Nicotto Town



くまくまに弟子入り【2】意気投合【終】

「それで、ぼぅに何の御用なの~?」藤色クマのぼぅは、イザヨイとシーゲルを物珍しそうに見ている。

「単刀直入に言います!僕たちをあなたの弟子にして下さい!」シーゲルは頭を下げた。
「弟子?…「でし」ってなぁに?」ぼぅの発言にガクッと脱力するシーゲルとイザヨイ。
「要するにこの人達は、ぼぅちゃんにドーナツの作り方を教えてって言ってるのよ」と、黒い小グマのリリ。
「そうなの?うん、いいよ~!わ~い!ぼぅはドーナツ作りの先生になるの~!」
あまり状況がよく分かってないようだが、ぼぅはとても無邪気にはしゃいでいる。
「僕はベーグルの作り方を教えるキュ~ン」大きな白クマのニトも先生になりたいようだ。
「僕はドーナツ作りを、イザヨイさんはベーグル作りを教えてもらうということでいいですか?」
「うん、いいよ。シーゲルくんは、ドーナツの新商品開発に余念がなくてね…」
「アイディアはいっぱいあるけど、材料と技量が足りなくて…」シーゲルは照れ笑いをする。
「え!?シーゲルはどんなドーナツを作りたいの?」ぼぅは目をキラキラ輝かせている。
「ていうか、シーゲルとイザヨイってドーナツ屋さんだったんだ…!」リリは驚いた。
「ベーグルのことも忘れないで欲しいキュ~ン…」ちょっと悲しそうなニト。

「そういうワケで、僕とシーゲルくんは、住み込みで「くまくまベーグル&ドーナツ」の店員をしながら、
ベーグル作りとドーナツ作りを学んでいるんだ」イザヨイは改めてマリアに礼を言う。
「まぁ、そうだったんですかぁ~!よかったですぅ~!」嬉しそうに手を合わせるマリア。
「お待たせしました!プレーンとハニーとチョコとイチゴと抹茶のドーナツを3つずつになります!」
シーゲルはマリアの前にドーナツの入った大きな紙袋を置く。
マリアは、会計を済ませて大きな紙袋を持って店を出る。
「ありがとうございました~!」シーゲルが元気に挨拶した。

夕方になり、今日作ったドーナツもベーグルも完売して店じまい。
3匹のクマとイザヨイとシーゲルは、店の裏にある自宅で夕食を食べていた。
「イザヨイとシーゲルが来てくれたおかげで、ドーナツもベーグルもいっぱい作れるようになったの~」
ぼぅは、鮭のムニエルに舌鼓を打ちながら嬉しそうに話す。
「クマ3匹で店を回すのに限界感じてた所だったのよね」と、リリ。
「イザヨイさん、ベーグル作りの上達が早いキュ~ン!」
「ニトくんの教え方が良いんですよ」
「明日はシーゲルの考えたドーナツの材料を取りにウェルカムの森へ行くの~!ぼぅ、楽しみ~♪」
「明日はよろしくね、ぼぅちゃん」と、シーゲル。
と、いうことで、明日は「くまくまベーグル&ドーナツ」はお休み。
シーゲルの考えたドーナツって、どんなドーナツなんでしょうか?

ー明日に備えて、おやすみなさいー




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