらしい。
新妻武「雫は可愛くて料理上手で一番理想の人なんです」
桃園雫「武は綺麗好きでカッコよくて素敵なの」
宿川花鈴「相手のどの辺が問題なの?」
新妻武「問題なんかない!」
桃園雫は用意された珈琲を一口飲むと深呼吸して、
「武は私の料理すべてにマヨネーズ入れるのよ。ご飯にもマヨネーズ。味噌汁にもマヨネーズ。時間かけて作った料理すべてにマヨネーズ」
・・・あーーーー
マヨラーか。
宿川花鈴「マヨラーは個人の嗜好だから仕方ないんじゃない?」
横田が話を聞きながら観察している。
新妻武「マヨネーズは俺のすべてなんだ。・・・だから。」
桃園雫「なによ、武は私とマヨネーズのどちらが大切なの?」
新妻武「・・・俺にその2択を迫るのか?」
武は沈黙し雫は問い詰める。
横田が突然口を開いた。「水と油は交わらない。・・・しかしな、油とお酢(水分)を卵黄はくっけることができる。それが乳化というマヨネーズの作り方だ。お前らには僕という卵黄がいる。」横田はにやりとしていいこと言ったという顔している。
桃園雫「マヨネーズなんかもう見たくないわ。愛情かけた料理を台無しにするマヨネーズなんか!」
宿川花鈴「横田はもう黙ってて、話がこじれる。
新妻武さんとしてはどこにそんなにマヨネーズを重要視する要素あるの?」

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2023/06/11 09:31



 珈琲ショップ『オルタンシア』の閉店の時間は9時だ。
「相談は俺の後輩のカップルなんだ。相性いいのか悪いのかわからんけど仲良くなったり急変して喧嘩したりしてる」猫田
「お金がトラブルの元?嫁姑問題みたいなのが問題?」宿川花鈴
「しっかりしてるから収入の問題は無いよ。性格も人格者言うくらいだ。
家族はお父さんしかいないらしいが問題らしいことは聞かない。
・・・とにかくいい奴なんだ」猫田
「相手女性は?」宿川花鈴
「料理丈夫で家事全般こなすらしいと自慢してたよ」猫田
「よくわからないわ。とにかく会ってみましょう」宿川花鈴




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