Nicotto Town


ガラクタ煎兵衛かく語りき


事務所経営




私の手持ち(事務所)のキャラ達から苦情が届いた
いや 本人達だけじゃなく 私もストンと忘れていた
そういえばしばらく書いていなかった
ゴメンね 忘れていた訳じゃないんだ(半分忘れてた)




まずはうちの事務所のエースの近況からお伝えしましょか


☆ 愛子の近況

ヒトとして生を受け アルビノという遺伝子型を所有し
幼き頃には宇宙に興味を馳せ(私いつか行くわ)
やがて歐先生と出会い 夢を叶えるきっかけを得た
時空の歪みの中で 遥か遠き地へ赴く宇宙船に入り込み
その間も体内の いや 存在の進化を果たしつつ
エーテル体を通り超え 次なる存在形が見え始めた頃
彼女はこの宇宙を脱しつつあった

「ハロー 所長(煎兵衛のことである)お元気?」
「おお! 愛子さんか! 今どこ?」
「よくわかんない でも私の声は聴こえているのね?」
「うん はっきりと」
「良かった それで私の次の出番はいつ?」
「モニャモニャ」
「え? 聴こえない!」
モニャモニャ」
「もうw わからない振りしても無駄だからね」
「ヘ?!」


不意に私の背後に何かを感じた
「今までいた宇宙を超えちゃったみたいw」
「ヘ?!」
堪らず振り返った 愛子さんがそこにいる?
いや 何も見えない 見えないけど そこから音声ではない声が囁いた

「私はどこにでもいる存在になったの」
もう好きにしてください!

「ギャラ上げてね 勿論冗談よ」



☆ ノーチャンスの女神の近況

人間という劣等な生命体を監視し
特定の事由に当たっては積極的に介入し
宇宙の均衡を保つべく 時には非情な任務を許されている
エーテル体の基本形
誰に?
それはオクトパス

「久し振りね まだ生きてるの?」
「相変わらずの口の悪さですねw」
「別にあんたなんかに期待なんかしてないけど 私の出番はないの?」
「事務所長に向かって なんという口のききようw」
「喜んでるんじゃないの 今すぐ死にたい?」
「私は所長ですよ」
「まったく そんな妙ちくりんな設定は私の指先一つで破壊するわよ」
「できるならおやんなさい」
初めて煎兵衛は強気に出た

戯れに高市早苗のお面をかぶっていた女神は一瞬ひるんだ
『何? その言いぐさは!』

エーテル体の最大の武器である量子レベルのニードル
こともあろうに所長の延髄に複数本突き刺そうとした瞬間
”大いなる力”によってそれは穏やかに緩やかに弾かれた

「おわかりだろうか」
我らが煎兵衛はあたかもラスボスの如く 腕を組んで
女神のホログラフの前で立ち誇った

「これでギャラを下げる理由ができた」
「くっ!」


しばらく女神は近郊の宇宙から姿を消した
風説によれば エーテル体専用の抗うつ剤を
取りに行ったようだ


ほとぼりが冷めてから所長(煎兵衛)は愛子と交信した
「ありがと 助けてくれて」
「はい? 何のこと? 今ロックバイターと遊んでいたんですけど」
「は?」

「おい! おい! おい! 俺を忘れんなよ!」
不意に玉葱臭い振動が煎兵衛を襲った
『あれ--!!??』




☆ 龍一(ドラゴン)の近況

しばらくヴァンアレン帯そばの居所にいた彼は
その黒い翼を可能な限り羽ばたかせて
太陽系以外の星域へと飛行(非行)の旅に出ていた

途中で何かに気が付いた
何かが変わってきている
何かはわからない
それは何だろう

ドラゴンの一生は永い
彼らは有性生殖ではない
殆ど雄しか存在しなかった
太陽系でのここ数世紀は龍は龍一の存在しかなかった

それがどうだ
一歩太陽系を出たらこの感じ
違う 時間は生命体を変える 進ませる 元には戻れない
太陽系内には存在しなかった得体の知れないものを
摂取しながら 飛行を更に遠くへ延ばそうとした瞬間


所属事務所からお呼びがかかった
「チッ!」
しょうがねえ
大いなる漆黒の大翼を翻し
龍一は太陽系へ 地球へ 所長の元へと反転した
それでも変な自覚はあった

>太陽系内には存在しなかった得体の知れないもの
『俺は変化してる? 前と違う?』
不思議に 以前より羽ばたきの推進力が力強く感じられる
何故だろう?
太陽系は 所詮井戸にすぎなかったのか?



突然「まったく そんな妙ちくりんな設定は私の指先一つで破壊するわよ」
忘れたくても忘れられない音声が聴こえた
『マズイ!』
煎兵衛が危うい!

その瞬間 龍一の翼が徐々に変化 進化 特化した
同時に思考波を飛ばそうとしている自分に驚いた
煎兵衛と女神が対峙している
このままじゃ危ない

不意に龍一は女神の武器を感じ取れた
『あ! あのニードル! 危ない! 煎兵衛 死ぬな!』

渾身の思考波が もしかしたら”大いなる力”
より成長したドラゴンになった龍一から女神に放たれた



「おわかりだろうか」
我らが煎兵衛はふんぞり返りながら チキンラーメンを調理していた
「これでギャラを下げる理由ができた」


龍一は着地するなり煎兵衛の左頬をひっぱたいた
「バカヤロ! 無茶するな! 危なかったんだぞ!」
龍の爪は鋭い 勿論そのときは引っ込めていたけど

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☆ 歐先生の近況

本来は依存性薬物に対する専門医
でも かかりつけ制度で愛子を診たのが
我が事務所に入るきっかけ

「私も最近出番がありません まあコロナで忙しいので助かるんですが」
「ああっ すみません ギャラは今まで通りで!」
「私をキワモノ扱いしてませんか?」
「とんでもありません!」
歐先生は楕円形の眼鏡の位置を直しながら
私の眼を正面から凝視した
「ギャラ上げてくれますか?」
ハハーッ 勿論でございます
ドクターウーには逆らえませぬ

「ああ、そういえば 愛子くんから最近連絡がありました」
「え?」
「教えてください 彼女は今どこにいるんですか?」


『こっちが訊きたいよ』

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☆ 煎兵衛の近況


本事務所の経営者
ニコタの住人


昨今左頬からの出血が見られたが
絆創膏で治まっているのでご心配なく

アバター
2022/10/13 00:02
自分に罪のない者から石を投げなさい
アバター
2022/10/12 01:04
どうした?

左頬、、

右頬を叩かれたのか?それで左頬を、、差し出して、、引っ掻かれたのか?


髭剃り負け?




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