1747番:仏教学院(1)
- カテゴリ:日記
- 2023/03/24 22:08:25
ナーランダ・チューリップ仏教学院
......先生: みなさん、みなさんはブッダが菩提樹の木の下で何を
.................覚ったのだと思いますか?
ある生徒: 十二因縁だと言われています.
.......先生:..そう、確かにそういわれています.でも本当でしょうか?
..................鉛筆も紙もなかった時代に、そんなにたくさんのことが
..................頭の中で整理できるでしょうか?
別の生徒: つまり、もっと単純なものを覚ったということですか?
.......先生: そう、その通り.きっと簡単な因果律だったと思います.
生徒たち: そんなもの、誰だってわかっているさ.それのどこが
...................覚りなんだよ.
.......先生: それはね、おそらく、深い瞑想によって、過去世を見たんだと
...................思うのです.前世を見、さらのその前世を見たのですよ、
...................きっと..そしてそこに、連綿とつづく、原因と結果を見た、
...................ということじゃないかなって思うのです.
生徒たち: ふーん、でも一般には、覚りを得たから過去世が見えたって
..................言われているじゃない.
.......先生: そう、そこが逆転して伝わっているんだと思う.
..................ブッダは、深い瞑想によって、心のもっとも奥に
..................あるといわれているアラヤ識という意識にまで到達した.
..................この意識だけは死後も消えないで記憶を残していると
..................いわれているんだ.
生徒たち: それが本当だとしたら、あんがい、本当に原因と結果は
..................つながっているのかもしれないね.
.......先生: そうなんだよ.私たちの短い一生の中だけで見れば、
.................ずいぶん不公平があるけれど、あの人生、この人生って
.................見ていくと、悪業を重ねた代官様に生まれたあとに、
.................親方に虐げられる丁稚になったりして、その親方は
.................自分が代官だったときに、村の民からこっぴどく年貢米を
.................取り立てていたとかね.
生徒たち: つまり、いろいろな人生があれば、因果律の説明が
.................しやすくなるってことだね.
.......先生: そうだよ、君、そういうことだ.
キンコンカンコン
.......先生: きょうの授業はこれでおしまい.ほな、さいなら.