祇園祭
- カテゴリ:小説/詩
- 2022/07/17 10:33:57
京都の夜
鴨川の土手の上
川面を見つめ
打ち上げ花火
ヒュルヒュルと天に舞い
落ちてくるは落下傘
ついでに見える空飛ぶ円盤
四条通を歩く
人、人、人
絣の着物が美しい
提灯が明るく鉾を照らしだす
新町通りに入る
夜店、芋を洗うような人
売り声に掛け声
それ以外は聞こえない
ここにも鉾はそそり立つ
お前そこで何してる
私は鉾に問いかける
あんた私の何なのさ
人、知らない人
触れる触れ合う肩と肩
何千人、何万人
マクドナルドのジュースが飲みたい
のどはヒリヒリ渇きっ放し
あの道化師は平気で私を見下す
四条大橋を渡る人
大名行列
こっちを見てる人
知らん顔で通り過ぎる人
土手の上の涼しさと
橋の上の人通り
花火に騒ぐ声
夜の川の黒の中へと消えていく
やがて川のせせらぎは鉾となり
私の前にそびえ立つ
鉾は私に問いかける
お前そこで何をしていると
捨てようと思った
学生の頃のノートに書いてあったもの
度たびアップしていましたが
久々に祭りが復活するので再アップ