海魔女の笛吹き【1】メンドーサ隊事務所にて
- カテゴリ:自作小説
- 2023/04/07 18:20:18
チーム「ムジークカルテット」の同窓会は、ライム・バルナックの一声で延長戦に突入!
純喫茶「月桜(つきおう)亭」から『メンドーサ隊事務所』に場所を移し、同窓会トークを再開!
「ただいま~」ブランは、若干神妙な面持ちで食堂のドアをくぐる。
「あ!ブランさん!おかえりですぅ~。そちらの方たちは?」
「はい、どうぞ。くまくまブレンドティーですぅ~。
みなさん、ブランさんとはフツツカ魔法学院のチームメイトだったんですかぁ~。
ごゆっくりどうぞですぅ~」
看護兵のマリアは、食堂のテーブルに座ったブランたちをもてなし、すぐに奥へ下がった。
「ブラン~、あの娘が例の「可愛い白衣の天使」ちゃん?」
ライムは、ブランを肘で小突いてみせた。
「か、可愛い子だね…ブランくん、ああいうタイプの娘が好きなんだ…」少ししょんぼりするシャイナ。
「で、事件を起こして学院を退学した後、ブランはどこに行ってたの?」と、マリン。
「そうだなぁ…黄金の野牛と戯れたり、海底神殿の柱の警護をしたり、アンドロメダ王子と戦ったり…、
あ、そうそう。ナナイロ村に行ってヤツハシくんに会ったなぁ…。
それと、揚げ物の露天商をしてる「ショータ・カリーアゲくん」ってのがいてね、
カリー揚げパンや歌舞伎揚げパンや唐揚げとか売っててさ、結構美味しかったな。
そういや、「イデオ・モッコス」くん、元気にしてるかな?
とまぁ、そんな感じで色んな土地を巡って、ウェルカム王国に帰ってきたらさ…」
ブランは旅の話をしながら、その時のことを思い出していた…。
ブラン・ヨークは、ウェルカム王国に帰ってきた。
「隣国のセルティック王国に行ったけど、マリアはいなかったな…」
幸い、保健医のマクロ・ファージ先生に会えた。
彼女の話によると、マリアはシニュフォード・メンドーサ隊に引き抜かれ、ウェルカム王国にいるという。
ブランは、さっそくメンドーサ隊事務所の門を叩いた。
ーつづくー