ヒット曲それは私の心に
- カテゴリ:日記
- 2023/02/17 21:38:16
今日はお題ではなくちょっと考えていたことについて。
音楽において再生回数やダウンロード数が可視化されるようになったのは、とても画期的だったんだろうなということです。
以下、素人の一般人がてきとーに思ったことを述べているだけですので、憶測や主観であることをご容赦くださいね。
さて前述の可視化について、それまでも曲が売れていることを示す指標としては売り上げ枚数がありましたが(今もありますが)、「購入した後」どれくらい聴かれているか、愛されているかは計りにくかったのではないかと思います。
「カラオケで長く・多く歌われている曲かどうか」「ライブやイベントの動員数」「ラジオや有線のリクエスト回数」等々で、ある程度の推測ができたくらいでしょうか?
「そういう時代だったんだよ」で終わる話ではあるのですが、
仮に「私、このアルバム好き! 最高! 何百回も聴いてる!」という一枚があったとしても、「購入した後の個人が何百回再生しているか」≒どれほど愛されているかは、その人以外の第三者、作り手側売る側の人には伝わらなかったよなあと思うのです。
(愛に例えてしまうと、いろいろな形で見えるようなファン活動をして伝えている方も多いので乱暴なまとめ方だとは思うのですが、少なくとも一側面ではあるので)
もちろん、良いことばかりではなくて、現状のシステムでは権利者に利益がほとんど還元されないことや、可視化されるゆえにごく少数の人気曲がいつまでもチャートを独占する流動性の悪さなど、問題もたくさんあります。
しかしAIによるマッチングやプレイリスト紹介など、ひとりずつが自分のプライベート空間に音楽を抱えていた時代ではできなかったこともまた可能なのだろうと感じました。
けれどもCDを購入する楽しみ方が古いとかではなくて、繰り返し視聴している人の存在が再生回数という形で現れるというのは新たな可能性であり、「なるほどなあ」と思った次第です。
ところで私自身は音楽のサブスクリプションサービスを利用していないのですが……
「ここまで書いておいて利用していない!? 全て憶測じゃねーか」と怒らないで、石投げないでくださいね。
いやまあ、なんというか、年を取るといろいろと面倒で。あと今の生活だと買ったCDを聴くだけで精いっぱいというかあまり新しいのに手を出す余裕が無くて。
それでも、そのへんは私の個人的な事情であり、システムとしての可能性は感じたわけです。
もっと具体的に言いますとですね。
最近よく聞いているアルバムは「おそ松さんのへそくりウォーズ」という昨年サービス終了したスマホゲームのサントラなのですが、これが実に名盤だと思うわけなのですよ。
大本のベースとなる曲数はそこまで多くはないのですが、シナリオの雰囲気に合わせて「○○っぽく」アレンジしたバリエーションは多数用意されており、これが素晴らしい!
例えばテレビ局を舞台にしたシナリオ用の曲は「ポーン」という時報の音からはじまり、のど自慢のチャイムのような音が鳴り、ドリフのコントのような音色に変化していくというアレンジ、極道もののシナリオではかのノー仁義映画のような音が鳴り、カレー大会ではインド映画のような独特のテイストに変わる。
唯一無二の名曲、キメ曲というのとは違うかもしれませんが、作曲(編曲)した方の腕前を堪能することができます。
しかし、このアルバム……ゲームの設定資料集(書籍)と同梱のセット商品なんですよね。それも受注生産で販売が終了しています。
そもそもゲームのサントラである時点でゲームを知らない人はまったく存在を知らない楽曲だというのに、媒体や流通が特殊すぎるため、CDとしての売り上げにも全く計上されていません(おそらく)。
それで冒頭の考えに至ったわけです。
「ああ、私がパソコンでこのアルバムを何百回再生したとしても、世間一般はおろか、ゲーム会社や作曲の方にも伝わらないんだな」と。
もちろんこのサウンドトラックを一般発売しろとかサブスク解禁しろとか言いたいわけではありません(したらそれはそれで嬉しいですが)。
そうではなくて、私はこのゲームのサントラでこういう考えに思い至ったわけだけれども、こういうことは他の楽曲にも起こり得るのではないか?ということです。
そうやって自分の身近なことで感じてみてはじめて、分かってくることもあるんだなと確認できました。
正直言うとそれまで「サブスク? なんで? CD買えばいいじゃん現物最高」と軽く見ていたところもあったので、自分の考えが表面的であったことを反省させられました。
ごくごく個人的な経験からやたら壮大な話にしてしまいましたが……
なんでも新しいものを斜めに構えて見るような人間にならないよう、いろいろ広げて考えることは忘れないようにしたいなと思います。
まとまり無い長文&個人の考えでしたがここまでお読みいただきありがとうございました。
次回はもう少し短い文章にしたいです(?)