Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ②     


こんばんは!17日(火)は、北日本から東日本の日本海側では

午前中は雪が降りますが、午後には止む所が多くなるでしょう。
北日本から東日本の太平洋側は概ね晴れますが、
関東では夜になると所によりにわか雨やにわか雪がありそうです。
西日本の太平洋側は晴れるものの、
日本海側は雲が広がりやすくにわか雨の所がある見込みです。
南西諸島は雲の多い天気となり、所によりにわか雨があるでしょう。

会津の秘峰
色彩
 豊かな紅葉
山の奥深くへ
待ち受ける岩場

              輝く紅葉の玉手箱
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
               会津朝日岳

〇読残ガイド 星貴博さん

地元福島県出身の星貴博さん。
自然に関わる仕事がしたいと8年前登山ガイドに。
会津の山々の魅力を伝えています。

*撮影:10月下旬

前回は会津朝日岳の頂まで最後の水場でお水を飲んだところまでの紹介でした。
今回は会津朝日岳の水の恵みの紹介から始めます。

<山旅スケッチ>
 会津朝日岳の水の恵み

会津朝日岳が育んだ清らかな水。
この水を使って岩魚(いわな)を育てている人がいます。
麓で釣り堀を営む吉津成人(きづなると)さんです。

〇いわなの里
  吉津成人さん

「餌は普通にどこでも手に入るんですけど、
 この水っていうのは欲しくても手に入んないですよね。
 その場所に行かないと」

〇1886年 イワナ養殖場を開設

1986年父親がこの湧き水に惚れ込み、
イワナの養殖場を開いたのが出発点でした。

「岩魚は結構ねどこでも飼えるんですよ。
 田んぼでも別に飼って飼えないことはないんだけど、
 どうしても臭みが付いちゃって。
 あの~、ここの水だと凄い美味しい魚が出来ると」

実はこの場所赤倉沢と沼ノ沢という二つの沢に挟まれています。

       沼                    赤
       の                    倉
       沢                    沢

どちらも源流は会津朝日岳。
ところが沼ノ沢の湧き水の方が美味しい岩魚に育つんですって。

〇沼の沢の方がおいしく育つ?

一体どうして?

「分かんないです。
 水質検査とかでも出てこないんですね。
 その色んな細かいのは。
 味は水で決まるんだなと思って。
 あのここの水はもう手放せない水ですね」

吉津さん自慢の料理が岩魚の唐揚げ。
臭みは無く身がフワフワ~。

「岩魚にとってなるべく~外でストレス無く育ててゆったり育てて、
 美味しくなってもらおうと、ハハッ。
 山が無ければ水は無いですからね」

会津朝日岳の水の恵みに感謝です。

道が険しくなってきた。

「そうですね~、ここは澱(よど)みなくゆっくり登って行く形になりますので、
 まぁ一歩一歩歩いて行けば上に上がって行きます」

はい。

「だんだんと森の中にも陽が入ってきましたね~」

わぁほんとだ~。

徐々に森が色付いてきた~。
いよいよ紅葉の最前線へ。

「正面も赤い色があったり紫色があったり緑があったり綺麗ですね」

光輝くのは葉が大きく天狗の団扇(うちわ)に例えられるハウチワカエデ。

〇ハウチワカエデ(黄色の葉)
    羽団扇楓

〇コシアブラ
    濾油

こちらはコシアブラ。
透き通るような淡いレモン色が印象的。

「また綺麗な木肌の木が出てきましたね。
 こちらもブナです」

〇ブナ
  

「ちょうど光が当たってブナらしい紅葉の色になってます」

白い木肌とのコントラストも鮮やか~。

輝く紅葉の森を楽しみながら一歩一歩登る。

「森が生きてるって感じします」

「ちょっと見てください」

ん?何ですか?

「こちらの木ちょっとザラザラしたような感じで、またちょっと違った木が」

随分筋が入ってますね~?

〇ウダイカンバ

「この木はウダイカンバといいます。
 え~、シラカバとかダケカンバってよく聞くと思うんですけど、
 そういった、あの~、カンバの木の仲間になります。
 この皮とても燃えやすい皮なので、
 昔は山仕事とか入った人達とかが焚きつけに使ったとかしていたそうです」

【ウダイカンバ】(別名)トモシカンバ

 鵜飼いの松明(たいまつ)の灯(あかり)が名前の由来

ウダイカンバ、別名トモシカンバ。
鵜飼いのの松明の灯に使われたことが名前の由来なんだそうです。

*名前の由来は諸説あります

「また標高が変わってくると色んな木出て来るので
 それも楽しみながら登って行きましょう」

出発して2時間、稜線に出た。

「少し~、木の背丈が低くなってきて、見晴らし良くなってきましたね。
 わ~、見てください、この景色」

わぁ~~。

「今までちょっと樹林帯の中、ずうっと歩いて来たんですけど
 こうやって展望が開けて上から見ると
 また黄色だったり赤だったりオレンジだったり。
 まぁ色彩豊かってのはこういう所でも分かります」

ほ~んとうに色んな色が。
今が紅葉の最盛期。

「ちょっとこちら赤い葉っぱの木見てもらっていいですか?」

凄い鮮やか。

〇ヤマウルシ
    山漆

「これはヤマウルシになります。
 綺麗な色してますよね~」

燃えるような赤。

〇ミヤマナラ 
   深山楢

こちらはミヤマナラ。
高山帯の岩場など厳しい環境に生息します。

紅葉に覆われた一本道を登る。

まさに紅葉の玉手箱。

〇紅葉の玉手箱

「や~、また開けてきましたね~。
 そして正面見てもらっていいですか?
 ちょっと稜線見えると思いますけど、
 あの溝の上辺り、あそこが頂上になります」

あれが目指す会津朝日岳の山頂か。

「ようやく頂上が見えてきました。
 どんなに深い山かっていうのがよく分かると思います」

確かに。

〇叶ノ高手(かのうのたかて)(1430m)

「叶ノ高手に着きました」

途中にあるピークの一つ、叶ノ高手。

「ちょっとこれ見てもらっていいですか?
 結構大きい木ですよね?」

〇ゴヨウマツ
 五葉松

「ゴヨウマツといいますね」

ここまでずっと広葉樹の森が続いていたけど、
ここに来て突然針葉樹のゴヨウマツか。

「この辺は木にとっては環境が厳しいので、
 まぁこういう針葉樹が残りやすかったのかと思います」

登山道で針葉樹が見られるのは環境の厳しい稜線の一部だけ。

*植林されたエリアを除く

「会津朝日岳は広葉樹がメインで生えてるので、
 こういう針葉樹が逆に貴重な場所になっています」

こ~んな木も。

〇朝日岳の大クロベ
  樹高 18m
 幹周り 3、95m

「これは朝日岳の大クロベになります。
 樹高が18m、幹周りは4mにもなるらしいですね」

【クロベ】(別名)クロヒノキ

クロベ、別名クロヒノキ。
会津を代表する針葉樹の一つです。

「やっぱりこういうおっきい木とかは、
 昔からもうここに居続けてるんだな~っていうのがよく分かって。
 守られてるとか、私はそんな気分になります」

ここからは一旦下る。

更に山の奥深くへ。

「わぁ凄い綺麗ですね~」

わぁ~、万華鏡を除いてるみた~い。。

〇ヤシオツツジ
   八染躑躅

オレンジ色に輝くヤシオツツジ。

〇ドウダンツツジ
    灯台躑躅

ドウダンツツジ、黄緑、黄色、赤と多彩な色を見せてくれます。

「同じ躑躅系なんですけど、
 まぁちょっと種類が違うので色付きだったり
 ちょっとこう雰囲気が違いますよね?
 これを見てるだけでも心癒されます」

今回はドウダンツツジを見て心癒されますところまでと致します。
次回は深まりゆく秋を感じながら紅葉の世界、会津朝日岳の山頂を目指します。




 





Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.