Nicotto Town


ガラクタ煎兵衛かく語りき


合言葉はPritender ②




自由が欲しいと言ったら
頬をぶん殴られた
それも数発も
いや それをしたのはその時の彼じゃない
国にぶん殴られたんですね
それでもなんとか存命をかろうじて許された

外に出て人目を引くのは嫌だから 腫れが治まるまで
それと私自身を整理するのに 数日かかった

その間 自分自身の武器は何だろうか真剣に考えた
こういうときに 普段心を寄せたい男は役にたたない

男は既に何かに囚われている
あれは何だろう
理解できない


女は生まれながらに戦士なの
あんた達とは違うのよ
男であるがゆえの特権は得られなかったのだから
生まれ堕ちて 自身が女だったという自覚は
落胆と 希望レスの最中
策謀と思惑の道に 我が身を投げ出すしかないの


さあ いらっしゃい 
味方なら受け入れるわ
敵なら翌朝にはさようならね







「はじめまして」

突然あなたは現れた
あ 今日初めて逢ったあなた
なんてことでしょう とても素敵
今まで出逢った殿方の中で一番心を魅かれた
あなたは味方? それとも敵なの? 

混乱が私の中で渦巻くなかで
私の反射神経がオートマティックに反応した
数秒後にあなたは頭を撃ち抜かれて血肉の塊と化した

撃ったのは勿論 私
同時にPritender達の支援弾が二桁にも及ぶ銃弾を
事もあろうに壁に残した



あああ 後片づけをどうしよう


今回はエッグプディングは焦げずに済んだけど
マンションの理事会になんて報告しましょ


業者に入ってもらって 壁とドアの銃痕を直してもらわなきゃ
そうじゃなきゃ いやな噂もたつじゃない

『あそこんちはヤバそうだぞ』
まあ このフロアーのほとんどはPritenderばかりなんだけどね


ああ 夫を起こさないと
焦げていないエッグプディングを食べて欲しいの
美味しいといってくれればまた張り切れる

あら 明日は 何曜日かしら
土日は休みにしてほしいわ





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