Nicotto Town



才能と使命

リコリス・リコイルが最終回を迎えた

それを観終えて思うこと

この作品では才能を持つ者がその才能を生かせるよう支援をする組織がある
例えその才能が悪質な内容であってもその才能を生かすべきと狂信的

ヒロインは才能があり支援を受けるが、その組織が考えるような活動を良しとしない
自分の正義のために才能を使う
そのありようが終盤に向けて集約していく

その部分について私が以前から思うことと繋がる
人が抱く理想と幻想と現実というべきだろうか
特に世間を知らない若い時に多いだろう

自分が何に向いており、何をすれば自分を生かすことができるだろうか
社会に出る前にそんなことを考えがちだ
これは自分がすべきか最適なものがあり、自分が何者か価値のある存在でありたいと思う心から生まれる

ただそんな使命みたいなものがあればそれは良いのだろうか
そうであるのなら自分のことが自分で決められず、予め決まっていた通りに生きないといけないということだ
確かなものが見えない現実の中で、絶対的なことを夢見てそこに身を委ねたいのだろう

社会に出てみると、目の前の現実や苦手なことに対してどう向き合っていくのか
そういったことの方がずっと大切なように思える

もし使命というものがあるとするのなら、現実から自分の理想へと向かう道のりが使命なのだろう
予め決まった使命などなく、自分が望むことが使命を生み出していく
そう考えた方がより意味のあるものに思える

才能のある者がその才能の可能性を追求すべきか
作品としてのその要素はYAWARA!にも通じているように感じる
あなたはこの才能があるのでそれをしないさい
そう求められた方が幸せなのだろうか

周囲としてはその可能性を見てみたい
ただ本人がその道を望まない場合は強要すべきなのだろうか

思うことは、現実の中で歩みを進める他はない
結局はいろいろな事を乗り越えていかないと何も得られない
だからこそ、事前にその労力を掛けるべき道なのかで迷うのだろう
そんな考えとの繋がりを感じる最終話であった





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