宝塚のブラックジャック
- カテゴリ:日記
- 2022/12/04 23:21:30
先日知り合いに「宝塚歌劇でブラックジャックをやっていて、今日の4時半から近所の映画館のライブビューイングでも見られる」と聞いたので、事前にチケットを取って行ってみた。
私はブラックジャックがかなり結構好きで、これまでもアニメやビデオやアニメ映画やスピンオフなんかを見ては「これは素敵!」「いや、これは…(絶句)」などと思ってきたし、自分でもちょっと文章なんか書いてきたのである。
いや、本当に好きだったんだね。
だが、さすがに宝塚である。
以前も演目になったと聞いていたが、その当時はこんな風にライブビューイングなんてなかった。
遠い親戚に宝塚に入った人がいて、母は時々公演を見に行っていたが、チケットは高かったと聞いていたし、敷居が高い気が̪して観たことはなかった。
が、ちょっと興味はあった。
何しろ、ヅカファンは熱狂的だし、そんなに夢中になる人がいる宝塚ってもの、一度は見てみたいじゃないか。
よく行く映画館でもやっていたので、チケットを取る。
D-4。
なかなか悪くない。
どうやら一人だから、あまり端でない席が取れたようだ。
映画館に入って、驚いた。
皆さん、結構ドレスアップしていらっしゃるのだ。
そんな予感は確かにしていたが、着物姿の方もそれなりにいる。
そんな中で私は、兄ちゃんが高校の時に着ていた、赤と黒がまだらで十字架のモチーフが散らばった、痛い上着に身を包んでいたのである。あったかいから。
まあいい。ブラックジャックなんて夏でもでっかい上着を羽織っているんだから、ちょっとくらい尖っていてもキニシナイ。
それよりも、この着席率の高さ。
シネコンでこんなにぎゅうぎゅう詰めなんて、「ボヘミアンラプソティ」を見た時以来だ。
観ていて思ったのは、先生は変人だな! という事。
こういう時はこうするべき、とか、場を読んで、なんて事ばかりを気にする世の中で先生はすごい異物なんだと思う。
その場違い感がすごい。
例えば「あなたの手術のおかげで穏健派が助かり、独裁者を退けることができました」と言われても「あんたは助ける人を選ぶんだな。俺はその独裁者が助けてくれと言ったらそいつを助ける」とうそぶく。
「それで沢山の人が死んだとしても?」と言われても、そんなの、彼は目の前の人間を助けるか、助けないかなのだ。
イギリスの情報局は、こちらで開業する気はありませんか、と言う。
勿論、免許はすぐに渡すし、便宜も計る。
無免許でいるよりずっといいでしょう、と。
だけど先生は、今のままで何の不自由があるのだと言う。
無免許でも俺はメスを握っているじゃないか、と。
正直、宝塚の演出は私には難解だったし、急にもう一人ブラックジャックが出てきて踊りまくるのを見たときにはびっくりしたし、前後に180度開脚した時にはひえーと思ったけれど、驚くほど手塚漫画っぽかった。
というより、手塚漫画はすごく宝塚的なんだなと思った。
群舞とかやんちゃする男とか、こんなシーン漫画にあったなという気がしたし、遊びゴマに見えるシーンは驚くほど宝塚だった。
そして先生は格好良かった。
昔、漫画をめくるたびに思ったことを思い出した。
ブラックジャックは、格好いい男だ。
そして私もこんなふうに格好よく生きたいと思う。
昔仁侠映画を見た後の男たちが大股で歩いたように、私も映画館を出た後、きっと背筋が伸びていた。
それはそれとして、今回ブラックジャックが1時間半あった後、30分の中休みがあり、それから「フルスイング」という歌と踊りがあるのである。
もちろんライブビューイングなので、我々も30分休憩になる。
こういう時間、ちょっとワインを1杯なんてことができると最高なのだが、残念ながらここは映画館。
だけど公演のパンフレットが売っていると最初に宣伝があったので外に出たら、私の前の人も同じものを狙っていた。
なんと、最後の1冊である。
ビューイングの前に宣伝していたのに1冊しかないんかい。
と思いつつ「もうないんですよね?」と聞くだけ聞いてみたら、「見本もお出しできますよ」とおろしてくれた。
「見本ですから、傷がないかお確かめくださいね」と言われたが「傷があっても最後の1冊なら買うので大丈夫です」と笑いながら金を出す。
シーンごとにどの役をだれがやっているか、すごく細かく書かれているところが宝塚っぽくて、とても面白い。
正直、ポスターのブラックジャックはあまり似ていないと思っていたが、中の見開きはすごくブラックジャックっぽく感じた。
なんというか、雰囲気が。
公演を見たせいかもしれない。
休憩後の「フルスイング」、実はすごく楽しみにしていた。
これこそが宝塚だろうと思っていたからだ。
宝塚と言ったらレビュー。
なんかリボンをついた丸いやつをシャンシャンやったり、足を高く上げた群舞とか、色っぽいダンスをしたり、歌と踊りと派手なメイクと夢がいっぱい詰まっている、私が漫画とかでしか見たことがない、あれ。
存分に楽しんだ。
紅白で、光背みたいなのを付けて歌う人がいたけど、あれは宝塚の真似だったのだな。
紅白は動きが取れずに歌うだけだったけど、宝塚はクジャクのような格好で軽やかに動き回るのがすごい。
そのまま90度のお辞儀をしたりする。
会場にいる人みたいに拍手したくなった。
私もほとんど演劇やミュージカルとは縁がなかったのですが、若いころ放浪の旅をしていた時、ドイツで知り合った人にコンサートのチケットの取り方を教わってからしばらくはまりました。
ヨーロッパには1000円くらいでみられる格安立見席があったので^^;
宝塚、結構映画館でライブビューイングをやっているみたいです。
映画2本分以上の値段はしますが劇場より全然お安いし、やはり一度くらいは観たい! という方にお勧めします。
映画館ならドリンクも持ち込めますし。
わかばさん
おお、わかばさんもご覧だったのですね!
うちは旦那のことを誘いもしなかったので、なんだよ、一人かよとすねられました。
いや、君はお笑いのほうが好きな人だから!
普段、映画を見に行くと10人くらいしか入っていないことがざらだったので、両隣にしっかり着飾った(数十年前の)お嬢さんがお座りだった席は最初の間ちょっと緊張しました。
宝塚のパンフはシーンごとのト書きが書いてあるところがすごいですね。
これを書いた後の今日、読み直してびっくりしました。
ここまで丁寧だと、後々になっても思い出せそうです。
神無月さん
この度は情報をありがとうございました。
全く知らなかったので、初めての宝塚を楽しみました!
トイレ、私はチケットがあるのだから外に出ても平気だろう、とすぐさま外のトイレに直行して難を逃れました。
そのあとパンフレットを獲得した次第です。
DVDも発売予定みたいですよ。
私のパソコンにはDVDが入らないので、この思い出を大事に反芻しようと思います。
みんな近い♪
難波はけっこういっぱいでした。休憩時間のトイレが長蛇の列で焦りました(^-^;
グリコさんパンフレットゲットできたんですね、おめでとうございます!
私は休憩時間に買いに行ったらもうなかったです(T-T)
DVDは出るのでしょうか!?
早くしゃべりたいですね♪
いや~、楽しかったですね♪♪♪
夫と一緒に観に行ったのですが、帰宅してからも興奮冷めやらず、
あれこれ感想を言い合っているうちにくたびれて寝てしまい、先ほど目が覚めた次第^^;
私の席はFー8。な~んだ、グリコさん2つ前にいらっしゃったのね^m^
こちらは(こう言っちゃアレですが…)ガラガラでした。全部で20人くらいかな?
私は28年前の公演(安寿ミラさん、真矢みきさん)のビデオを観たことがあったので
話の筋は知っていたつもりでしたが、グリコさんが↑上で指摘しておられたスノードン卿との
会話の場面は、今さらながら心に突き刺さりました。
力による支配に絶対に屈服しないBJの気概!\(^o^)/
どんな事情があろうと、いま目の前にいる患者を懸命に救おうとする姿勢!\(^o^)/
夫もこのシーンがいちばん良かったと言っていました。
私は、如月先生にそっくりな女を観て動揺するBJがツボでしたけど~^m^
あ~、熱く語り合いたいですね!
グリコさんのご都合に合わせます。お待ちしております^^b
非常に読み応えがあるブログ(日記)でした(上からモノを言っているつもりは微塵もないのです、上手く表現できずスミマセン)^^。
私は演劇やミュージカルに見放されている身の上ですが、宝塚歌劇のレビューは一度見てみたいです^^。
何というか・・・、カルチャーショックが約束された地(?)、みたいな気がして・・・^^。