Nicotto Town


春巻きのトキどき日記


種まくもの

急に思い出したので種まきの話。

私が小学校5年生くらいの理科で種の発芽条件を調べる授業がありました。

クラス全員で同じものを植えるのではなく、条件を変えたものをいくつか植えて、全員で観察するという形式だった気がします。
その中に水を含ませた脱脂綿に植えたエンドウマメの種と、土に植えた種とで生育に違いが出るかを観察する、という過程があり、私は脱脂綿の種を担当することになりました。
授業の狙いどおり、種子には発芽するだけの養分しかなく、脱脂綿と水では双葉より先の生育はできないという結果になりました。
そこで植物の成長には土に植えることが必要(正確には栄養)だということを確認して、実験はおしまい、にして良かったのですが、私はこのエンドウマメをゴミとして捨てるのがなんだか忍びなくなり、そのまま水を与えて育て続けました。

しかしその条件下では本葉の生育ができずにひょろひょろと上へ伸びるだけ、祈りもむなしくやがて枯れていくことになりました。
ダメなのはわかってはいたんですけどね、何か意地だったのだと思います。

ならば、実験の結果は取れているので、勝手に持ち帰って土に植えるなり、液体肥料を入手するなりすれば良かったのだと、今になって思うのですが、そうすることもなく。

単にそういう発想が出てこなかった(頭が悪かった)のかもしれませんが、結局のところ本気でマメの生育を願っていた訳ではなかったのだなと反省しています。
育たない例とされる条件でマメが生き続けたら面白いと、ただそれだけ。

いまだ思い出すくらいなら、あの時さっさと捨てておけばよかったのか、それとも意味不明な行動をとったことで、実験や生命に対する向き合い方を考える機会になっていると思えばよいのか、どちらが良いのかはわかりません。

エンドウマメの一本くらいどうってことない話ですし、しょっちゅうモヤシは食べていますし、ネズミさんのありがたい犠牲のおかげで病気の治療や薬ができていることもよ~く分かっているのですが、なんとなく心の片隅に引っかかり続けている出来事でした。

その一方で、学校で拾ったドングリを発芽させて勝手に庭に埋めたりもしているのですが。なんだ、ただの悪ガキじゃないかー
(その木が育ったりはしていない…はず。これは純粋に反省しています)




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.