南の魔女クレア146
- カテゴリ:自作小説
- 2022/09/13 22:24:24
クレアは魔女の城の広い庭に立つと此処なら自分が訳した魔法を書いたページの実験をして良いと思いました。
其処で改めて魔法の本と訳した紙を持って来て色々な実験をし始めました。
どうもうまく行きませんでしたのでクレアは今までの所の訳をし直す事にしました。
可成り大量の訳の間違いに気づいたクレアはもう一度丁寧に訳をし直しました。
やっと数ページに渡ってかいてあった近くの花を呼び寄せる事に成功しました。
次に其の花の使い方を書いたページの訳がまた間違っていたのはクルクルと回ると下に落ちてしまいましたが薄く霧が発生はしました。
此れは幻惑を見せる霧が発生した事になります。
花が下に落ちると其の霧も一瞬ですっと消えてしまいました。
クレアは其れまで4ページにならなくて途中でやめたページを真剣に訳し始めました。
どうやら一度集めた花がイメージだけで現れるらしいのですが何度其の書いてある呪文を唱えても二度と花は現れません。
クレアは勢いよく鼻から息を吐くともう一度丁寧に此れまでページと時間が無くて訳せなかったページを丁寧に訳をし直す事にしました。
随分スペルの書き間違いや読み間違いがあり全く別の文章になったり別の呪文になったりしている事が解りました。
其れでも何とか訳したのを「魔女の城の広い庭」で魔法の実験を繰り返しました。
何とか花が思い通りに両手を広げた長さに並ぶ様になりました。
クレアは其の花の列を縦にしたり斜めにしたりする事が出来る様になりました。
幾つかの書かれた呪文をとなえると花の周りの霧が紫色になって此の霧が花で取り囲んだ相手に幻惑を齎すのだと言う事も訳した文章で解りました。
クレアは其の攻撃する相手を幻惑する魔法は要らないので其れを取り除く方法が無いかを新しいページを訳しながら研究をしました。
色々な花の魔法の呪文の中に何時も同じ言葉があるのに気が付きました。
クレアは其れを呪文の中の其の言葉を抜かして呪文をかけてみると紫色の霧が無くなりました。
クレアはハタルに新しいページをどんどん古古語を古語に魔法のペンで訳して貰って其れを一生懸命古語辞典を引きながら訳して行きました。
そうやって新しい花を扱う呪文を覚えてクレアは次第に思い通りに花を操る事が色々出来る様になって行きました。
クレアは面白いと思って歌を歌って其の歌に合わせて花を操りたいと思う様になりました。
其処でクレアは呪文を色々組み合わせてみました。
歌っている途中に呪文を変えると花の位置も変わります。
更にクレアの歌う歌に合わせて花も丸くなったりクレアが作った呪文で斜めになったり縦にならんだりと横に並んだりするようになりました。
どうせならクレアは歌いながらおどりを踊って其れに合わせてクレアの踊っている後ろで花が歌や踊りに合わせて変わる様にしようと考えました。
子どもの頃にお父様にジルドの市場につれて行ってもらった時にちょうどジルドでお祭りがあってロマの人達が踊りを踊っているのを見学させてもらいました。
館に帰ってからクレアは其れを真似して歌っておどると使用人達が上手だと褒めてくれたのを思い出して似たような踊りを謡いながら踊りました。
どうしてもスカートが邪魔で踊れません。
クレアは「魔女の城」の庭に踊りの練習をしに行くときはドレスを脱いで下着だけで行くようにして其れで「魔女の城」の庭で歌って踊って其れに合わせて花が踊っているクレアの後ろで色々変わる様に成る様に練習をしました。
マキバルは収穫と其れをモゾリアナの小さな港町の商人に届ける手配と一番忙しい時でしたがクレアが何か問題を起こしそうな気配を感じてハタルにクレアの様子を探らせました。
ハタルは自分で呪文を変えて新しい魔法を作り出す魔女を始めて見て驚きました。
ハタルが仕えていた「偉大なる魔女」も最初から「知恵の使途」と「魔法を教える使途」の二人の使途に小さな魔法から押して貰って次第に強い魔法を使えるようになり最後は何十メートルも海の水を持ち上げる魔法を習って其れを使って海賊の船を何十艘も沈めたのです。
「偉大なる魔女」は魔石を二つ持ってましたので他の魔女は10mも水を持ち上げるのがせいぜいでした。そして何とか船を沈めても10艘程度が魔石を一つ持っている魔女が出来る事を其の何十倍も海水を上げて何十艘も船を沈めた魔法を教えた使途も此れまでこんな強い魔女は見た事が無いと言わせた魔女でしたが教えて貰った魔法を丁寧に一生懸命練習して次第に強い魔法を使えるようになったのです。
クレアはまるで違ってました。
まず「知恵の使途」や「魔法を教える使途」と喧嘩をして教えて貰う事を拒否してわずかに過去に押して貰ったのを駆使して海水を持ち上げて船を沈めたと言うのです。
水の魔法を教えた「魔法を教える使途」のドラゴンに聞くと船を沈める事が出来るまで水の魔法を押してないと言うのです。
其れを自分で強引に力で其れをやってのけたのです。
其の上本に書いてあった花を操る魔法も呪文を色々重ね合わせたり其れを削って敵を攻撃する「幻惑魔法」を消したり更に幾つもの魔法をくみあわせて色々な花の魔法を重ねて操ったりするの魔女は初めてでした。
そして其れに合わせて歌って踊ると言う魔法の使い方をする魔女はハタルだけでなく「知恵の使途」のフクロウも「魔法を教える使途」のドラゴンも今まで何人者魔女を育てて来ましたが初めてでした。
マキバルはそんな事よりもクレアが「魔女の城」の庭で下着で歌って踊っている事を聞いて驚きました。
幾ら「魔女の城」と言えども庭は庭で外です。外を下着姿でいるという事になります。
ハタルは其の人が見てなければ下着で外を出歩くと言う応変な発想にも驚きましたが更に魔法に付いてはかつての訳したページにあった「煮た薬草を布でこす」と言う文章から布と言う言葉をかきうつすと布を買ってきて仕事部屋のミシンで大きなリボンを作ると其のリボンを呪文の中の「花」の部分を「リボン」に変えて呪文をクレアが作った大きなリボンにかけました。
クレアは暫く呪文を唱えて念じているハタルが見たのは其のリボンが少しずつ動き始めた事でした。
花を操って相手に幻惑を与えて其の間に相手を殺すなり或いは自分が逃げる為の時間を稼ぐ魔法から相手に幻惑させる魔術を取り除いて花を自由に操る魔法を作り出しただけでなく新しく布を自由に操る魔術を作り出して其れを実行して見せたのです。
其れが大勢の敵を倒す大きな魔法でなくても小さな魔法でも其れまで自分が色々と考えて作り出す魔女をハタルは初めて見ました。
ハタルは其れを此の辺りの多くの南の魔女を見て来た「知恵の使途」のフクロウに此れまでそう言った魔女が居たのかどうかを聞きました。
確かに数千年の魔女の歴史の中で「古古語」で書かれた魔導書を書いた魔女は誰かが作った魔法の記録だけでなく最初の魔法は誰かがあみ出した物なのです。
其れから数千年も経つとほとんどの魔法が出来上がって今は其れを踏襲するのが魔女の仕事でした。
二人の心配をよそにクレアは魔法でリボンで結ばれた花束の輪の前で歌って踊る練習を嬉々としてやってました。