Nicotto Town



冒険者とピクニック【4】光明【終】

「おはようございますぅ~」マリアはまだちょっと眠そうにしながら、食堂の方へと降りていった。

「ブランくん、大丈夫?お腹の具合はどう?」シャイナがブランを心配している。
「ありがとう、シャイナ。だいぶ良くなったよ」ノエル姉さんのお弁当で食あたりを起こすのは毎度のことだ。
「やっとお目覚めかよ、マリア先生。
あの後、寝ているマリア先生と具合を悪くしたブラン先生をここに送り届けて…」と、コグレ・アカギリ。
「5つのお重が~、みんな空になってて~、それで、コグレさんたちから話を聞かせてもらって~、
今日のお弁当の感想とか~、色々と~、そしたら~、長く引き留めることになっちゃって~」
チュニスがコグレに続く。
「で、引き留めついでに、チュニスの実家から届いた作物たちの下ごしらえを手伝ってもらってたってワケ」
リコシェは作業しながら話す。
「今回は~、ゴールドピーマンにシルバーシシトウ、ジャガーポテト、火吹きリンゴ、リモーネアマナツです~」
「ひとつひとつの量は少ないけど、いわゆる「アソートパック」ってやつやな」と、セリカ。

作業をしているうちに夕食の時間になり、冒険者クラスの5人はメンドーサ隊事務所に泊まることになった。
フツツカ魔法学院の卒業生の先輩たちと話をして、刺激をもらったコグレたち。
朝、学院へ行く前にマリアたち先生の分だけでなく、冒険者クラスのコグレたちにまでお弁当を持たせた。
次の冒険者クラスの出席者がちょっと増えていたのは、コグレが他の冒険者クラスの生徒に声をかけたから。
冒険者クラスに少し光が差し込んできた気がした。

ーおわりー




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