Nicotto Town


すきなおかしはぶらっくさんだー。


夜は短し歩けよ乙女

森見登美彦さんの、「夜は短し歩けよ乙女」、読みました。


有名な作品だから、表紙だけでも見たことある!ってなる人多いんじゃないかな?

今回、森見登美彦さんの作品は初めて。
視点によって言葉遣いや物の見え方が全く違うから入り込めるし、
選ぶ言葉はちょっとクスリと笑えるような面白味がある。
最後は温かい気持ちにしてくれるし、
読んでよかったと思える作品だった。



主人公の男の子は真っ直ぐ故に、世の中の悪いところもしっかり見てて、ちょっと卑屈なタイプの人間。

男の子が恋をして追いかける相手の女の子は、真っ直ぐ故に、すべてを楽しめるタイプの人間。

作中では、反対の捉え方をする反対の人間みたいに書かれてるけど、
根は同じなんじゃないかと感じた。
たまにシンクロする考え方や言葉選びがあったから。



一言でいうと、「男の子が彼女を追いかける」だけの話。
そんなの傍から見てても退屈なだけだって思うんだけど、
この作品はそうじゃなかったのが、一番ステキな点だと思う。

追いかけまわす日常の中に、
日常の仮面をつけた異常が現れて、
心にキラキラを降らせる感じ。

平気で空を飛ぶ胡散臭いお兄さんがいたり、
キラキラ光る3階建ての車?が飲み屋街を闊歩していたり、
古本市場の即席なお店のはずなのに、店の中はすんごく奥まで道が続いていたり、
最後の場面では主人公は夢の中で空を飛んでいたはずなのに、いつの間にか現実の彼女の元まで行っている。

でも、主人公や女の子や周りの人も、それをすんなり受け入れて生活をしている。
私からしたら結構な異常なんだけど、本の中の世界の人には少し違和感があっても、強く言及するには至らない事象らしい。
これが私が思う「日常の仮面」。

私もこの仮面に惑わされて生きれたとしたら、
平凡で、でもちょっぴりヘンテコで、キラキラしてて、楽しいね。

もう少し、この世界を感じたいから、森見登美彦さんの他の作品も読んでみようかな。

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2022/06/28 22:17
https://www.youtube.com/watch?v=zM1otqPXnw0

あああっmosimoだった( *´艸`)

読んでその世界に入れるのって楽しいよね



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