Nicotto Town



冒険者とピクニック【1】冒険者クラスの教室にて

俺は、コグレ・アカギリ。フツツカ魔法学院のお荷物集団「冒険者クラス」の生徒だ。

俺の声が「田中秀幸」に似てるからっていう変な理由で、語り部をやってくれって作者が…。

ここは、フツツカ魔法学院・冒険者クラスの教室。
今日は俺たち「冒険者クラス」を担当する新しい先公が来るんだと。
ま、どんな先公が来ようが、三日と持たねぇだろうな。なぜかって?そりゃ、見てれば分かるさ。
「冒険者クラスのみなさん、はじめまして!
今日から冒険者クラスを担当することになりました、看護兵の「マリア・アレックス」ですぅ~!」
俺は面食らった。今度来た先公はちっこくて可愛い奴だな。黒板に書いた自分の名前も丸字で可愛い。
だが、こんなフワフワした女じゃ、三日と言わず一日で音を上げるな。
「教室にいるのはあなたたちだけですかぁ?他の生徒さんはお休みですかぁ?」
この冒険者クラスの教室は60人も入れるくらいの大きな教室だが、今は俺を含めて5人しかいない。
「マリア先生~!冒険者クラスって、いっつもこんなもんだよ~!」
俺の隣で足を放り出して座っている「ソイル・クロカゼ」が、気だるそうに説明する。
「まだいたの?ここにいても先生が腐るだけだよ。もう帰れば?」ナガレ・シラクモは、本を読みながら毒づく。
「このクラスに来た先生の中でも、マリアっちは一番ダメダメじゃね?ねぇ、レキもそう思うでしょ?」
爪の手入れをしながらすごいことを言う女子生徒「ウメ・アオアメ」は、
教室の一番後ろの席に一人座っている一匹狼な女子生徒「レキ・レキシントン」に話を振った。
「……ウメ、うるさい。スケッチの邪魔」レキはそう言うと、再びスケッチブックに鉛筆を走らせる。
「あううぅ~」マリアは冒険者クラスの現状を目の当たりにして困惑しているかに見えた。
だが、実際は小腹が空いただけだった。マリアの頭に電球がピカーンと光った!
「そうだ!みなさん、お昼ご飯は持ってきましたかぁ?」
「は?これから、学食で食うけど?」コグレ・アカギリは、また面食らった。
「これから、ウェルカム平原へピクニックに行きませんかぁ?」
(ピクニック?何考えてんだ?!このフワフワ先公!)と思ったコグレ・アカギリであった。

ーつづくー




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