GWは高原で お茶の時間~セバスとお嬢様~
- カテゴリ:自作小説
- 2023/05/21 18:11:11
今年のGWのお休みにお嬢様は高原の別荘にやってきました。
お屋敷ではたくさんの使用人が働いていますが、
お嬢様はここでは気楽に過ごしたいと、セバスと数人の使用人だけに付き添いを頼みました。
使用人が少ない分、しなくてはならない仕事が多いためセバスは一日中動き回って仕事をこなしている状態でした。
お嬢様は別荘に来ると、いつもは苦手な早起きをして外出しますが、正午までの時間を外で過ごしてもお茶の時間には必ず戻ってきて、セバスの手作りのお菓子を食べるのを楽しみにしていました。
今日も散策を終えたお嬢様がお茶の時間の前に帰ってくると、
「セバス✨今日は今まで見たことがない蝶々を見つけたわ!とっても綺麗だったよ~(#^^#)」
と目をキラキラさせながら楽しそうに報告をしました。
「じゃあ、すぐ着替えるからお茶をよろしくね」
お嬢さまは別荘では周りを気にせずに静かに過ごしたいからと、お茶の時間も部屋で過ごしたいので運んでほしいと頼んでいたのでした。
しばらくして、セバスはお茶の準備をしてお嬢様の部屋へと向かいました。
着心地の良さそうなコットンのワンピースに着替えたお嬢様は
さっき話していた蝶々のことや都会では出会えない野生の生き物を見た話を始めました。
「そうですね。こちらの高原は自然が昔の状態にある程度保たれているらしいので、珍しい蝶や生き物がいるようですね」
セバスは楽しそうに話す彼女を見ながら穏やかな顔でそう答えました。
「やっぱりここは良いところよね(*^^*)
この別荘は自然に囲まれているから、とても居心地がいいわ。
帰ったらこの別荘を貸して下さった伯父様にお礼のお手紙を書かなくちゃ。
うちは父様が倹約家だから、別荘は一つもないけど、ちょっと羨ましいわ~。
ちょうどGWは他の場所へご旅行でこちらは留守にされるからって声をかけてもらって良かったわね」
「こちらには以前にもお出かけになられたことがありましたね。確かお嬢様が五歳になられたくらいの頃でしょうか」
「うん、セバスのお父様が現役でお仕事されていた時にセバスも一緒に来たよね。セバスといっぱい遊んだの覚えてるよ。
本当にここは空気がとっても良くて、元気になれる気がする」とお嬢様。
セバスはお茶とお菓子の準備をしながらそのまま彼女の話を頷きながら聞いていました。
「そうですね。私も都会よりもこういう場所の方が心が落ち着くので、いずれはこういった自然の中で暮したいと考えております」
「セバスもそう思うのね。私もそうできたらいいなあと思っているけれど、家は都心にあるからなぁ。
母様と父様のこともあるから離れることができるかどうか」
「ご両親とずっとご一緒にと考えてらっしゃるのなら、少し難しいかもしれませんね」
「うん。どこに住むかも大事だけど、誰と一緒に暮らすかも大事な気がするのよね」
(こんな時お嬢様は実際の年齢より少し年上のような気がする事がある。こうやって賢くお育ちの様で喜ばしいことだが・・・)
「確かに家が立派でも住むのは人間ですから、一緒過ごして快適かどうかは大事なことですね」
「そうね。一緒にいて幸せな人といたいわね」
(私はセバスにずっと一緒にいて欲しいけれど、それは贅沢なのかな・・・)
「セバスは、ずっとうちで働いてくれる?」
彼女はセバスの気持ちが知りたくなって、本心で聞きたい言葉とはちょっと違う言葉で聞いてみました。
「まだお嬢様もこれからどういった生活をなさるか分かりませんし、私の事などはさらにどうなっているか分かりませんが・・・あまりご心配なさらないでください」
「さあ、お茶が冷めてしまいますよ。
今日は近くで採れたイチゴでタルトを作りましたのでお召し上がりください。
一緒にストロベリーティーもご用意いたしました」
「わ~!美味しそう~♥」大きなタルトを目の前にして、さすがに一人では食べきれないので、セバスにも一緒に食べて欲しいと席についてもらって、二人で美味しいタルトを食べました。別荘では周りを気にせずに静かに過ごしたいからと、
お茶はお嬢さまの部屋に運んでほしいと頼んでいました。
「う~ん、甘さ加減が絶妙ね!タルト生地も食感良くて味も美味しい~✨」
2人で食べても多かった残りのタルトは、付き添いで来てくれたメイドさん達に、とセバスに頼みました。
私がどんな大人になったとしても、こうやってずっとセバスと毎日お茶が出来たらいいのにな・・・。
そう思いながらセバスの顔をじーっと見つめるお嬢様でした。
つづく
少し久しぶりのセバスシリーズでした。
柔らかな風が入って来る素敵なお部屋の背景を上手に使いたくて、いくつか試していたらセバスもなかなかいいんじゃないかなとお話が生まれました。
連休もセバスと一緒のお嬢様ですが、多分観光地よりこういう場所の方が好きなのかもしれません。
イチゴタルトも美味しそうだったので登場させました。
タルトっておいしいですよね~♥どんなフルーツでもタルトなら全部美味しいと思う位美味しい✨
私はダイエット中なので食べるのは目標達成後になりそうですね。
セバスはチョコのお菓子以外にも作れたことが発覚しましたね。美味しいイチゴの味を楽しめるように、このお菓子を作ったのかもしれません。
今日のお話もとっても素敵です~(#^.^#)♬
楽しく読ませていただきました。(^O^)/
セバスコーデもかっこいいです。!(^^)!
セバスとお嬢様の話しはやはり楽しいよね。
1冊の本として読みたいぐらいだよ。セバスとお嬢様が
これからもずっといられますように~
昨日はお祝いの言葉をありがとう(ペコ)
昨日はガチャの服をどの背景で使うか考えた挙句
キャンプコーデになったよ。
手前に物を持つと変だったので奥手だけ~
わんこはあの子しか出せなかったの 消えちゃったりあるしね~
ころねちゃん 東京は暑いです(汗)今週も好きな事がいっぱい出来ますように~♪
ゆっくり出来る自然の中での、静かなひととき……
お嬢様とセバスが、今後どうなっていくか気になります。
ずっと一緒にいられたら良いのですが。
イチゴのタルト、食べたい! 読んでいたらケーキ屋さんに行きたくなりました。
セバスはきっと、お嬢様の好むものなら何でも作れる気がします。
楽しいひとときでした ヽ(=´▽`=)ノ
この日のためのコーデだったんすね(^_-)-☆