Nicotto Town



ぐだぐだ劇場R【6】学院へ行こう!

私はボウ・ヨミー!「異世界の来訪者」…実に良い響きではないか!
私は、一足先にシニュフォード・メンドーサ隊の事務所に来ていたのだ!
やや?そこにいるのは『セルフィ・イチハラ』ではないか!

「おお!我が相棒「セルフィ」よ!偶然も幾度重なればもはや『運命』!」
「…あ、うん。元気そうだね、ボウ・ヨミー…」
セルフィは苦笑いしながら返事をするので精一杯だった。

「ボウ・ヨミーさん~、くまくまブレンドのハーブティーをどうぞ~」
「これはこれは…かたじけない。うむ、いい香りだ…」
チュニスがボウ・ヨミーにハーブティーを出しておもてなしをしている傍ら、リコシェが話し出す。
「それで、これからどうすんの?ティルトの転送魔法は杖がなくてもできるけど…」
「杖がない状態での魔法の成功率は限りなくゼロに近くなりますけど、よろしいですか?」
「よろしくない!よろしくない!」
ティルトが申し訳なさそうに説明する。ティルトの隣で顔面蒼白になるセルフィ。
「セリカ、簡易魔法陣の方はどうなってるの?」
「あかん。材料が足りないさかい、簡易魔法陣が作れへん。ほな、フツツカ魔法学院の売店に顔出してみるわ」
臨機応変なセリカ。
「私も、杖を直しに学院に行かないと…」
だが、ティルトはちょっと気が進まないといった感じだ。
「私は~、この子を日光浴させないと~」
チュニスの言う「この子」とは、彼女がその手に持っている『月齢の杖』のことだ。
「アンタの「月齢の杖」を日光浴させるんなら、学院におあつらえ向きの場所があるやろ?チュニス!」
「あ~、そうだった~!」
「リコシェは、どないする?」
「3人とも学院に行くんでしょ?あたしは師匠に挨拶してこようかな?」
「ならば、決まりだな!いざ行かん!フツツカ魔法学院へ!な?セルフィ!」
「何で来訪者のアンタが仕切ってるのよ!?てか、アンタたちも行くの!?」
呆気にとられているセルフィに代わり、リコシェがビシッとツッコんだ。

「スイー!いってらっしゃ~い!」「いってらっしゃいギュー」
水牛のスイとギューに見送られ、卒業生4人と来訪者2人は、フツツカ魔法学院へ向かった。
トリオン隊長とマリア看護兵は事務所でお留守番…というか、みんなが気を遣って二人きりにしたのである。

ーつづくー




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