Nicotto Town


ちょこころねの日記


魔王と紫の魔女 ~魔王と姫~


夕食後に魔王は自室で魔女にちょこころね姫に嫌がらせを二度させないようする策を考え始めていました。

そして自分がやったことに対して代償を払わせなければと。

紫の魔女の性格や行動の癖を思い出して、効果的な策を見つけようと考えました。

これまでの魔王と紫の魔女との関係・・・
それは全て話すとしたらひと月ほどかかってしまいそうなほど様々なことがあったのでした。

今日は早々に部屋に戻った魔王の様子に気が付いた使い魔フェネックは魔王のお気に入りのキリマンジャロコーヒーを部屋まで持ってきました。

「魔王様、今日は大変な一日になってしまって、申し訳ありませんでした」

「・・・・」魔王は無言でした。まだフェネックを許してはいない様子です。

なかなか退室しないフェネックを見て、魔王はしばらくしてこう口を開きました。
「あいつはいつもろくでもないことしかしてこないからな。
自分のことしか考えていないし、何が悪いのか言い聞かせたところで聞くようなやつではないからな。」

「そうですね。私も魔王様と一緒に何度かお会いしていますがなかなか難しい方ですから・・・。あちらの使い魔たちもいつもびくびくとしてストレスがすごいのか顔色も悪く、かわいそうなくらいです」

「あちらから嫌がらせがあっても魔王様には何の問題もないと思いますが、姫様にはもう危険が及ばない様に私もお願いしたいです。では失礼いたします」とフェネックは下がっていった。

魔王はキリマンジャロコーヒーの絶妙な酸味を味わいながら、(フェネックはお茶を入れるのだけはとっても上手なのでした(*^_^*))紫の魔女の性格や行動の癖を思い出して、効果的な策を見つけようと考えました。


彼女に初めて会った時も・・・
魔王の両親と一緒に彼が紫の魔女のお城に出かけた時でした。
魔王の父親と紫の魔女の母親は兄妹だったので時々お互いの城を行き来していたのです。
その頃はまだ魔王の両親も彼と一緒にお城で暮らしていたのでした。

初めて遊びに行った時のこと、魔王の両親は紫の魔女と彼が仲良くなれるようにとプレゼントを持たせ、彼女にあげるようにと出かける前に話していました。
それは人間界で手に入れた綺麗な宝石がちりばめられた鏡と櫛でした。
紫の魔女は美しい物が好きだと聞いていたので喜んでもらえるだろうと思ったからです。

「はい、これ鏡と櫛だよ」魔王はそう言って渡そうとすると、

「これは私嫌いな色だから嫌、いらない。違う色に替えて!」と彼女は鏡と櫛を突っ返してきてそう言いました。
なんてやつだ!魔王は初対面から彼女が苦手だと思ったのでした。

それからも度々お互いの城に行き来があったものの、
魔王の城に来ては、用意された料理に文句をつけるわ、かと思えば自分が食べたい料理があれば魔王の分まで横取りしたり、魔王の部屋にあるものを趣味が悪いと言ってみたりとやりたい放題だった。

その後も、もう両親と一緒には暮らしていない魔王の所へ予告もなく突然にやってきて、
「あなた一人だからどうせ暇でしょ?私とお茶しなさいよ。ケーキを持ってきたから」と自分が苦手なお菓子を大量に持ってきて、さらに勝手にキッチンに入ってお茶だの食器類だのを引っ搔き回してめちゃくちゃにしたあげく、

食堂で苦手なケーキに箸、いやフォークが進まない自分に対して、「せっかく持ってきてあげたんだから食べなさいよ。何か文句でもあるの?」と言い放ったのだ。
あいつは、とにかく人の話を聞かないし、自分がいいと思ったら有無を言わせず押しつけてくるのだ。
こちらがどう思っているかなどお構いなしだ。

早く帰って欲しいと思っていたが、余計な事を言うと、もっと長居されそうだったので、ケーキは見ていないうちに使い魔にこっそり食べさせて食べたふりをしていた。

すると、「あらちゃんと食べたじゃない。美味しかったでしょ?私が選んだんだもの当然よ。あなたも嬉しいでしょ?」ときた。
こういう輩は全く理解しがたい。私は自分の意思を持っていることは良いと思うが、独善的な奴は大嫌いなのだ。

その後も度々勝手に城にやって来て、
ある時には私の髪に勝手に触って手入れをしようとしたり、
(魔王はロングヘアです(´ω`*))買ってきた服を無理やり着せようとしたりと、断りもなく私に触ったり好き勝手しようとしてきたのだ。
私は他人に触れられるのは大嫌いなのだ。しかも嫌いな相手では特に耐え難いのだ。

嫌気がさして来て、もう付き合いを止めようかと思ったが、城から離れている彼女の親に頼まれていることもあり、追い返すこともできず嫌々付き合いを続けていたら、どうやらあちらは勝手に仲が良くなったと勘違いしているらしい。

この時点で紫の魔女から魔王はものすごく好かれていたのですが、魔王は基本的に興味がある相手以外に意識を向けないのでそのあたりは全然気がついていません。
まさか長年恋焦がれているとは知る由もありませんでした。

その他にも度々物が送りつけられてきて、お菓子に服に香水やらと、ありとあらゆるものでしたが、彼女の独善的な思い込みにより選ばれた品々であったため、魔王の好みからほぼ逸脱したものばかりなので、ほぼ嫌がらせというレベルにまで達しようとしていたのでした。

何度も必要ない、迷惑だからやめるように手紙を送りましたが
一向にやめる気配もありませんでした。

あいつは城に来なくても十分迷惑な奴だ。
「もう耐えがたいな・・・やつからの荷物で倉庫に一杯になってしまった。街で売り払ってこい。」と魔王は使い魔たちに命じて近くの街で売らせてしまいました。
こう見えて魔王はものを粗末にするのは嫌いだったので、リサイクルに回すことを考えたようです。
食べ物ですか?それは自分は食べずに使い魔たちが食べてたみたいですね。


また手紙も週に三度は必ず送られて来るのでした。
内容は自分の買った服の事だとか、どれだけ美容に力を入れているかだとか大抵そんなことばかり。
そして魔王がなぜ自分の城に訪問してこないのか、プレゼントのお返しはないのかという恨みつらみが必ず付け加えられていました。
と、こう書いているだけで作者も滅入りそう・・・( ;∀;)

一緒にいる時ですら、魔王にぶつかったりしても気にすることなく、それを謝ったりなども絶対しないし、
反対に自分がしたい事ならば、それを妨げるものがあるとすぐに激高したり嫌味を言ってくるのだが、それに何か言おうものならば最初の比でない位の文句を言い続けられるので、うんざりして魔王は何も言わず無視していたのでした。
こんな調子ですから、魔王が紫の魔女を好きになることはありえなかったのです。

ふう・・・思い出すだけでも腹が立ってきた。いや呆れると言った方が近いかもしれん。本当に独善的なやつだからな。

近頃の嫌がらせについても責めたところで、自分の行動を自覚するような効果は、ほぼないといっていいだろう。
プライドが高く自分以外を馬鹿にするようなところがあるから、そこを利用するのが良いかもしれない。
そして一番肝心なのは姫に二度と手出しさせない方法だな。
もう二度と絶対にできないようにしてやる。
魔王はその瞳を冷たく光らせながら、心に決めたのでした✨
つづく

コーデは魔女のコーデになりました。
魔王のイメージはまだふわっとした部分があってコーデで表現できるまではっきりしていないみたいです。
魔女は呪文を心の中で唱えながらシャンパンを飲んでいるようですね。
呪いの魔法を使ったり、自分の思い通りにしようと魔法を使うと眼が赤くなるという設定です。
実際こういう人がいたら怖そうだわ・・・。

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2022/11/16 00:27
紫の魔女・・・ただのツンデレのようにも思えますが、厄介な性格の持ち主ですね。(^-^;
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2022/11/15 18:01
お洒落な魔女コーデですね~
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2022/11/15 12:55
こんにちは~^^
紫の魔女さん 変われるといいですね^^
今日も一気に読んじゃいました♬
続きが楽しみです~
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2022/11/14 23:57
ついに明かされた魔王と紫の魔女の関係 (; ・`д・´)っ/
ってか、いとこだったとは?! Σ(○д○;)
まぁ、独善的な紫の魔女は、魔王だけじゃなく
誰からも好かれることはないとおもいますね ^^;
今後の展開に期待! ヽ(=´▽`=)ノ
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2022/11/14 22:39
こんな理由があったのですね。
でも魔女さん、これでは魔王に降り向いてもらえることはないかと(^-^;
なかなか強烈な魔女さんです。
魔王のコーデもいつか見たいです~何となく魔王はロングヘアのイメージだったのですが
それが合ってて良かったです(*^^*)
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2022/11/14 22:27
いっぱいコメをありがとうね

やっぱり 挿絵が入るとええね~
めっちゃ 雰囲気出てるし^^
一気に読んじゃったw 設定もたのしぃ~し 
続き はよはよ(*´艸`)
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2022/11/14 21:08
いそうで怖いね




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