Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ②    


こんばんは!22日(木)は、九州から東北は曇りとなり、

雷を伴う所もあるでしょう。
北海道は日中は晴れる見込みです。
南西諸島も晴れますが、所々でにわか雨がありそうです。

緑深き
 巨木の森
残された
 希少な自然
急登の先には・・・
別世界

             秘境の奥の〝別世界”
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              四国山地 三嶺

○ネイチャーガイド 原田寿賀子さん

ネイチャーガイドで樹木医の資格を持つ原田寿賀子さん。
大阪出身で15年前徳島に移住してきました。
現在は森林の再生や次世代に自然の大切さを伝える活動に取り組んでいます。

*撮影:6月下旬

前回はシラクチカズラと言います奥祖谷地方に取りまして
非常に関係の強い植物の紹介まででした。
今回は祖谷の伝統文化のかずらという植物の紹介から始めます。

<山旅スケッチ>
 祖谷の伝統文化❝かずら❞

秘境と呼ばれる祖谷地方。

○かずら橋

そのシンボルとなっているかずら橋です。

○奥祖谷二重かずら橋

シラクチカズラの弦で編まれています。

遡ること800年前、
源平の戦いに敗れて逃れて来た平家の落人がかずら橋を使って
橋を架けたのが始まり。

カズラを利用したのは追手が来た時にすぐに切り落とせるからだとか。

かずらはその後も人々の暮らしと深く結びついてきました。
代々この地で暮らす都築麗子(つづきれいこ)さん。

○都築麗子さん

趣味でカズラを使った工芸品を手掛けています。

「楽しいです。どんなんなるんだろう?って。
 出来上がりがどうなるかなぁ?って
 それこそ世界に一つしか無い籠(かご)になってる」

昭和の初め頃までかずらは日常の様々な場面で使われていました。

「使い勝手いいです~。
 やっぱりあの編んでもこう柔らかく、編めるしね。
 自分の思い思いに編めるし。
 山、手近にその辺りにいっぱい生えてるので、うん」

続さんは伝統を伝える為、体験教室を開いています。

「今はあんまり便利物いっぱいあるんで、
 こんなのはもう全然見向きもせんけどね。
 うん、やっぱりもうちょっと自然のものを、
 うん大事にいつまでもこう伝えていきたいな~っと思います」

源平の時代に生まれた伝統を今も深い山の中でひっそりと生きづいています。

歩き始めて1時間半

「両脇におっきな気が増えてきましたよ~。
 お~立派な木ですね~。
 これからどんどんこんなおっきな木が出てきますので」

巨木の森か~、楽しみ~。

「この木もおっきいです~。
 ちょっと見てくださいよ、このおっきな木~」

うわぁ~~。

「この木はですね~、コハウチワカエデという木です~」

○コハウチワカエデ

カエデってこんなに大きくなるんだ~。

「私もコハウチワカエデってこ~んなおっきな木~見るの初めてです~。
 凄いな~、立派だな~。
 見てください、私が抱えても抱えきれないんですよ~、は~。
 凄いおっきな木ですよ~、流石三嶺というとこですね~」

秘境の奥にあり、ほとんど手つかずの自然が残っている三嶺。
標高1300mを超えた辺りからは、国有林となっています。

「昔ながらの三嶺の森っていうのは
 やっぱりこういう姿をしていたのかな~っと思います~」

「お~、これは立派な木が出てきましたよ~。
 見たら苔のドレスを着ているようじゃないですか~。
 この木はですね~、ブナです~」

○ブナ

「花っていう植物は~、毎年花を咲かせるわけじゃないんですよ。
 5~7年に1回だけ花を咲かせます。
 で、え~、何と今年の4月にブナの花が、三嶺のブナの花が咲きました」

○ブナの花

へぇ~、凄~い。

もう花は散ってしまいましたが、今は実がなっているそうです。

「ありました、ありました~。
 落ちてましたよ~、これです」

○ブナの実

「これはですね、色んな動物の餌になります~。
 大きな生き物だったら、熊になります。
 実はですね、四国の熊はですね、
 あの~、この~、三嶺を含む剣山山系のみしか生息しなくって、
 え~と20頭ぐらいしかいないという調査結果が出てます」

えっ?たった20頭?

「とても数が少ないので絶滅が心配されてます」

四国では熊の餌となるブナやミズナラの森がどんどん減っています」

その為、熊が生きられる場所が少なくなっているそうです。

「だからですね、やっぱり三嶺の森はですね
 大事なんだっていうことが良く分かります」

緩やかな登りが続いて地味にきつい。

「この辺りをほんとにきついんですよ。
 頑張ってくださ~い」

は~~~い。

「お~、真っ直ぐに伸びる木々がいっぱい登りになってきましたよ~」

広葉樹の森から針葉樹の森へ。

「これ、見上げてみてくださ~い。
 この木がですね~、ウラジロモミといいます」

○ウラジロモミ

「え~、モミの仲間なんですが、
 この三嶺をですね代表する木の一つとなってます」

そうなんだ~。

「標高の高い所にいるので、別名ダケモミという名前も付いてます」

○別名 ダケモミ

「で、このウラジロモミがた~くさん生えているので
 この名前がですねダケモミの丘という名前が付いています」

○ダケモミの丘

ダケモミの丘を進んで行く。

「凄いですよ~、目の前が~、ウラジロモミ。
 もう、モミ、モミ、モミ、モミだらけですよ~」

剣山山系ではウラジロモミの森が年々減少しています。
でも三嶺にはこの貴重な森が広く残っているんです。

「森の中に入ったらですね~、思いっきり深呼吸してくださ~い。
 このモミの香りが胸いっぱいに広がりますよ~」

あ~、ほんとだ~。

「あ~、いい香りですね~」

森の有り難みを噛みしめながら~進む。

「とっても気持ちがいいですね~。
 ゆっくり歩くのには最高ですね~」

ここで山旅スタイル。

今回はウラジロモミの香りを嗅ぎ、森の有り難みを噛みしめながら
ゆっくり歩いているところまでと致します。
次回はウラジロモミの特徴の紹介から始めます。





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