Nicotto Town


ガラクタ煎兵衛かく語りき


N先生の思い出 ①



今回は自慢話だから その点はご容赦を
長くなったら もっとご容赦を



私が小学校3年生のときのある日
水曜日だったか金曜日だったか
その日の午後の授業は図工でした

その数日前に市内の雪印乳業の工場見学を授業の一環として体験できました
学年こぞっての(強制)参加でした

ある意味当時の北海道を代表する企業の工場です
バター チーズ 牛乳 マーガリン アイスクリーム etc.etc.

炭鉱街に存在する小学校では そんなものはありません
(そのかわり その地域ではそれなりの見学があったかもしれませんが)
幸い私は 数か月前に 北海道の首府 札幌に転校しておりました
煙や粉塵にまみれた地方地から大都市札幌に小学校を転校して
おかげで近代的な工業設備に触れることができました
残念なことにその時の記憶はもうありません


ところが ところがです
見学の数日後のお話しです


私が小学校3年生のときのある日
水曜日だったか金曜日だったか
その日の午後の授業は図工でした


私の記憶に残る Best3 の先生のうちの御一人
N先生が担任で 小学校ですから当然図工も指導していただきました
その時は絵を描く時間でした
「この前の工場見学をした時のあなたたちの印象を描いてください」

図工ですから2時限あります
机上に画用紙が配られ 各々水彩絵の具と筆を用意し 
教室の前方には 筆洗いのバケツが2個用意され
そうして午後の授業が始まりました




後日 ここからは N先生と私の母親との会話を
(多分)傍で聞いていた私自身の記憶に頼ってみます
(参観日だったか 何だったか そこはよく覚えていない)

「煎兵衛君は最初の1時間 画用紙を目の前にして何も描きませんでした
ひたすら 白い表面を見つめながら 何か考えているようでした」

級友達がひたすら筆を走らせている中で 私は思案中のままだったらしい
ホントに今と変わっていない アホか


「2時限に入り始めた頃 突然煎兵衛君は描き始めました」
N先生は 楽しそうに 私の母親に あの教室での私の行動を伝えてくれました




まだ半分いってないと認識できるので

次章に続けます





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