Nicotto Town



幽霊との約束【3】部屋決めと歌合戦【終】

「それで、私とトリオンさんはここの建物を、住居として、メンドーサ隊事務所として使い始めたんですぅ~」

「それじゃあ、水牛のスイとギューはその時から一緒に?」と、ルルカ。
「はいっ!スイちゃんとギューちゃんは、タウラスさんを守る可愛らしい騎士(ナイト)様だったんですぅ!」
「なるほど、どおりでフツツカ魔法学院をいくら探してもマリアが見つからなかったわけだ」
いつの間にか、ブランが帰ってきていた。
「ブランさん!」
「みんな、住む部屋は決まったかい?シャイナは、僕の隣の部屋だったね」
「う、うん…これからよろしくね、ブランくん」はにかむシャイナ。
「私はシャイナの隣の部屋にしたわ」と、マリン。
「あたしとルルカは、上の階の隣り合った部屋よ」ライムはルルカに目配せした。
「日当たりもいいし、あそこが一番落ち着きます」と、ルルカ。
「じゃあ、部屋も決まったことだし、食堂にみんなを集めてくれないか?」と、ブラン。

食堂に12人と2匹が集まり、ブランが話を切り出す。
「みんなに集まってもらったのは他でもない。「ウェルカム王国歌合戦」のことは知ってるよね?」
「王国主催ののど自慢大会的なイベントなんやて?優勝者には賞金が出るっちゅう話や」
セリカはメガネをキラーンと光らせた。
「簡潔な説明をありがとう、セリカ。それで、どうだろう?僕たちも歌合戦に参加してみないか?」
「ブランはんたち『ムジーククインテット』はともかく、うちら「リリカルフォース」は…」
セリカは渋い顔をする。
「童謡なら~、得意だよ~」と、チュニス。
「み、みんなの前で歌うの?遠慮しとく」ティルトはこういうイベントは苦手らしい。
「ホウキで空を飛ぶんなら得意なんだけどなぁ~」リコシェも乗り気ではない。
「私、歌ってみたいですぅ~!」マリアが名乗りを上げた。
「ボクも!ねぇ、マリアさん!どうせなら二人で歌おうよ!」ビリオンが続く。
「歌うって言ってもよぉ~、お前ら持ち歌がないだろう?」ツッコむトリオン。
「歌なら僕たちが作るよ。ね、みんな♪」ブランは嬉しそうだ。
「歌合戦までまだ時間あるし、何とかなるんじゃない?」と、ライム。
メンドーサ隊は「ウェルカム王国歌合戦」に出場することになった。はてさて、どうなることやら…。

ーとりあえず、一旦終わっとくー




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