ちょっと海までという名のツーリング
- カテゴリ:日記
- 2023/04/29 22:03:20
9時30分ごろ。
家の中を所在なくウロウロとしている犬くんを連れて、散歩 兼 通院 兼 昼食に出かけました。
我が家の庭の柵をよっこらしょと越えれば、一歩先は山一つ全部となる広大な公園です。とはいえそこが毎日の犬くんの散歩道。クンクンと他の犬のオシッコ匂いを嗅ぎまわり、気が向けばトコトコと歩きます。
公園の途中にあるレストハウスで、わたくしはコーヒーを頂きました。犬くんは、早めのオヤツを少しだけ。
そして公園を途中で外れて、病院へ。
いつもの膀胱結石の状態確認と、月に一度の薬の処方です。ただ、年始辺りから体が痒いとボリボリと搔き始めていた状態が段々とひどくなってきたので、アレルギーのかゆみを止める薬も貰います。皮膚炎を起こすようなことにはなっていないので、飲み薬で一旦かゆみを抑えて、あとは塗薬で対応です。
うちの犬くんは、なんだか知りませんが病院では行儀が良くて、診察中は動き回らずにジッとしています。不思議なやつだ。
さて病院が終わると、早くも11時を回っています。今度は、いつも犬くんと出向くお店にお昼ご飯を食べに向かいます。
またまたクンクンしながら到着すると、ランチタイムが始まって10分ほど経過した11時40分ごろ。土曜日なので、すでに店内はそこそこ混んでいます。隣の席には、犬くんの大嫌いな柴犬が2匹。吠えまくって大変なことにならないかと心配したものの、ここ半年ほどの鍛錬のたまものか、警戒はするものの大人しい。オヤツの残りも食べさせて、犬くんはのんびりと床に寝そべっています。
今日はのランチはトマトハヤシライスと、小鉢が色々。このお店は兎に角ボリュームがあって美味しいし、なにより犬と一緒に店内に入れるので、すっかりと常連です。出向くといつもデザートや飲み物をサービスしてくれるので、ありがたい限りです。
12時も過ぎると、店内は満席になっては客が帰り、また新規の客が来て満席になる、という状態を繰り返し始めたので、いつまでもいると迷惑なのでお暇することにしました。
そしてまた公園の中を通って、色々な犬と遊んだり、気に食わなくて吠えたりしながら無事帰宅。もう14時です。通院したり休憩したりしながらも、トータル3時間半におよぶロング散歩で犬くんは疲れ果てたのか、さっそく昼寝です。
そんな犬くんを横目に、わたくしはバイク用の服に着替えて、ちょっと海まで出かける準備です。
少し遠回りをして、ちょっとしたワインディング(峠道ですね)を通って海に到着。我が家からも海は見えますが、まあお世辞にも綺麗とは言えない浜辺もない東京湾。到着した海は鎌倉(というか江の島)の相模湾ですから綺麗です。
しかし風が強い。バイクが煽られて時々フラフラします。
海に着いたら、そこから海岸線を南下。
目的地はさらに20キロ近く先の喫茶店。
大学生の頃から30代半ばまで、良く通っていた店です。
オーナーは車雑誌で特集が組まれるような車好き。知り合った頃は、ロータス・セブン ステージ4という車に乗っていました。非常にマイナーな車でしたが、最高にカッコよかった。こちらは日本車ばかりでしたが、やはり古い車ばかりを乗っていたので、なんだかんだで話が合いました。我が家の双子のベビーカーは、オーナーからのプレゼントです(アメリカから取り寄せた、凄いベビーカーでしたw)。
ですが10年ほど前に同居していた母親の具合が悪くなり、その介護のために店を休店。時々様子を伺いには出向いていたものの、少しずつ足が遠のいてしまいました。
そして2年ほど前にフラリと出向いてみれば、店の作りはほぼ同じまま、店名が変わって営業をしています。嫌な予感を抱えながら入店すると、見たこともない人が店を営んでいました。
聞いてみれば、件のオーナーはその1年ほど前に、介護をしていたお母さんを追うように、癌で亡くなったとのことでした。
年齢を聞いたことはありませんでしたが、当時おそらく60代半ばくらい。白髪まじりの長い髪を後ろでキュッと結び、笑顔の柔らかい素敵な人でした。
もうあの店に行っても、彼はいません。
それは分かっているのですが、当時の面影をそのまま残した店に、どうしても時々行きたくなるのです。
私もすでに、当時のような車は降りてしまいましたが、おかげさまでスケールダウンをしてバイクに収まっています。彼に、いやもう車は降りてバイクだけにしましたよ、そんな報告をしたかった。
店のテラスから海を眺めていると、亡くなった頃の彼の年に徐々に近づいていることに思い至ります。
そうこうしているうちに、空が少し曇り模様となり、陽も落ちてきました。
自分はいつまで生きるのかと考えながら、昼間より一層強くなった風にあおられながら海岸線の道を走り、帰途に着きました。
往復100㎞近くを走り、そして家に到着。いつもどおりの日常です。
次に店に行くのは、いつにしようかな。
まあ、日々の家事と仕事に忙殺されながら、夜中やら休日は、だいたいこんなようなノリの日常です。